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プロセスの整備と継続的な品質の安定化を担うProcess & Innovation部とは

(本記事は、2024年3月にインタビューした内容をもとに編集しています。)

こんにちは!マネーフォワードビジネスカンパニーTech採用部の高村です。

バックオフィス向けSaaSプロダクトを提供する「マネーフォワードビジネスカンパニー」では、現在20を超えるプロダクトをリリースし、日本のバックオフィスを支援しています。

今回は、『マネーフォワード クラウド会計』『マネーフォワード クラウド確定申告』『マネーフォワード クラウド請求書』などの開発を行う経理財務プロダクト本部より、「Process & Innovation部」の魅力を部長・馬場さんと副部長・黒木さんに聞きました。

経理財務プロダクト本部 Process & Innovation部 部長
馬場 佳世

「人を楽しませたい」そんな想いでビッグタイトルのソーシャルゲーム開発を担当、高トラフィック環境での経験を積み、新規事業開発に特化したスタートアップ企業に転職。高速に企画、設計、インフラ構築、アプリケーション開発、テスト、リリースを繰り返し、多くのプロダクトを開発。
2022年にマネーフォワードに入社、確定申告サービスを開発するLarge-Scale Scrumチームを担当し、プロダクトの課題解決、請求書サービスのチームビルディングを経て、経理財務プロダクト本部Process&Innovation部の部長として本部全体の開発効率・品質向上のためのプロセス改善を行っている。

経理財務プロダクト本部 Process & Innovation部 副部長
黒木 彰太

新卒で株式会社ワークスアプリケーションズに入社し、開発部門へ配属。要件定義、開発、品質保証や社内での問い合わせ・トラブル対応、ユーザー先への導入・保守まで幅広く経験。2019年3月に縁があり、マネーフォワードへRailsエンジニアとして入社。2023年12月よりProcess&Innovation部 副部長としてQAエンジニア組織のマネジメントを行っている。


ミッション・役割


まずは、Process & Innovation部(以下、P&I部)のミッションや役割について教えてください。

馬場:P&I部のミッションは、「チームの自己組織化を実現し、ユーザーに最大の価値を提供し続けることのできる組織を構築すること」です。

このミッションを達成するためには大きなポイントが2つあります。
1つ目は「チームの本来の力を引き出すためのプロセス構築」。2つ目は、「チームがユーザーへ、いつでも安心してサービスを提供できる品質の作り込み」です。
その結果、品質・プロセスへの不安を解消し、安定・安全・迅速にユーザーに価値を届けることができると考えています。

なぜこのようなミッションが生まれたのかというと、マネーフォワードが毎年大きく成長していることが背景にあります。これまでは、少人数で阿吽の呼吸で上手く回していた業務が、サービス・組織の拡大によって、これまでのやり方だけでは立ち回れなくなってきています。
組織拡大に適用できるプロセスを構築することで、組織・事業のさらなる拡大を止めることなく、ユーザーに大きな価値を提供し続ける必要があると私たちは考えています。

「チームの本来の力を引き出すためのプロセス構築」と「チームがユーザーへ、いつでも安心してサービスを提供できる品質の作り込み」。この2つがP&I部のミッションのコアになりますね。

Process & Innovation部 部長 馬場さん

現在の体制(設立経緯・グループ間の交流等)


プロダクト開発を行わず、プロセスの整備や継続的な品質の安定化をミッションとする専門組織とは、なかなか珍しいという印象です。P&I部はいまどのような体制なのですか?

黒木:P&I部の中には、P&IグループとQAグループの2グループがあります。

P&Iグループには、プロセスとチームづくりのプロフェッショナルが所属しています。アジャイル・スクラムはもちろんのこと、さまざまなプラクティスを用いてチームの課題を解決し、自己組織化に向けたチーム構築を推進しています。
さらに、チームだけでは解決できない本部全体の問題解決やプロセス改善も遂行し、本部全体の品質向上と開発効率化に貢献しています。

QAグループにはQAメンバーが所属しており、各メンバーはプロダクト品質にコミットするために各プロダクト開発部に主務で入っています。しかし、それだけだと部を超えた本部全体のQA活動の推進やQA間のコミュニケーションなどで課題が発生するため、「兼務」でQAグループにも所属して活動をしています。

Process & Innovation部 副部長 黒木さん

なるほど、2つのグループがあるのですね。馬場さんと黒木さんは部長・副部長という立場ですが、いまP&I部でどんな役割を担っているのですか?

馬場:私は部長として、プロセスと品質の両軸で部署をマネジメントしていますが、特にプロセスに注力して動いています。

ミッションと被りますが、本部全体の仕組みを整備し、管理のための仕組みではなく、現場メンバーの本来の力を引き出し仕事ができる環境を作っていくことが、私の役割だと認識しています。その環境を作ることによって、結果、ユーザーにより大きな価値を提供できると思っています。

黒木:私は副部長として、馬場さんと同じ役割を目指しながらも、アプローチの方法が違っています。

馬場さんは仕組み化をメインとしていますが、私は自身の強みである現場感を大切にした活動を中心に行っています。私は本部の中でもマネーフォワード在籍期間が長いので、これまでの知見をベースにQAメンバーと向き合っていくことを大事にしています。

具体的にはQAメンバーが困っているときには過去事例やアプローチ方法を伝えたり、経験や知見を元にしてフォローやサポートなどを行っています。また、QA組織の責任者という立場でもあるので、QAの採用活動やサクセッションプランの策定なども行っています。

