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⭐︎親を模倣する力が見事に表れた兄弟関係

うちの兄弟の成長を記録した記事
「むずかしい、どうせできない、やりたくない」から「がんばらなくてもできる」になった
の中で、次男が2歳年上の兄ムートを小馬鹿にしていたのが、リスペクトするようになったことに触れました。

これについては、息子たちの先生方から常々言われ続けている『模倣』の力が働いていることを意識してきました。
ここ半年あたりの経過を辿ってみます。

以前の私

以前は、母である私が、ムートの「できないこと」(おしゃべりや屁理屈ばかりで全然カラダが動かないとか、コミュニケーションに違和感とか)にばかり目がいって、常に不安やイライラを抱えていました。

そして対照的な次男の「できること」(驚くべき気力体力でテキパキ動く)を喜び、そこに頼っていることすらありました。

兄弟を狭い私の視点と価値観でジャッジしていた当時、
振り返るとムートを信じる気持ちなんてなくて、
ただ「この子の将来が不安」という気持ちから、
「どうにかしなくては」「しっかりさせなくては」と接している母親でした。

でも、元保育士の私。

そのスタンスがまずいってことだけはわかっていたし、こんな子育てで良いわけがない、って自責の念にかられながらも、対外的にはそんな心情を隠し、いいお母さん風を装ってみたりして、心は捻れていくばかり…。

でもエールプログラムの中で、そこはかなり修正されていきました!

激しい兄弟喧嘩の日々

まあ兄弟喧嘩は、わが家では日常の風景です(笑)。「大っ嫌い!」「ほんとやだ!」「やめろ!」なんてちょっとしたものから、じりじりとした冷戦や、取っ組み合いからの号泣も。それで良い。すごくいろんなこと学んでるなー、育ちあってるなー、と思います。
(だいたいすぐケロッとして笑いあったり、一緒にまた遊び始めたり)

ただ、しつこい罵り合いや、本気の叩く蹴るがあまりにも激しく、しかもそれが一日中、毎日毎日続くという時期がありまして…
(昨年夏休み、思い出すだけで白目)
さすがに度が過ぎていて、私にとっては本当に苦しい時期でした。

口達者なムートの心ない言葉に、実は繊細な次男が傷つき、
それが憎しみや怒りになります。
無言でかかっていく次男の力は、半端ない!!
結局ひどい仕打ちをされるのはムート、という構図が出来上がっていたのです。

私は正直、次男の強烈なパワーをどうしたらよいのかわからず、途方に暮れていました。しかもぱっと見、次男が「乱暴な子」でムートが「かわいそうな子」だけど、本質は違うという。複雑です…。

「兄」と「弟」の境界線を引く

わが家では、親と子の境界線は引くようにしています。
でも、歳が近く(1年11ヶ月違い)、いつのまにか次男の体格がずいぶん立派になってしまったことや、小さな幼稚園で異年齢保育の同じクラスで過ごさせてきたこともあって、兄と弟の境界線はあやふやにしてきていました。

ムートが小学生になってそれぞれの世界ができ、自然に境界線が生まれた一学期は、新鮮でなかなか良い雰囲気だったんです!
でも、長期休みは毎日一緒…。

粛々と頑張ってきた私の糸が切れてしまったこともあるし、リズムも崩れ…
このギャップがすごかった。

次男を待たせながらのムートの宿題含め、地獄のように感じる日が少なくありませんでした(涙)。
苦しみ抜いた結果、やはり兄と弟の境界線を、家庭内でもはっきりと引く必要があると気づき、軌道修正をかけたのです。

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ペアレントトレーニングと16タイプ心理学

そのタイミングで、ペアレントトレーニングのパートAを受講。(昨年9月〜)
「好ましくない行動を減らす手法」をさっそく取り入れてみたところ、子どもたちが劇的に変わり(たぶん子どもからすればママが変わった!笑)、家庭内の雰囲気が明るくなる、という体験が続きました。

もちろん、うまくいかないことだってある。
「その日から100%笑顔になりました!」なんて魔法みたいなことではありません(笑)。
でも、「なんか毎日がおもしろい!」になったのは、このあたりからです。
私が、好ましくない行動を冷静にスルーし、かわりにムートを認める言葉掛けや感謝の言葉かけを増やしていくうちに、ムートよりも次男が、おだやかさを見せるようになっていきました。
今思うと、繊細な次男はこの頃から家庭内に「安心感」を抱き始めたのかもしれません。

「ママがそうしてくれてるなら、自分も兄にぴりぴりしなくていいや」

彼は握りしめていたジャッジや競争心を手放し、自分を守るための鎧を、徐々に脱ぎ始めたのです。

さらに私がこのころ、友人と一緒に学んでいた16タイプ心理学のセッションで、自分の中で180度世界観が変わるような、決定的な出来事がありまして。
長くなるのでまたにしますが、家族に対する気持ち、向き合い方が大きく変わるきっかけとなりました。

次男の変化が加速

次男の変化を感じたのは、年末あたりだったか…
記憶はあやふやですが、兄に頼る様子が少しずつ、みられるようになり、そして加速していきました。

以前の次男は、兄と手をつなぐのも振り払って嫌がったし、私と長男が手をつなぐと、必ず間に割って入って来ていました(悲)。

それが、長男が手を差し伸べると、すっとつなぐようになりました!

そして、「ただじゃれあって笑い合う」みたいな姿が見られるようになりました。

これはねえ。
本当に、親として、幸せそのものですよ(涙)。

え、そんなの兄弟だったら普通じゃないの?!
…少なくともうちでは、普通じゃなかったんです。
ムートに対して、純粋に心を開いて甘え、楽しむ、という姿は、なかなか見られませんでしたね。あ、1歳、2歳の時はまだありましたけどね。

自分の物事の捉え方すべてが、兄弟関係にあぶり出されていくのを感じました。

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模倣の力で子にうつしだされる自分

さらにです。

冒頭でリンクした前回の記事を自分で読み返していて、書いている時は無自覚だったけれども、「あ!!これもか(苦笑)!!」とぎょっとした部分がありまして。

それが、

強がりで、いつもいつも頑張り屋さんで、
ともするとムートのお世話までしていた次男が、
そんな自分を手放して、
ほんとうは兄に甘えたかった気持ちを満たしている姿!!

のところです。

…これね、もろに夫と私の関係性が出てるんですわ(笑)。

結局のところ、そういうことでした。

子が親を模倣するというのは、表面的な言葉や行動だけではないのです。

読んだらきっと耳が痛い(目が痛い?)、いや、私自身もかなり恥ずかしいですが自戒をこめて書きたいと思っている、続きの話はまた。



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