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自分の小説をワインバーに置かせてもらうことになった。

――マスターは僕が何冊か持ち歩いていることを知ると、それを全部買い取って店に置かせてもらいたいとお願いしてくれたのです。夢の中にいるようでした。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「自分の小説をワインバーに置かせてもらうことになった。」というテーマで話していこうと思います。

◆初めて行ったワインバーで…


昨日、バイトの先輩と呑んでいました。

その先輩と呑むのは2回目で、この前は3人だったのでサシで呑むの初めてのことでした。1件目の店では、乾杯早々、ナンパ師が僕らの席に乱入してきて、その人の半生を聴く時間が多くを占めたのでゆっくりすることができませんでした(笑)

ナンパ師は僕らの席の隣の席の女性2人組からこっぴどくNGを出されて、その腹いせに僕らの席へ転がり込んできました。こう書くと横暴な人かと思われるかもしれませんが、全然そんなことはなく、おしゃべり上手で実は真面目なお兄さんでした。
#でも少年院にいたこともあるらしい
#そのときの話も聞かされた


そのときの詳しい話はまた別の機会に話すとして、今回僕が話したくて話したくてたまらないのは、2軒目でのこと。

一緒に飲んだ先輩が以前、別の先輩の行きつけのワインバーに連れてきてもらったことがあるらしく、そこで呑み直そうということになったのです。

結論からいいますと、その店に、僕の小説を置かせてもらうことになったのです。


◆ステキすぎるマスター


先日、『Message』という小説を出版しました。

成人の日に亡くなった青年の遺した「110」というダイイングメッセージの謎を解くヒューマンミステリーです。僕の20年分の思いを込めた集大成です。


Amazonで販売しているんですが、まだ無名の僕の本が見つかることもないと分かっていたので、端から手売りすることを決めていました。ってなわけで、どこへ行くにしても小説『Message』を持ち歩いて、毎日のように手売りをしています。


昨日もまた、僕はカバンの底に7冊の本を忍ばせていました。

ワインバーのマスターはとっても気さくな方で、お客さんが僕らしかいなかったからすごい話しかけてくれたんです。注文したワインの産地や味わいなどを語ってくれるだけでなく、「何されてる方なんですか?」とか「将来はどんな仕事に就きたいんですか?」とかたくさん質問してくれました。


その流れで、僕が小説を書いていて、ついこの間本を出したことを伝えました。

「え、それってAmazonで売っているんですか?」

この言葉をもらったらこっちの勝ちです。「実は今持っていて……」と切り出して、小説『Message』をカバンから取り出して、マスターに見せました。「ワイン1杯サービスするからもらうね!」と言ってくれました。最高です。

それだけでも嬉しいのに、なんとその場で読んで下さったのです。朝までかかる仕込みを中断して、「僕もビール飲んじゃお」と言ってグラスを片手に、カウンター席で『Message』を読んでくれたのです。

読書中も「ここの表現いいね」「犯人この人だと思うなあ」などなど、感想や指摘をくださってめちゃくちゃ参考になりました。

ついに読み終わったとき、「面白かった」と言ってくれたので、胸をなで下ろしました。これで満足いかない物語だったらどうしようと少し心配していましたが、杞憂に終わりました。

「これはちゃんとお金払うね」と言ってくださり、サービスのワインに加え、1冊分の値段1000円をいただきました。最高過ぎます。良い人すぎです。


しかし、これで終わりません。

マスターは僕が何冊か持ち歩いていることを知ると、それを全部買い取って店に置かせてもらいたいとお願いしてくれたのです。

夢の中にいるようでした。




◆自分の小説がワインバーに


というわけで、僕は持っていた6冊を渡して、6000円をもらって、小説『Message』をカウンター席の本棚に並ばせてもらうことになったのです。こんな日が来ようとは、そしてこんなにも早く来ようとは夢想だにしていませんでした。

マスターは「明日にはポップを作っておくね」とまで言ってくださり、何から何までお世話になりっぱなしでした。

11時半頃に入店したんですが、店を出たのは朝5時半。先輩やマスターとひたすら語り合ってあっという間だった6時間でした。


最高なお店を紹介してくれた先輩には感謝ですし、その先輩に紹介した別の先輩にも感謝ですし、何よりも気さくで寛容で面白いマスターに大大大感謝です。

自分の住んでいる場所からは少し遠いけれど、絶対にまた来ようと思いました。マスターに会いに来ようと思いました。
#暇だし今日も行っちゃおっかな


最後まで読んで下さりありがとうございました。

20220808 横山黎


小説『Message』手売り47冊目!
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ワインバーに置かせてもらった!

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