現場感を理解して、メンバー本来の力を引き出す環境を作る。とても素敵な取り組みですね。
P&Iの設立背景と、2023年12月にQAグループが参画となった経緯についても教えてください。

馬場:2023年7月にP&I部が設立された背景としては、ミッションの裏返しになります。当時の経理財務プロダクト本部では、業務プロセスの改善・最適化が不十分になっており、チームの連携不足や基礎的なプロジェクトマネジメント不足により、開発効率が低下し、さらなる組織成長が難しい状態に陥っていました。

その解決のために、プロセスを最適化し、チーム間の連携やプロジェクト管理を強化する目的で作られた組織がP&I部です。

新しい部を設立しなくても、部やプロジェクトの中でプロセスの改善などを行う考えもあります。実際に部署設立前までは私一人で部署の枠組みを超えて多くの課題を解決してきました。
ですが、目の前の課題を解決するだけでは、チームは成長しません。 半年も経つと元の状態に戻ることもあります。目の前の課題を解決するだけでなく、未来に向けて成長・自己組織化するためにも新しく部を立ち上げるに至りました。

黒木:そして、2023年12月にそのP&I部にQAグループが入りました。それまでQAメンバーはQA推進部という部に主務として所属し、各プロジェクト・プロダクトに随時アサインという形をとっていました。

しかし、その形だとどうしても開発とQAがワンチームというより、アサインされた請負のような体制になってしまうことも多く、まずはチームのマインドセットを変えるために、各プロダクト開発部にQAメンバーが主務を置くように変更しました。

この変更により、QAメンバーと開発エンジニアとの距離を近くし、開発チームの一員として動くことができるようになったと考えています。
そして、先ほどお話しした通り、QA同士の横のつながりの強化や、部を超えたQA活動の推進のために、QAグループが兼務組織としてP&I部に参画しました。

経理財務プロダクト本部が拡大する過程で発生した課題に取り組むための組織として設立されたのですね。
P&IグループとQAグループのグループ間での交流はあるのでしょうか?

馬場:例えば不具合チケットの管理やビジュアライズの自動化、テストプロセスの改善など、すでに多くの交流が発生しています。

プロセスを良くすればより品質を高められる、品質が良くなればより良いプロセスを構築できる、という相乗効果を持つグループだと思うので、同じ部に所属していることの意義はとても大きいと思います。

そもそも、P&Iグループとしてプロセスの改善に向き合う際に、品質の課題を解決しないとプロセスの改善もできないと感じたことが、QAグループがP&I部に参画した要因にもなっています。

黒木:私も馬場さんと同じことを考えています。相乗効果を活かしながら、実際のプロセスを作ったときに現場が回るかを大事にし、継続的かつ持続可能な仕組みを作っていきたいです。

これからP&I部として取り組んでいきたいと考えていることはありますか?

黒木:メンバーも新しい組織にようやく慣れてきたところだと思うので、これからドライブさせていきたいと思っています。いま現在でもP&I部は先進的な取り組みが多々ありますが、これまでのやり方や固定観念にとらわれずに、新しいことにはどんどん挑戦したいと思っています。

馬場:そうですね。あとはP&I部の活動は継続性が重要だと思っています。QAグループの観点としては、自動化の整備など、自分たちが作ってきた資産を再利用することで、組織がいま以上に拡大したとしても、ユーザーに安全なサービスを提供し続ける環境を構築していきたいです。

P&Iグループの観点としては、P&Iグループのメンバーがいないとチームが回らない環境ではなく、P&Iメンバーがチームを自己組織化し、チームが自らプロセスを改善し、成長できる環境を作っていきたいと考えています。

こんな方にジョインいただきたい!


継続性・自己組織化がポイントですね。今後も拡大するマネーフォワードのプロダクト開発を支えるP&I部の活動が気になるところです。
最後に、どんな方にP&I部に参加してほしいですか?

馬場:過去のポジション、保有資格などにこだわりはありません。チームを良くするために考えて、挑戦し、学び、再び挑戦できる方と一緒に働きたいです。

また、仕組み化を行う組織だからこそ、手段だけでなく、背景や意義を考えてチームメンバーと丁寧なコミュニケーションを行う必要があります。机上の空論を唱えるのではなく、現場で自ら手を動かしながら、課題を発見し、実用的で効果的な改善策を考え実行できるチームでありたいです。

黒木:私が入社したときの経理財務プロダクト本部は、開発メンバーも少なく、QAメンバーは1人しかいなかったんです。ここ5年でどんどん人数が大きくなりましたが、まだ組織化が追いついていない状況です。

これから、組織についても、技術についても、様々なチャレンジをしていきたいと思っています。困難な課題やチャレンジに対して真正面から向き合って、それを楽しめる方だと嬉しいです。

また、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」という会社のミッションに向かって、よりユーザー視点で世の中を良くしていきたいという想いに共感できる方と一緒に働きたいと思っています。

ーー編集後記

Process & Innovation部という名前だけ聞くと、何の組織?と感じる方が多いかと思います。

しかし、今回のインタビューを経て、拡大を続けるマネーフォワード 経理財務プロダクト本部の「開発効率」と「品質保証」を支える重要な部であることをひしひしと感じました。

馬場さん、黒木さんはバックグラウンドもマネーフォワードでの経歴も違ったお二人ですが、それぞれの良さを活かして、これから良いチームを作っていくぞという姿勢をいつも感じています。

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