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ホテル&美術の楽園・カンデオホテルズ京都烏丸六角

丸福楼の紹介記事を多くの方にお読みいただけたようなので、ラグジュアリーホテルではありませんが、京都で楽しいホテルをもうひとつご紹介します。カンデオホテルズ京都烏丸六角。

伴市という看板が見えますか?もともと伴家住宅という商家でした。

ロビー棟に、旧伴家住宅という町家の母屋をそのままリノベーションして活用しています。10年前くらいはここでお住まいになられていた風情で、祇園祭の時には玄関を開放されて、鈴木松年の狼の屏風をお見せになられていた、京都らしい旧家でした。(下記ブログにその模様で残ってます。)

数年前に京都の画廊のカタログに、その狼の屏風が数百万で売りに出され、あれって思っていたら、数年後にホテルとなりました。町家の継承は難しいのだなあと思いながらも、このホテルの様な形で現状保存しながら活用されるのは非常に素晴らしいと感じました。京都の町家を宿泊者の共有スペースとして体験できるので、外国人にも日本人にもとても満足度の高いホテルでではないでしょうか。1万円少々で宿泊できるのも素晴らしいところです。さて、町家らしい玄関の引き戸を、ガラっと開けると・・・。

立派な表玄関
いかにも京の豪商の表玄関という風情
レセプション横のラウンジスペースとして活用・左奥の奥座敷には…
こんな格式のある床があって、なんと戸袋の襖絵は…
池大雅の唐子図が。本物です。
実にかわいい仕草
癒されます。
何して遊んでるんだろ?
実に味わい深い
ちゃんと年代も。文字も達筆です。

奥座敷の床戸袋に描かれた池大雅「唐子図」で盛り上がりすぎてしまいました。池大雅は、円山応挙や伊藤若冲などと同じ時代を生きた京都の画家です。明治の豪商の邸宅の風情がたっぷりと味わえます。そのことをお伝えしたいというあまりに唐子図をご紹介しすぎてしまいました。

ホテル棟は母屋の後ろのスペースに、現代的なビルとして建てられているので、隙間風が吹いてきたりといった心配は必要ありません。現代的なホテルとして快適な滞在が約束されています。それどこから、カンデオホテルズの場合、温泉大浴場がついており、こちらは母屋の隣に見えている建物三階にあります。部屋からは部屋着のまま行けます。京都らしい町家リノベーションホテルの一例として、今回はカンデオホテルズさんを勝手にご紹介させていただきました。

母屋2階のライブラリー&ラウンジスペース。無料のコーヒーサービスもあります。
建築時の墨書も
坪庭もいいですよね~。
母屋を抜けると後ろに少し庭が残ってて、左側が宿泊棟となります。
玄関にある古めかしい石は、京都の廃寺の礎石のようです。

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