見出し画像

5冊読了(6/19〜7/4)

1『自分の顔が嫌すぎて、整形に行った話』愛内あいる

2『あなたも書けるシナリオ術』三宅直子

3『ボクの彼女は発達障害』くらげ

4『漫画 君たちはどう生きるか』吉野源三郎/羽賀翔一

5『クスリに殺されない47の心得』近藤誠


オリンピックが始まっていますね。
うちにはテレビがないのでなんにも見ていません。
興味がないわけではありません。
テレビがあったら見るかもしれないけど、オリンピックを見るためにテレビを買うということをしない程度には、興味が薄いです。

開会式はちょっと見たかったです。
ゲーム音楽だったらしいですね。
それはとても良ろしかったのではないかと思います。
クロノトリガーのカエルのテーマとロボのテーマは熱いですね。

LINEニュースで誰々が金メダル!みたいなのが頻繁に送られてきて、そこで初めてそんな選手がいたんだねぇ、とか、そんな競技があったんだねぇ、と知ります。
20年ぐらい前から毎回、日本人ってこんなにたくさんオリンピック選手いたんだ、とか、いつからこんなにメダル取れるようになったんだ、とか思うようになりました。

テレビを見るという時間がないから、そのぶん本を読む時間が増えたので、一人暮らしをしてテレビを持たなくなったのは良いことですけど、たまに本当にテレビでしか見られないものがあったりするので、そこはまあ、我慢とか諦めという感情が沸き起こるので、あんまりテレビで僕の興味のあることをやらないでほしいなぁ、みたいな歪んだ気持ちを持ってしまったりします。


さて、
1はなかなかセンシティブなタイトルのコミックエッセイです。
作者さんの実体験を漫画化した作品です。

主人公の女性は自分の容姿にコンプレックスを持っていて、ある時思い立ち、自分の目を二重瞼にする整形手術を受けます。
その前後の自分の心境や、周囲の人たちの反応が細かく描写されていきながらストーリーが進みます。

整形をすれば全ての悩みが解決するわけでもないし、それなりにまた別の苦労があったりするところが、実際に体験した方ならではの描写でリアリティがありました。

整形がよくないものと捉える風潮があることに疑問を持つ程度には、僕は整形に対して否定的ではありませんが、必ずしも容姿の改善によって全てが良い結果になるのかということに対しては疑問を持ちます。
容姿が良いのにモテない、みたいなことになれば、自分の人間性の魅力のなさを痛感させられる結果にもなり得ますので。

お金を払ってコンプレックスが一つ消えるなら全然良いと思うのですが、やはり見た目がよくなれば必ずモテるようになるとか、人生が良い方向に進むと考えるのは早計だろうなと思ってはいて、そのあたりのことが、この漫画では細かく語られていてよかったです。


2は、プロの脚本家の方が教えてくれる、ドラマや映画の脚本の書き方の本です。
とても興味のある分野なので、楽しみながら勉強にもなり、良い本でした。

作者の三宅直子さんは、「あばれはっちゃく」「さわやか3組」「中学生日記」など数多くのテレビドラマシリーズの脚本を手がけた方です。

シナリオを書く技法やプロセスだけでなく、デビューの仕方や脚本家としての心構えとか、ドラマの制作スタッフさんへの対応の仕方なども具体的に教えてくれる、実践的な指南書になっています。

この本の出版が1998年なので、原稿の書き方などの説明が現代にそぐわない場合はあるでしょうが、脚本家という職業の基本的なビジネススタイルや思考は変わらないと思うので、僕にはとても勉強になりました。


3もコミックエッセイです。
こちらは漫画家さんはまた別の方ですが、著者のくらげさんがガールフレンドのあおさんとお付き合いしていく様子を綴ったノンフィクションです。

