52ヘルツのクジラたちと最後の手紙
買ってから少し読んで、なぜか読む気になれず本棚に置いていた。1年に一回くらい手に取っていた気がするが読み進めなかった。そして今年になってようやく読み始めたけど、またしばらく寝かせた。でもふと急に読みたくなって読んでみたら一気に読めてしまった。そんなふうにしてこの本はゆっくりと、確実に僕のところに届いた。
ここ数年何を読んでも自分に必要な物語だと思えなかった。村上春樹やカズオ・イシグロなどあれほど自分の心を揺さぶった作家たちの新作にも心躍ることはなかった。今なら分かるがそれだ