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好きな着物を着る落語家。似合う着物を着る落語家。


「女だらけの水泳大会」

があるのなら、

「イケメンだらけの『湯屋番』大会」

があってもいいと思うの。


イケメン噺家5人くらいでてきて、みんな『湯屋番』を演るという。


シュールーっ☆ ←


で、ダレトクなのかと言ったら、わたししか悦ばないという。


うーん。


好きなものばかり食べてると栄養偏るかな。

胃もたれするかな。

ぢゃあ、

紙入れ
湯屋番
磯の鮑

で組んでみるのはどうだろう。

ハイ、結果的にあまり変わらなかったね♪←



さて、わたしが寄席で注目するのは、噺家の噺の技量のみにあらず。

そう、何を観ているかと言えば

“着物”を観ています。

着物に詳しいわけではないですが、あれは噺家さんにとって“戦闘服”なわけであって、ビジネスマンの“スーツ”に価するものです。


パリっとしたスーツを着こなしたビジネスマン

ヨレっとしたスーツに着られてるビジネスマン


電車内や街中でもよく見かけますよね。

同じ“スーツ”なのに、なぜにこうも違うのだろうかと思うことがある。

それと同じことが、噺家の“着物”にも見てとれることがある。



“着物”というそれ自体に、往々にして“正装”のイメージがあるので、ただなんとなく着ているだけでも、それなりにちゃんとしているようには見えるんですね。

そのなかでも、やはり、特に着物を丁寧に扱って手入れをしているんだなと思うような着方をされている方に好感を持ちます。

“商売道具”にこだわりをもって大切に扱っていることにプロ意識を感じます。




ところで、皆さんは

『自分が好きな服』

『自分に似合う服』

どちらを選ぶことが多いですか?



わたしは若い頃は、俄然『自分が好きな服』を着るタイプでした。

派手な原色カラーもロリータファッションも、自分が「かわいい!」と思ったものはなんでも着ていました。

それが、自分に似合うかどうかもわからずに。似合うかどうかを考えもせずに。


あとになって、

「やっぱり似合わないかも」
「ちょっとだけ丈が短いよなぁ」
「なんとなく着心地良くないし」

といった問題がわんさかでてきて、結局すぐに着なくなってしまった服がどんどん部屋の隅に積まれてゆきました。

常に自分の目線からしかものを見ることができず、また興味のベクトルも自分自身にしか向いていないので、非常に視野の狭い子でした。

“俯瞰的に多角的に事象を捉える”なんてことは、机上ではわかっているつもりの顔をして、実際はなんにも理解できていなかったのです。



それでも今は、経験を経て年齢を重ねたことで、昔よりは『自分に似合う服』を選べるようになってきたのだと思います。

“磯の鮑Tシャツ”とかね! ← え。




さて、噺家さんはどうでしょう。


1.人前に出る仕事として必要最低限の身だしなみ。
2.プロが使う商売道具としてのこだわり。
3.上記を超越したところで、本当に『自分に似合う着物』を着る意識。


上記の『1』についてはほとんどの噺家さんは意識しているようにお見受けするのですが、僭越ながら、『1.2.3』のすべてを全うできている噺家さんは少ないように思うのです。

ただ、やっぱり“人気があり売れている噺家”であればあるほど、『1.2.3』のすべてが叶っている人がほとんど。

そこには、真打や二ツ目という身分も、年齢も、芸歴も関係ないように思います。



“真打”でも、何もこだわりを持っていないように見受けられる方もいらっしゃるし、“新米二ツ目”“前座”でも相当な計算の上でこだわり抜いている方もあります。

特に最近の二ツ目は、抜け目なく計算高く末恐ろしく感じる人の多いこと。

“自分に良く似合う着物”を着ることの影響がどう周りに派生して、自分自身に跳ね返ってくるかをよくよく理解できているから、“自分に一番似合う着物”をスマートに選ぶ。

仮にあの師匠が、令和二年のたった今、二ツ目になったばかりだったら完全に淘汰されているだろうな、などと要らぬ心配をしてしまう。



落語家は皆“ひとり親方”であるから、“セルフプロデュース”がものをいう世界だと思う。

“セルフプロデュース”が得意ということは、自分自身がどんな素材であって、自分自身にどんな素養がり、どんな需要があるのかを俯瞰的に捉えられているということである。

そんなタイプの人は、“自分の好きな着物”をいたずらに纏うのではなく、“自分に似合う着物”を自分という素材の魅力がより一層引き立つような着方を研究している。




しかし、これは噺家に限ったことではない。

ビジネスマンだろうが、専業主婦だろうが、女子高生だろうが、

『自分という素材』をいかに最大限活用して、
『なりたい自分』に近づくための研究をし、
『見せたい自分』をどう演出するかが得意な人がいる。

あなたの周りの魅力的な人は大抵、意識的か無意識的か、それらが徹底されているはずだ。




少なくともワタシは、『note』におけるセルフプロデュースをすでにミスっている。

当初、もっと“大人の女性”を演出するつもりでいたが、漠然としたキャラ構築しかできていなかったため、悲しい哉、素の与太郎感が全面に押し出されてしまった。

たかだか書面1枚でも相当練り上げないと、バカがダダ漏れることがよくよくわかった。

でも、いいや。

楽しいからーーー!!! わーーーいっ☆ ←





とはいえ、お仕事においてはプロフェッショナルだから、

噺家さんを見習って、

今日も “自分に似合う商売道具”である

ピンクの“アレ”

をしっかり吟味しますよ。




え?

“アレ”って、・・・

“アレ”のことですよ♪







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