あおさんは発達障害を持った方で、くらげさんも聴覚障害を持っています。
なのでタイトルにある通り障害者カップルなのですね。

くらげさんは自分が聴覚に障害を持っていることから、障害者と恋人同士になることに抵抗がなく、あおさんが人と違う行動をとってもそれを優しくおもしろく受け止め、そんな二人のお付き合いがコミカルに可愛らしく描写されていきます。

僕もあおさんに近い性質を持った方とお付き合いした経験があって、それが思い起こされて共感する場面がいくつもありました。

発達障害者の性質や性格を紹介してくれて勉強にもなるし、二人を純粋に応援したり、単純に物語を楽しむこともできる良いコミックでした。
続編も出ているようなので読みたいと思います。


4も漫画ですね。
今回漫画が多いです。
どれも教養になるものですけどね。

少し前にすごく評判になった本ですね。
僕はそれまではこの原作小説も吉野源三郎さんも全然知りませんでした。
なのでこの漫画作品にもピンと来ず、なんで流行ってるの?って感じだったのですが、この度なんとなく読んでみました。

読んでみると、なるほど、人生を心豊かに過ごしていく上で大事な哲学みたいなものが、少年に優しく教えるような伝え方で綴られていてよかったです。

漫画の部分と文章の部分が半分ずつぐらいになっていて、種別的に漫画作品とはいえ結構なボリュームのある本だなぁと感じました。
漫画と文章が交互になるようなストーリー構成になっていて、それが不自然にならないようになっているのが上手いところだな、とも感じました。

中学生のコペルくんとその叔父さんとの交流を描いた物語で、さまざまな悩みに直面するコペルくんに対して叔父さんが説く教えが、この本の主題となります。
確かに中学生というのは多感な時期で、この頃に悩んだことがその後の人生の悩みに、思考したことがその後の人生の思考になっていくよなぁ、と思いました。
だから大人が読んでもコペルくんに共感できたり、あの頃の感情が容易に思い起こされ、広く親しまれる作品になっているのだと思います。

同時に、この頃に交流した大人、何かを教えてくれた人物というのもその後の人生においてとても重要な存在で、コペルくんの発見や悩みに真剣に向き合い大人としての教えを説いてくれる叔父さんは良い人だなぁと感じました。
当時の僕にもこういう大人が周囲にいたらよかったのになぁとか、いま自分が子供と接することがあれば、この叔父さんを見習っていきたいな、とも思いました。


5は医師・近藤誠さんの本です。
前著『医者に殺されない47の心得』が面白かったので、続編にあたる今作も読んでみました。

今回はお薬に特化した心得を47個教えてくれています。
医療そのものに対しての一般的な捉え方は誤っているのだという点で、前著から一貫した考え方を主張した本です。

身体に不調をきたしても、なるべく医者にかからない方が良い、薬なんか服むべきではない、健診も受けなくていい、とにかく病院に行くな、という主張はなんだか痛快で面白いです。
お医者さん自身がこう仰るところが面白いし、僕の今までの経験からもそれが共感できるので、信用に足る主張だなぁと感じます。

それでは健康になるためには何を食べたらいいのかとか、どのように日常を過ごせばいいのかとか、とはいえこういう場合は病院に行った方がいいとか、そういうことを具体的に紹介してくれる一冊です。

医療については色んな考え方があるし、万人に必ず効く健康法は無いと思うので、ひとえにこの方の主張を全て鵜呑みにするわけではないですが、こういう考え方もあって、自分にも当てはまると感じれば信じてみるのも良いと思いました。

一つ確実なのは、タバコはやめた方が良いみたいですね。
これはお医者さんも学者さんもみなさん主張することです。
そりゃあそうかとも思いますが、一応健康についての知識で確実なこともあるという一例になると思います。
僕は吸わないので良かったです。

あとストレスを溜めない方がいい、とかも確実なことですよね。
当たり前ですけど。

でもそれぐらいしか本当に確実なことはないと思っていて良いと思います。
人それぞれ身体は違いますからね。
健康についての色んな考え方や主張があるのを知って、何が自分に当てはまるのかを選択していくのが正しい健康法なのだと思います。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?