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兎団33 CAFE BIANCA 衣装note 2023/5/17-5/21 其の6

其の6始めます

このnoteに書いていくこと

こんばんは。
衣装note第六弾です。
今回は個別のお話を進めようと思います。
さて、まだまだいます!頑張ります。
あまり分かれると読みにくくなるので、2人ずつくらいで書いていくことにしました。
目次を付けているので、興味があるところだけ読んだり今日はここだけ読むよ、という目印にしていただけると嬉しいです。

前回までのリンク

プロローグ的な個人の衣装観みたいな其の1はこちら

チーム現代人の衣装についてとCAFEBIANCAについてを書いた其の2はこちら

チームお化けちゃんズとメインキャストの衣装についてを書いた其の3はこちら

プロト・ステージについて書いた其の4はこちら

個人別第一弾、メイとモームについてはこちら

このnoteに書いていくキャストたち

今回は、女主人・イムの2人を書いていこうと思います。
この物語のもう一人のヒーローヒロインです。

早速衣装note個人編No2始めます

娼館の女主人:立夏

CAFEBIANCA2023
CAFEBIANCA2022

モームが居候していた娼館の女主人。
過去回想では人間、この物語における現代では150年間モームを見守り続けてきた幽霊。

立夏さんも2022年から同じ役を続投された一人です。
ただ、続投キャストの中ではモームと同じ位、衣装とメイクを一新しました。
2022年当時、初めて女主人がパンツルックということで座組内では話題になっていましたが、そこは今回も同じパンツにしました。
立夏さんはパンツスタイル似合いますし、私の中で女主人は女性だからスカートというような枠がいらないように感じていたので、そこに関しては当時も2023年再演時も違和感はなく、むしろパンツにしてよかったなという思いです。

変えたのは頭飾りと上着です。
note其の3に詳しくは記載しましたが、立夏さんの女主人が少し2022年度版とイメージが変わったので、黒いロングカーディガンに紫の袖、というのでは強すぎるなという感覚を稽古開始直後から感じていました。
そして前回は幽霊よりの衣装・ヘア&メイクにしていましたが、今回はもう少し人間よりの作りに、そしてモームとの見た目のつながりが欲しいなと感じて変更に踏み切りました。

紺色に紫の飾りを付けたトーク帽を、和紙で作った大きなお花に、
黒いカーディガンを茶系のカーディガンにして、素材はサテン生地の様な光沢のあるもの+袖はチュールここにという、ここに幽霊としての特殊生地を採用しました。
またカーディガンの止める紐に前回ネックレスとしてつけていた蝶のアクセントを使用しました。
これはなんだか、なくしたくなくて

この作品のモチーフとして、花は大切なものです。
それをあえてメイではなく女主人の印象的なパーツに当て、和紙の色の赤と紫セピアの過去回想照明が当たるとモームのスカーフの色と似て見えることをもくろんで選んだ色です。花びらの重ねる色バランスはそれで決めていきました。
これだけ大きい頭飾りはだれでも似合うわけではなく、立夏さんはつけこなせるお顔立ちでせっかく女主人ということで思う存分咲かせていただきました。
カーディガンと同じレースを使用した、ヘアバンド形式で首元のリボンは頭飾りから流しています。

カーディガンの色は、モームの全体的な色彩と統一感を持たせたく茶系を選択。もちろん、色は立夏さんが一番似合うかつ、目的に沿う様な色を探しました。
過去回想のシーンと現代のシーンとで衣装チェンジをしたいと演出オーダーがあったため、色々と、それはもう色々と考えました。
最初は上着についているスカートのようなデザインが過去、それをストールのように広げると現代。
という形にしようとしていましたが、早替えがお客様から見えるところで、そして反復横跳びのようなスピードのシーンもあり、
見栄えよく早替えするにはかなり厳しかったために完成後全変更。
最終的には、背中の中心からドレープのようにしてスカートに見せるデザインが過去回想、背中の一部を胸元でとめてストールのようにすると現代、という形になりました。
結果とてもスムーズに、かつきれいなシルエットで色の印象を変えられるようになり一安心でした。

全体的な印象は、ロングカーディガンに紫のスカート的なデザイン、アラジンパンツに紫の裾飾りと少し下にアクセントがあるので、
ウエストマークのために、少し派手目のベルトをしていただきました。

早替え含めて、個人的には目論見通りの仕上がりになったと思います。

そして2022年から採用している白いブラウスですが、
白を好まないモームのそばにいる、寄り添った女性としての切なさみたいなもので採用しています…うふふ。
衣装のポイントカラーを使用しているのは、モームとの色の会話で紫、という色を女主人が口にする場面があり、そこがアイデアの元になっています。

さてここから、ヘア&メイクの話を進めていこうかなと思うのですが、
髪型はお任せでお願いしています。
立夏さんをご担当されている美容師さんが敏腕なので、お二人のイメージで2022年も2023年もお願いしました。
2022年は赤系、2023年は前髪に緑のポイントが入っておりました。

