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小さな日常

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ここでは、過去を振り返ってばかりいないで、日常のことを書いていければ…
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#読書

「 読書」 ~ 野の春 / 宮本 輝~

「 読書」 ~ 野の春 / 宮本 輝~

自らの父をモデルにした松坂熊吾とその家族の波瀾万丈の人生を、戦後の時代を背景に描く自伝的大河小説「流転の海」のシリーズが、今回読んだ「野の春」で完結した。

氏がこの本を書き出したのが34歳、現在は71歳だそうだ。
ということは、この本を手に取ってから、僕にも37年間の時間が流れたということにちょっと感慨深いものがあった。

では、37年間もかけて、氏が何を書きたかったのかというと

地味な話なの

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「読書」~ 白髪のニール~

「読書」~ 白髪のニール~

I君とMさんのコメント欄で重松清氏の話になった。

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I君

ワシ的には「きおつけ礼」の「白髪のニール」が好きです。

高校時代の主人公が夏休みに物理の先生がニールヤングが弾きたいからと先生にギターを教える、30数年後里帰りした主人公が夏祭りに、その教えた先生が白髪に変わっててニールヤングをガンガン弾いてた・・・自分はギターも仕事も辞め離婚もし田舎に帰ってきたのだけど、先生はその後もず

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「読書」~父よロング・グッドバイ                           男の介護日誌/盛田隆二~

「読書」~父よロング・グッドバイ    男の介護日誌/盛田隆二~

盛田さんは好きな作家のひとり。盛田さんがどのような介護をされてきたのか?
またどのように感じたのかを知りたくて読んでみた。
介護日誌は僕の想像を超えていた。
盛田さんは、両親だけでなく、妹さんも重度の病気を患っている。
執筆活動も断念し、介護に専念するが、うつ病になってしまう。
さらにおいうちをかけるように奥さんがヘルニアで動けなくなり入院したりする。
しかし、盛田さんはここで「自分自身にかかずら

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「読書」~もうひとつの流転の海~

「読書」~もうひとつの流転の海~

1番好きな作家を選べと言われると、むむむ・・・となるが、かなり好きな作家さん、宮本輝氏。読んだ本はダントツに多い。

1981年から書き始めた「流転の海」シリーズは2018年に完結した。
主人公は宮本輝氏の父親をモデルとしている。
50歳にして初めての子が生まれたからの後半生が書かれている。
ほぼ事実に沿っているがあくまでフィクションということだそうだ。

「この本はその「流転の海」シリーズにま

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「読書」~大事なことほど小声でささやく~

「読書」~大事なことほど小声でささやく~

「DTM]マガジンの「幸せってなんだっけ?」の1番の歌詞、FBで知り合ったツンデレ女子(お孫さんもいるので、正確にはツンデレばーさん)が、森沢作品の中で1番好きな作品が映画化されたと投稿していた。
それが、「大事なことほど小声でささやく」

そもそも、この原作者、森沢明夫さんを勧めてくれたのはツンデレばーさん。
「エミリの小さな包丁」をプレゼントしてくれ、読後感がよかったのでそれから何冊か読んだ。

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「読書」~今の時代の幸せは?~

「読書」~今の時代の幸せは?~

このあいだ読んだ小説の中で「幸せってなんだと思う?」という会話があった。

「自分が幸せだと思ったら、幸せ。
同じ状況でも、幸せと思える人が幸せ」
というのが、ほぼほぼ納得できる答えだった。

会話は続く・・・
縄文時代は1万年以上も続いた。それは何故か?
(ちなみに世界で最も長期間続いた安定政権とされるのは、日本の江戸時代の265年間だそうだ)

みんなが幸せで満足していたから?

では、みんな

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