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鳥かごの鍵 9

私は野菜を切りながら、
返信の内容を考えていた。

お風呂が沸き私は湯舟に浸かりながら、
まだ返信の内容を考えていた。

お風呂の時計を見ると、
メールが来て40分は過ぎていた。

私はお風呂から出て「月」にメールをする。

「こんばんは、仕事お疲れさま、今日は暑かったね。
昨日は友達が泊まりに来たからバタバタしてました。
私は今、夜ごはん作ってました、月は何してるの?」

色々考えて出来た文がこれ、
全く文才がない。

返事はすぐに帰って来た。

「俺はコンビニ弁当食べてた!手作りいいな。
料理は良く作るの?」

「うん、時間がある時は作ってる。」

私は肉と野菜を炒めながら返信をする。

彼とのメールは止まらなかった。

私たち何往復もメールをした。

私はご飯を作り終えて、
ご飯を食べながらもメールをしていた。

まるで昔からの知り合いのように話しが尽きなかった。

こんな楽しい時間はいつ以来かな?と
昔を思い出そうとしてクラっとめまいがした。

私はご飯を食べ終え、片付けが終わっても、
まだメールしていた。

お互いのプライベートには一切ふれないで、
コンビニの新商品やお気に入りのYouTubeなど、
の話しをしていた。

そして時計をみると、

3時間近くメールをしていた。

明日も仕事なのでおやすみとメールすると、

「おやすみ、また明日 」と返信が来た。

明日も話せる。

私は「月」のこんな一言で幸せな気分になった。

部屋の明かりを消してベッドに入ると、
彼から電話が来た、

「もしもし、寝てた?」

「うん、今寝るところ。」

「どうしたの?」

「用事は無いけど何してるかなと思って。」

「撮りだめてたドラマ見てた。
今回のドラマはあんまり面白くないよね。」

私は平気で嘘が付ける女になっていた。

私は彼と少し話してスマホを切った。

私の中の罪悪感は少し消えたいた。

つづく



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