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【社会起業家向け】売上1,000万円を作った広報戦略を公開

こんにちは株式会社RASHISA代表の岡本です!
サービスを立ち上げたばかりの頃を思い返しながら、広告費0円で売上1,000万円以上つくってきた工夫について書いていこうと思います。

ソーシャルビジネスにおけるマーケティングや広報を強化したい方に、お役立ちできるかと思うので、ご興味あれば読んでいただけると嬉しいです。

虐待領域にコミットした約1年間、事業の移り変わり

2019年9月。
これからの人生を虐待問題解決にコミットすると腹を括った。
事業を作るために、ヒアリングを重ね2019年12月に虐待サバイバー特化型の転職支援サービスをリリース。RASHISAキャリアという名前で走り出しました。

2020年3月。
サービスをリリースして4ヶ月が経過。
売上は0円。減っていく銀行残高。増えていく焦りと不安。それでもやると決めたからには継続していく。上手くいかなかった理由を分析して、次のサービス開発に動きました。

2020年4月。
虐待サバイバーによる記事制作代行サービスRASHISAワークスを開始。
水面下で動き、徐々にビジネスモデルが固まっていきました。
記事制作代行から始まり、案件ジャンルは文字起こし代行やデータ入力業務にも拡大。
今では上記に加えて、リスト作成やLP制作、経理代行など以前より幅広い案件ジャンルに対応できるBPOサービス(企業が抱える間接業務を委託するサービスのこと)に育ってきました。

2021年3月。
サービス開始から1年4ヶ月。
累計売上は1,000万円になっていました。
ここまで仲間と共に目の前のことに必死になって走ってきたので、気がつけば、いつの間にか1,000万円が積み上がった感じ。

先輩社会起業家や経営者の皆さんに比べたら、1,000万円という数字はまだまだ小さいかもしれません。しかし、少しだけ事業が形になりました。その経験を体系化しようと今回は記事を書かせていただきました。

サービスの広告にかけた費用は0円

サービスで売り上げをつくるために打ってきた施策はたくさんあります。その中でも今回は「広報」の重要性を中心に書いていきます。

その他にどのような施策を打ってきたのかに関しては、こちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。

売上:10,000,000円以上
顧客数:68社
登録者数:121名
採用:正社員1名、業務委託5名、インターン3名、プロボノ1名採用
取材:WEBメディア10媒体、雑誌1媒体
登壇:9イベントで登壇
※顧客数や登録者数は2021年6月末の数値になります。
※採用におけるインターン生2名は既に卒業済みです。

RASHISAが歩んできた1年の実績において、上記の成果に「広報活動」が与えた影響はとても大きいものでした。

※今回は「広報」という言葉を使用していますが、メディアさんへのプレスリリース配信などは行っていません。それ故、一般的な「広報」とは少し異なる点もあるかと思いますが、ご了承ください。

ポイントは2種類の広報活動の使い分け

RASHISAでは広報活動の種類を2つに分けています。

それが「事業広報」と「課題広報」です。

この言葉は認定NPO法人フローレンス代表の駒崎さんが仰っていた言葉を拝借しています。

事業広報は皆さんがイメージする広報活動に近いと思います。端的にいうと、自社の事業を知ってもらうために、SNSでの発信を行う活動のことです。

一方で課題広報はソーシャルビジネスならでは考え方かもしれません。自分たちが取り組む社会課題に対する認知を広げるための活動を指します。

例えば、RASHISAは「虐待問題」に取り組んでいます。その中でも現在はRASHISAワークスというサービスを通じて「虐待の後遺症による働きづらさ」という課題に向き合っています。
(虐待というと子供への対応は目立ちますが、後遺症で悩む人も多く、そこに社会課題が存在します。)

その課題に対して、問題を社会化し、世の中に正しく知ってもらうための努力をしていくこと。これが、課題広報であり、私たちがやってきたことです。

この2種類の広報活動のバランスが非常に大事だとこの1年間で学びました。

発信に役に立つ「3P1W」という考え方

ひとくちに広報といっても、事業広報と課題広報では発信する内容がまるっきり変わってきます。

RASHISAでは、以下のような棲み分けで発信活動をしています。

<事業広報>
・どんな事業をしているのか
・どのような実績があるのか
・自分たちの専門性は何なのか
<課題広報>
・世の中の現状はどんなものか
・それに対する理想と課題はどんなものか
・それに対する自分たちの取り組みはどんなものか

そこに加えて、事業広報、課題広報に共通して大事にしている4つの発信軸があります。

目的:Purpose→自分たちの目的は何のか。
商品:Product→その目的に対してどのようなことをしているか。
実績:Performance→行動の結果はどのようなものか。
知恵:wisdom→そこで溜まった知恵はどのようなものか。

