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『1日集中! 速読力トレーニング』(17)速読をサッカーのポジションで考える

 本の読み方というのは、良い・悪いという言葉で表現するものではありません。資格試験の勉強している人は、勉強において、どうやっても、細かな読み方になります。ひとつの問題文を、いろいろな角度から検討することが、必要とされるわけですから。自分のタイプを変える必要はありません。
 まずは自分のタイプを知り、問題点を把握することが重要です。そこから、良い方向にバランスを取ることだと考えてください。

 読み方のタイプというものを、サッカーのポジションで考えてみます。

・意識する速読タイプ :ディフェンダータイプ
・意識しない速読タイプ:フォワードタイプ

 じっくりと間違いのないように読むという行為は、ある意味でゴール前で守っているような状態です。少しのミスが、得点となってしまう危険性があります。確実なプレーというものが要求されます。必要であり大切なプレーなのです。
 しかし、ゴール前で動くことなくずっと守っていたならば、ゲームに勝てるでしょうか? 得点を取ってはじめてゲームに勝つということができるわけです。ディフェンダータイプの方には、より力のあるディフェンダーを目指して欲しいのです。それは、ゴール前に引いて守るのではなく、状況に応じて、ラインを上げていく積極的なディフェンスです。チャンスだと判断したならば、相手のゴール前まで走り攻撃に参加することも大切でしょう。

 フォワードタイプの方は、よく周りを見た創造的なプレーというものが大切です。ミスを怖れることなく積極的なプレーが何よりも要求されます。そして、攻撃だけでなく、守備の意識を強く持つことが大切です。
 サッカーでは、守備も攻撃も、どちらも同じように大切です。そのチーム、戦術によって特徴はあります。しかし、守備の力を上げ、攻撃の力を上げ、攻守の切り替えを効果的に行うことで、強くなっていくはずです。

 読書とサッカーは似ています。より多くの本を読むこと、ボールの無いところでいかに走るかが大切です。皆さんのポジションがどこなのか。どのようなプレーを行うことが、勝利に繋がるのかを、皆さん自身で考えていただきたいのです。

 サッカーでなくても、物事には、守備的な側面と攻撃的な側面とがあると言えます。読書速度が遅いという方は、前に出る、という部分が弱いケースが多いのです。力が無いというよりも、バランスが崩れてしまっていると考えるべき問題です。


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