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#36 我が家のねこ様

いつも近くに猫がいる

思えば子どもの頃から、いつも猫がそばにいた。
生まれてから最初に見た映画は『魔女の宅急便』で、黒猫のジジは今でも大好きだ。
小さい頃はぬいぐるみのジジと一緒にどこでも行ったものだ。
友達の家、旅行……大阪にある太陽の塔も一緒に行った。

そして、塔内に忘れてしまい、大阪から関東まで宅配してもらった。
そのときの宅配業者がクロネコヤマトだったのか、それは知らない。

小学生の頃に伯母が猫ブリーダーを始め、猫との距離が一層近くなった。
それから僕は3匹の猫を家に迎え、一緒に成長した。
一人暮らしをして離れていたときもあったが、自身の病気、そして親の病気を機に数年前から実家にいる。
10年以上、いつも猫がそばにいる暮らしだった。

猫のいる暮らしの終わり、そして始まり

始まりがあれば終わりもある。
2014年、2018年、2019年と僕は愛猫の旅立ちを見送った。
自身が適応障害になったとき以上に辛い出来事だった。
だから僕は2019年に猫を見送ったときに思ったのだ。

もう二度と、猫は飼うまい。
もうこんな辛い気持ちは二度とごめんだ。

猫のいない生活は、極めて静謐なものだった。
寂しくないといえば嘘になる。
でも、もうこれでいいんだ。そう思っていた。

それなのに。
ある日、母が伯母から猫を預かってしまったのだ。
預かった理由は離乳のため。
1か月くらいで返すつもりだったのが幸いだった。
ちょうど1か月後に、自宅の風呂工事があり玄関の扉を長時間開けっ放しにすることになっていた。
なので、工事を迎える日に伯母に返した、のだが。

工事が終わった3日後、仕事から帰宅すると……

よぉ、おかえり

なんでいるねん。

こうして、僕の猫への緊張感は完全に崩壊。
結局、今でもそばに猫がいる暮らしをしている。

我が家のねこ様はお転婆娘

食事中に撮ってんじゃねえよ

2021年にやってきたオリエンタルショートヘアのメス。
名前は、ティアモという。
名付け親の伯母は、いつもオシャレすぎる名前を猫につける。
我が家の猫としては、あまりにかっこよすぎる……!
そう思い、僕はいつもあだ名をつけるのだ。
モンちゃんとかモンゴとか、モンゴリアンと呼んでいる(原型なし)。

彼女は、今までお迎えした猫の中で一番お転婆。
ちょっと抱き着いただけで「ギャース」と噛んできたり……
食卓の上に上ってきて、おかずを奪ったり……
クローゼットを開けて、ものを落としまくったり……
家族一同、とても手を焼いているねこ様なのである。

大脱走・2階から飛び降り事件

ああ、外に行きてえなぁ

特に外に興味津々であることに、家族一同戦々恐々としている。
ゴミ捨てに行こうものならチャンスを狙って外に出ようとする。
我が家はマンションの1階で周囲は駐車場や自転車置き場なので、すぐに道へ出ることはないが、運悪く車に轢かれたらと思うと……
想像するだけでも震えてしまう。

そんな彼女が大脱走したときがあった。
ある朝、母が病院へ出かけるため、玄関扉を開けると、
尋常ではないスピードで外へ出てしまったのだ。

叫ぶ母、慌てる父。
その日休日だった僕は寝間着を着た状態で外へ猫を探す羽目になった。
家族全員で追いかけるも、あまりのすばしっこさに追いつけない。
見失ったかと思ったそのとき——!
いつの間にか2階にいるのを発見したのである。

そして、必死な僕は早朝であることも忘れ、大きな声で、
「モンゴーーーー!!!」
と叫んでしまった。
近隣からは気が触れたかと思われたことだろう。

そして、2階へ到着したと同時に、僕は本当に気が触れた。
2階からサッと飛び降りてしまったのだ!

「モンゴが! 飛び降りた! モンゴガー!!」

その後も数分追いかけて、猫も疲れたのか、車の下でひっそりとしているところを捕まえて、事なきを得たのだった。

これには家族全員、強く叱りに叱った。
さすがにねこ様も反省したようだったが、今でも外へ出るチャンスを虎視眈々と狙っている。
まったく油断のできない毎日である。

申し訳ないと思っています、ハイ

それでも猫に癒される

お転婆だし手を焼くけれども、家にいてくれるだけで癒される。
我が家は三人暮らしだが、平和に過ごせているのも猫の功績は大きい。
今から考えても仕方ないけれど、いつか必ずお別れは来る。
その日まで家族として、一緒にいることを真っ当しようと思う。

このねこ様との生活では、色々な出来事が起こる。
なのでまた気が向いたら、このnoteに記していこうと思う。
「我が家のねこ様」というシリーズにしていければ嬉しいな。

ここまで読んでくれてありがとう
また遊びに来るんだよ


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