#5 幸せに生きるヒント

どんなに貧乏で、見た目がよくなくても幸せを感じる人間がいる。

どんなにかっこよくて、華やかな世界で活躍している人も、自ら命を絶つ人間もいる。

結局、幸せを感じるような生き方って何なのか。

自分は数年、これについて悩む時がある。

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幸せな生き方って何なのか？

自分は新卒の会社を短期離職した経験がある。

その理由は上司からのパワハラ。適応障害になってしまった。

休養し、退職し、親友や家族、恩師とじっくり相談をし、行きついた先が図書館員という仕事、居場所だった。

図書館員になってから、悩みといえば、薄給ということくらいだ。

精神的に悩むことはあっても相談できる同僚や親友はいるし、いつも元気に支えてくれるパートナーもいる。今そーんなに欲しいものはない。

一時期、Nintendo Switchが欲しくて仕方がなかったが、この春に手に入れた。今ではゆったりとした島での生活を手に入れている。余談である。

この薄給というのが唯一にしてとても大きな悩みではある。お金がなければ将来が不安だし、やはり転職をした方がいいのかと考えてしまう。そもそも契約社員……非正規雇用であるから余計に不安だ。

では、転職し、正社員になれば悩みは解消するのだろうか？？？

数年前、高校時代の同級生と呑んだことがある。

彼は学年のムードメーカーだった。常に元気、常に人を笑わせる、そんな男。

高校時代から車が大好きで、ある自動車会社に入りたいとその時から言っていた。

そして、その目標を達成したのである！

希望の自動車会社に正社員として就職。さぞかし、今では幸せに働き、生きているだろうと思っていた。実際、LINEでの連絡の際も、元気な文面だった。

が、実際はそうではなかった。

休職中だったのである。その理由は社内で2度、自殺未遂をするほどのうつ病を患っていたためだ。

自分と今でもつるむ親友2人、そして彼の4人で呑んでいた。つらい高校時代だったが、あの時は楽しかったな……話に花が咲いた時に、酒を煽りながら、彼は涙を流していた。

ものすごい狭い世界であること、そして自分が弱いことは承知の上だ。

だが、本気でその時は思った。

自分を適応障害にし、ムードメーカーだった彼を自殺未遂にまで追い込む、この「社会」ってなんだ……凶悪な殺人犯か何かか？

結局、望みを叶えても、ボロボロになる人はボロボロになる……じゃあ、幸せな生き方ってなんだ？　働き方ってなんだ？

明確な答えは出ていない。これといったものは存在しないのだろう。

だが、もしかしたらこれが答えなんでね？　という曲があった。

幸せな生き方とは、その答えは……

日本を代表するロックバンドMr.Childrenの曲、『CENTER OF UNIVERSE』。

この曲を一言で言えば、「自分万歳」である。

つまり、幸せになるための生き方って、自分が自分を「正しい」と認めてあげることなのではないだろうか。

そんな有体な答えに辿り着いた。だが、有体ではあるが、上記の経験から「これはもしかしてガチじゃねえか」と思うようになったのだ。

この曲の一節には、以下の歌詞がある。

悩んだ末に出た答えなら　15点だとしても正しい

思えば適応障害になった時、自分は自分を認められなかった。それはパワハラという外的要因もあるだろうが、最終的には自分で自分を責めていたからだ。

また怒られた、自分はダメなんだと責めていた。

常に自分に0点をつけてしまっていた。

そりゃ、病気にもなるわ。

悩みこそあるものの、図書館員として働くうえで自分を責めることはない。

図書館員としての自分が好きだからだ。

人生に100点なんてありえない。

15点くらいを目指せれば、それでいいのではないだろうか。

どんな不幸からも喜びを拾い上げ　笑って暮らす才能を誰もが持っている……はずだから。

……ちなみに、自動車会社の彼は休職明けに異動となり、今では元気に働いているようだ。

人生山あり谷ありであるが、彼の選択はやはり正しかった、ということだろう。

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今回の1曲：『Helena』  My Chemical Romance

本当は別の曲にしようと思ったのだが、今日の気分はどうしてもこの曲を掲載したかった。

この曲はマイケミのボーカル、ジェラルド・ウェイが大好きだった祖母が亡くなった時、そばにいられなかった後悔を綴った曲である。

曲中の歌詞からは、We'll meet again When both our cars collide（お互いの車が衝突すれば、また会えるのに）という、後追いしたいほどの気持ちも伺える。

大切な人といつ離れるかわからない。

なかなか外出が難しい時期だが、なるべく大切な人とは離れないようにしたいものだ。

So long and good night.

立竹落花