応援部隊、回転寿司に行く

私は寿司が好きだ。
某回転寿司チェーンの事件から、数日が経った。この数日で、当事者が謝罪し、店側は対応に追われ、時価総額は160億円以上の損失をしたそうだ。予想以上の大暴落すぎる。イタズラ→暴落→空売りの悪しきスパイラルが構築されないといいのだが。

さて、そんな中、応援部隊李軍は某回転寿司チェーンにいた。昨日の夕飯である。事前にリサーチしたTwitterでは、いつもの3分の1程度しか客がいないだの、全然並んでないだの、寿司が回ってないだのとマイナス投稿が多かった。確かめに行きたい気持ちと、普通に寿司が食べたい気持ちで、店に足を運んだ。
ーーー本日は、現場レポと称して李軍が最前線よりお送りいたします。

東京都内の某店は、予想に反して満員だった。時刻は20時。ピークを外したと思っていたが、数名の客が並んでいて、変わらず賑わっている。なんだか拍子抜けしたのが正直なところだ。ガラガラの味方陣営に特殊部隊として応援に行ったわけなので、少々、面食らった。
テーブル席についてから、早速注文しようとレーンを見ると、いつから実施されていたのか一切寿司が回っていなかった。（ご時世でこの一件より前だったら申し訳ないが）ただ、注文した寿司に関しては、通常通りレーンで提供されるようだ。私は注文以外の寿司をレーンから取ることがほとんどないので、状況変化がほぼないと言える。
卓上に調味料は置いてあるし、食器も置いてある。回っていない以外は、特に変化がないように見えた。

しかし、見た目に反して、聞こえてくる客同士の会話は以前のそれとは全く異なっていた。以前は子供の笑い声や、楽しそうな家族の声を耳にしながら、私も例外なく寿司に浮かれウキウキで会話したものだ。けれど、その日聞こえたのは、やはり例の一件のことばかりだった。
この店舗は何も制限してないのね、思ったより人いるわね、不安だから念のため拭いておく？などなど……。個人の意見なので特にああだこうだとは思わないのだが、いずれにしても、皆心のどこかで気にしているように思えた。

我々が想像している以上に、今回の件は大打撃であろう。当然だ。コンビニでのイタズラや様々、国内で起きていても、ここまで生理的にNGだと思える事案はそうそうない。日本人の清潔さが前提とされる回転寿司チェーンはもとより、ビュッフェを提供する飲食店の今後をも揺るがす事件だと感じる。

飲食関連の仕事をしていた私からすれば、勘弁してくれ、と心底思う。（だからこそ、食べに行ったのだが。）

色々な意見が散見されているが、群集心理が働いて、この業界が悪い方向に衰退していくのだけは、避けねばならぬと思っている。一個人の私ができることなど限られてはいるが、消費をするということで少しでも還元できたらいいと、思っている。

だって、寿司も好きだし、ホテルの朝食ビュッフェも、しゃぶしゃぶビュッフェも、大好きだから。

04.