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【DTM】初心者の作曲できない問題を解決する③【調性イメージ(短調編)】

【Roadroller Sound Studio】(@RBYYYYYYYYYYYYY)です。 

 ↓(前回の記事)

前回は長調(Major Key)のイメージでしたが、今回は短調(Minor Key)のイメージをまとめさせて頂きます。


【 短調(Minor Key)の調性イメージ 】

イ短調(A Minor Key)#♭×0

・優しさや悲しさを表す調
・嘆くような、品位のある、落ちついた性格を持つ調
・ストレートな「陰り」が魅力の調
・単純素朴であり、柔らかい悲しみを内包する
・女性的な響き
・敬神的な諦めにも似た感情を表現する
・日本人の精神に最も近い音とも言われている


ホ短調(E Minor Key)#×1

・艶めかしさや悲しさを表す調
・沈むように深く考え込み、悲しげな状態を作り出す調
・悲観、悲痛、不安を表すのに適した調
・BGMの速い曲では極めて激しさを伴う
・素朴で民俗的な趣もあるが、ロマンティックな調性とも言われる
・線の細い、ひたすらに切なく物悲しい響き


ロ短調(B Minor Key)#×2

・どこか孤独を感じる調
・メランコリックな響き
・人によっては奇異で不快と言われることも
・"響きにくさ" が「暗い宿命」を描き出す調
・非常に暗く憂愁であるが静かな期待と辛抱強い希望もほのめかす
・崇高なる精神性を感じる調


嬰(えい)ヘ短調(F# Minor Key)#×3

・憂愁のこもった、くすんだ響き
・悩ましげで恋に夢中になっているような感じを表す
・孤独な厭世的なものも有している
・神秘的
・暗く妖怪的
・時には情熱的であったりもする
・悲しみの中にも晴れやかさがある調


嬰(えい)ハ短調(C# Mionr Key)#×4

・くすんだ幻想を思わせる響き
・夜を想わせる調
・最も陰暗な調の一つである
・残忍、皮肉、悲愴、不気味といった一面も
・音の連なりが細い線を描いて心を埋め尽くす
・短調でありながらも優美
・どこかアラベスクを感じる調



嬰(えい)ト短調(G# Minor Key)#×5

・非常に陰暗で、音響効果に乏しい調
・とても真面目で内省的な調
・部屋の中で一人きりのような感覚に陥る(静かな独白)
(※ 実は演歌に多い調)



嬰(えい)ニ短調(D# Minor Key)#×6

・作曲家がほとんど選ばない調
・緩慢な調と呼ばれている
・楽曲が殆ど存在しないため、特徴がないことが特徴とも言える



嬰(えい)イ短調(A# Minor Key)#×7

・ダブルシャープの多用で読譜困難であるため、滅多に選ばれない調
・曲の例も主調では皆無といって良いレベル



ニ短調(D Minor Key)♭×1

・弦・管楽器ともに比較的よく響く調
・交響曲・協奏曲のジャンルでは葬送的な作品が多いことで知られる
・厳粛さや敬虔さを表す調
・信仰深く穏やかである調
・高貴で心地よく満ち足りた性格を表す調でもある
・歌劇や宗教曲では人間の激昂する場面や恐怖、修羅場を表す怒りの調
・宗教的な響き
・古風で錆びついた響き(しかしヨーロッパ的感性も持つ)
・人間を表す象徴ともなる調性
・ドラマティックで人生を感じさせる調
・不安、悲歓、荘厳、崇高を表す
・巨大な力を持つ調と評する人もいる



ト短調(G Minor Key)♭×2

・厳守で壮麗な調
・真面目さと愛らしさを持ち合わせている最も美しい調
・モーツァルトは「死を予感させる調性」と評している
・暗い響きだが、ダイナミックな曲が多い調
・悲しみ、夢のような憂愁の加わった静かな優しさを表現
・真剣な努力なども表す
・時にはロマン的な高揚を感じさせる響き
・感傷的な場面を特に効果的に伝える暗い調
・典雅で優しい調
・古式ゆかしきロマンの調



ハ短調(C Minor Key)♭×3

・ニ短調と同じく交響曲や協奏曲のジャンルでは葬送的な作品が多い
・陰鬱さと侘しさを表す調
・並外れて愛らしく、同時にまた悲しい調とも評される
・モーツァルトが最も好んだ短調として知られている
・ベートーヴェンとショパンの作品にはハ短調の名曲が多い
・「光のハ長調」と鮮やかな対比をなす「影のハ短調」
・柔和な中にも真剣な情熱を持つ調
・悲劇的な力、超自然的で激烈な感情を持つ調
・エネルギーの集中した調
・堅固な要塞を築くような響き
・弱音でもしっかりとした芯を持つとされる



ヘ短調(F Minor Key)♭×4

・悲惨、憂鬱を表す調
・その響きには暗い情熱も伴う
・陰鬱さ、哀れみを表す調
・温和で落ち着いている調
・深く重苦しく、絶望や死ぬほどの心の不安を表す調とも言われる
・暗く重たい響きの中にドラマ性を帯びる
・最も大人びた調とも言われる
・仄暗く、充実した響き
・その不安定さが世界観を深める
・老獪(ろうかい)な調と評されることも



変ロ短調(Bb Minor Key)♭×5

・陰鬱で恐ろしい調
・陰暗で憂鬱で悲劇的
・18世紀までは響きの悪い調として認識されていた
・19世紀以降はロマン派音楽を代表する調の一つとなる
・葬送行進曲向きと言われる(優しく柔らかい音が死者を弔う)
・人を寄せ付けない、隠された不思議な響きを持つ調



変ホ短調(Eb Minor Key)♭×6

・最も陰暗かつ陰気な調の一つとされ、恐ろしい調と言われることも
・シューマンによると「神秘的な恐怖」に満ちた調
・霧がかった調
・朝靄の中にそっと叙情が漂う
・春の早朝のイメージ
・素朴な追想、空虚な感傷に浸る響き
・ピアノでは弾きやすい調であると言われている
・ポピュラー音楽では比較的多く使われる
※ ギターで演奏する際は「全弦半音下げ」チューニングをする人も



変イ短調(Ab Minor Key)♭×7

・悲愴で心を裂くような効果を起こす調

※ 滅多に書かれない調であるが、異名同音は嬰ト(G#)でありロマン派諸家の好んだ変イ長調(Ab Major Key)の同名短調として大きな力がある。
平行調は転調などで変ハ長調(Cb Major Key)を使うことが考えられるが、基本的にはその異名同音調のロ長調が用いられる。
古典派のベートーヴェンも使用しているが、ロマン派音楽の時代にはさらに進み、ロ長調(B Major Key)→ 変イ長調(Ab Major Key)の連絡役としての活躍がある。

(Wikipediaより引用)



まとめ


今回は短調(Minor Key)のイメージをまとめさせて頂きました。

最初のコードは何を鳴らせば良いか分からないという方は、前回同様(※ 必ず!)自分が良いなと思った調の "Ⅰm" "Ⅰm7"(トニック)から始めるようにして下さい。

各調性のイメージはいつか自分でもまとめようと思っていたので、今回の記事はとても良いキッカケとなりました。

作曲初心者の方向けの記事とは書いておりますが、中級者~上級者にも参考資料として活用して頂ければと思います。

みなさんと共有できる有意義な資料になっていれば幸いです。

これからも作曲できない問題を抱える初心者の方々に向けて、作曲する際の割り切り術をご紹介させて頂きますので、今後ともよろしくお願い致します。


次の記事 → 【DTM】初心者の作曲できない問題を解決する④【カデンツ編】

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