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東京乗りもの紀行 第3回/渡辺雅史

 変わった乗りものに乗ってみる、この連載。3回目は私、そしてあなたの生活が変わるかもしれない乗りものです。

【渡辺雅史 プロフィール】                       
ライター、放送作家、節約旅行ライター。                               
ライターとして、集英社「週刊プレイボーイ」小学館「DIME」など執筆。 
放送作家として、TBSラジオ「爆笑問題の日曜サンデー」に参加。      
節約旅行ライターとして、MONDO TV「鉄道ひとり旅 女子鉄編」、旅チャンネル「離島酒場」などの旅番組で交通費節約のアドバイスに関わる。       
鉄道旅行が趣味で、国内の路線全線に乗車。所有する時刻表は500冊以上。
著書として、「銀座線の90年」(河出書房新社)「最後の国鉄直流特急型電車」(JTBパブリッシング)など。

シェアサイクルの電動キックボードに乗ってみた!!

 コロナ禍で両親の住む埼玉県の自宅へ戻るのを控え、都内の仕事部屋(シェアハウス)に入り浸っている私が、都内を移動する手段として使っているのがシェアサイクルです。

 千代田区、新宿区、港区、渋谷区など、東京23区中12区の街角に専用のポート(貸出・返却の場所)を多数設置。近くのポートで電動アシスト自転車を借りて、目的地近くのポートで返却する「ドコモバイクシェア」は、月額会員の場合、月2200円で乗り放題(1回の乗車は30分以内)というサービスです。交通費が大幅に節約できることから、この自転車を乗り倒しています。

 去年の暮れ、いつものようにシェアサイクルで移動していて見つけたのがこちら。

乗り物4

 シェアサイクルの電動キックボード版「LUUP」です。

 ポートのところにあったパンフレットをもらい、自宅に戻ってQRコードを読み取ってアプリをダウンロード。免許証の写真を撮影したり、クレジットカードの情報を入力。簡単な交通ルールクイズに答えると手続き完了。いつでも電動キックボードに乗れるという状況になりました。

 試しに乗ってみようかな、と思ったのですが、サービスが始まったばかりで人気のためか、自宅近くのポートに車両がなく、乗る機会に恵まれず。その後、年末年始でLUUPのことをすっかり忘れ、2月半ばに「そういえば乗ってないな」とふと思い出しました。そして近くのポートへ行ってみると電動キックボードがズラリ。ようやく車両の数と利用者のバランスが合ってきたようです。

 早速、車体にあるQRコードをスマホで読み取り、キックボードをレンタル。返却場所を仕事先のポートに設定して、車道までキックボードを持っていき、いざ乗車!

 右グリップの内側にあるレバーを押すと緩やかに動き出し、スピードメーターが10キロを超過。15キロあたりになると制動がかかり、どんなにレバーを押してもそれ以上スピードが出ません。ヘルメットを着用しなくても乗ることができるのはありがたいのですが、時速15キロというのはシェアサイクルでギアをトップに入れた時よりも遅いです。
 トロトロ走りながら大通りへ。ヘルメット不要ながらも、車道を走るナンバー付きの車両ということで、曲がるときにウインカーを出したり、ミラーで後方車両を確認したりなどすることが結構あります。

 困るのは大きな交差点での右折。アプリをダウンロードする際に行なったテストの解説文に「原付ではないので、二段階右折を行いません」と表示されていたので、大きな交差点では右折レーンに入らなければなりません。ですが、最高時速15キロの乗りものが片側4車線の道路の右折レーンに入るのは無理というもの。右折のたびにキックボードを降りて、横断歩道を2回渡る作業をしなければなりません。

 そんな作業を繰り返して目的地に到着したのは40分後。自転車では20分強で着く距離なので結構な時間がかかってしまいました。
 利用料金は605円。地下鉄で同じ距離を移動すると170円、1ヶ月2200円で乗り放題のシェアサイクルと比べても高額となりました。

 ペダルを漕がなくてもいいのはありがたいですが、普段使いするにはちょっと贅沢。そんな感じの電動キックボードでした。

 料金は基本料金(50円)+時間料金(1分あたり15円)。私が乗ったときは旧料金体系で最初の10分が110円、延長料金1分16.5円でした。現在、東京・横浜・京都・大阪・東大阪でサービスを実施中です。
 風が気持ちいい季節にはいいかも。よかったらぜひ。

詳しくは、LUUPホームページへ。

 次回は、横浜へ出かけます。ではまた次回


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