これらの頭文字を取って「3P1W」と呼んでおり、これらをバランスよく発信していくことが非常に重要です。

想像してみてください。

自分たちの商品の話ばかりするTwitterアカウントを見てみたいでしょうか。事業の目的も実績もない商材を買いたいと思いますか。逆に思想ばかりの会社は信用できますか。

二宮金次郎像で有名な二宮尊徳さんも「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」と言っています。

思想を持ちつつ、事業をする。しっかりと実績を作る。

広報においては「社会にどのように見られているのか」も意識して、発信をしてきました。

ツールの掛け算で戦略的な広報を。

RASHISAでは基本的にTwitterとnoteの活用をしています。
ツールの使い分けにおいても、事業広報と課題広報の棲み分けにも近い概念をRASHISAでは持っています。

Twitterのことを「バイラルツール」、noteのことを「ストックツール」と考えて、運用しています。

恐らくこれらのツールの1つだけ活用していた場合はこれまでの成果を上げることはできなかったと思います。では、どのように活用をしているのかを書いていきたいと思います。

Twitter・・・
ライトな「拡散」をしてもらうことを目的として運用。また、DMも活用して、お問い合わせ窓口としても機能しています。
note・・・
1回あたりの投稿が2,000-5,000文字ほどになるので、投稿のハードルは重くなります。それゆえ投稿頻度は下がります。逆に言うと、分量のあるコンテンツも読んでくれている人は本当にRASHISAに関心を持ってくれている人で、より深い思想を伝えることができます。

整理すると以下のような棲み分けになります。

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Twitterでは、認知拡大をしてもらうことが大事です。
そのためには「拡散」をしてもらう必要があります。

では「拡散」をしてもらうためにどうしたら良いのか。

「この情報役立つ!」とか「分かる〜〜!!」という感情を持ってもらうことが大事になります。

その感情を持ってもらうために、例えばこんな感じでツイートをしていました。

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「お役立ち」情報としての発信を意識した結果、3,777リツイートされました。

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こちらは「共感」を意識したツイート例。186リツイート、590いいねをいただきました。

次にnoteです。noteではテキストの分量に上限がないので、思想や人柄を発信するのに最適なツールです。

以下のnoteは僕自身のこれまでのエピソードを書き、ストーリーに共感していただけたため、多くのいいねがつきました。

広報施策の成果への繋げ方

いよいよ終盤です。広報施策では効果につながりづらいという声も多くありますが、最後に成果への繋げ方についても記載していきます。

「発信」を続けた先に、どのように「成果」に結びつくのか。成果は様々な指標があります。

RASHISAでは広報での効果として、以下のようなものがありました。

・顧客の創出
・登録者増加
・採用
・取材

問い合わせが来るまでの流れ

上記は顧客の場合ですが、基本的な考え方は同じです。

例えば、採用。

フォロワーが増えたタイミングやファンが付き出したと思ったタイミングがきたら、こっそりプロフィールに「採用中」と入れます。

もしくは、「仲間を募集しています!」というツイートをします。
すると、DMやホームページに問い合わせがあったりします。

他には、取材。
RASHISAの場合は、取材をしてもらった記事が次の取材を呼ぶ。
というケースがあります。

以前、僕も参加していたMAKERS UNIVERSITYを運営するNPO法人ETIC.(エティック)様に取材していただきました。

すると、こちらの記事を見つけてくださった某テレビ局様からお問い合わせがありました。

スクリーンショット 2021-07-20 20.36.25

このように一度WEBメディアやメディアに取り上げてもらえると、その記事をキッカケにして、また次の相談が来たりします。

なので、まずは1つ取り上げてもらうことが大事かなと思います!ただ、取り上げてもらうまでのハードルが高いことも確かです。

そこで、、、

パーパスマーケティングへの取り組み

まずは自社の「志」や「知恵」を言語化、体系化することが必要です。そして、「志」と「知恵」をバランスよく発信していく。

発信を継続することで認知度を広め、ファンを作っていく。これを私たちはパーパスマーケティングと呼んでいます。

まだまだ、RASHISAも手探りではあります。
しかし、この1年間で少しづつ形になってきて、それを体系化することも少しづつやっています。

RASHISAが学んできたことや実施してきたことについて、もっと詳しく知りたい!という企業様がいらっしゃいましたら、こちらからご連絡くださいませ。

これからもRASHISAはパーパスマーケティングを実践していきます!
そして、より多くの仲間と共に虐待問題を解決していきます。

最後まで読んでくださってありがとうございました!

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