大きく変わったメイクですが、2022年版は衣装同様幽霊にかなり寄せたものでした。近いのはディズニーヴィランズです。
衣装も黒と紫だったのでマレフィセントのような感じでしたね。
眉とマスカラはベージュカラー、目元は紫と金黄色系ラメで月のようなイメージを作っていただき、唇も紫。
ちょっと強面の女主人でした、劇中でモームにビンタしてたし…
眉をつぶすと本当に人相が変わります

打って変わって2023年は、人間よりのメイクに衣装と共に変更しました。
アイラインのデザインに特徴を持たせる&黒ラインを使うことで目元の印象をはっきりさせていただき、偏向ラメなどでちょっと幽霊感を出していただきました。
後は大粒のラメを目元に使っていただくことで、ちょっと涙にも見えるようなデザインを。
色は紫系で変えてはいませんが、かなりお顔の印象は変わったと思います。
私がメイクプランは出していますが、立夏さんもともとお化粧上手なので、細かいところは全てお任せです。
めっちゃイメージでした、ありがとうございます。
他の役者さんのメイクアドバイスもお願いしてやっていただいちゃいました。

中学生男子イム:古川ゆかり

CAFEBIANCA2023

幼馴染の女の子メイの転校が決まり、思い切って告白するも狼少女で口の悪いメイに思い切りふられてしまったイム。

前回2022年はスフィンクス役でした古川さん。
2022のお話は…できればエキシビジョン的に一番最後のnoteにかけたらいいなと思っています…(2023だけでとんでもないボリュームなので。苦笑)
続投ではないですし、2022年度版のイム君とは少し役割も変わっているので衣装は一から再考しました。

イムは"優等生の中学生"という設定があるので、清潔感や着崩れない感じを大切にしています。
舞台上の役柄をお客様に視覚的に伝える、という性質上そうしているだけで通常の世界では見た目がどうであれ優等生は優等生だと思っています。
(今の世の中その辺がとても難しくて取り扱いには気を付けています…)

話がそれましたが、優等生のイム。
幼馴染のメイに振られたことを部屋で思い出しているシーンから物語は展開していきます。
季節は雪の降りそうな気候の冬、部屋の窓を開けて外を見ているため、
季節感が感じられるかつ部屋着であることが分かるようににラフなパーカーを選びました。
色はベージュです。
後で上着を羽織るので、なるべくシンプルな色がよかったのと、
思い過ごしのメイちゃんとペアルックのようにしたかったので、
2人が一緒に着てもうるさくない色、そしてやはり思い残しのメイちゃんは
モームの恋人メイちゃんと少し色合いを似せたかった
ので白っぽいものがいいなぁと思いセレクトしました。
古川さんが普段白やベージュ色の服を着ていて似合うこともわかっていたので、あまり迷うことなく決定できました。

パンツは2022年のイムと同じものにしたのですが、このパンツなんというかとても衣装向きというか…舞台映えするんですよね。
劇団員にお借りしているのですが、とても有能なパンツです。
茶色系の細かいチェック柄で無地ではないところと大柄のチェックではないところがバランス最高で、今回はビアンカの世界観…現代だけれど少し夢物語のような世界…にマッチしました。
男性ものなので男の子のパンツ感も、当たり前ですがシルエットの時点で出るので万能です。多分またどこかで使うと思います。笑

イムは部屋から思い過ごしのメイちゃんに突然お化け屋敷探検に連れ出されるのですが、その時にお出かけ用の上着とバックをお化けたちとメイに装着させられます

上に羽織りやすそうなもの、かけやすそうなバックであることが条件になりますが、色々考えた結果やはり役のイムが持つイメージが私の中にあり、
2022年版と同じように、厚手のカーディガンと小さめの肩掛けバックになりました。もちろん古川さんのイメージに合わなければ違うデザインにしたのでそこは考慮しています。

とはいえ、ものは変えています。
カーディガンは古川さんが着るなら絶対緑のアーガイル柄!と思っていたので、よさそうなものを色々見繕って決めました。
とても気に入ってもらえてうれしかったです。
私服でずっと着ているような馴染みもあって、舞台上でもすごくイムとしての存在に視覚的な効果が持てたのではないかなと思います。

黒いバックは古川さんの私物をお借りして…写真見ていただきたいのですが!バックにもともと入っていた柄を消すために、自ら兎団のうさちゃんマークのロゴを作ってくださいましたー!
めっちゃ可愛いです。イムは兎好きなのかな…聞きそびれました。

そしてメイク。
古川さんもメイク上手なんです、なので前回のお化けスフィンクス役の時は存分に遊んでいただいちゃいました。
今回は人間の役なので少し残念だなと思っていたのですが、結果中学生の男の子メイクが非常にクオリティ高く仕上げていただいたのでシンプルメイクにこそ技術だなと改めて感じました。
古川さん宛のメイクのデザイン指示書がお任せモードで書いてあり、それでいいのか筆者、と思うこともありますが…。

ファンデーションと眉、ジェーディングだけで男性メイクをすると、顔が平面的にそして血色悪く見えてしまうので、自然に見える要素をプラスするためにチークやアイシャドウ、リップも使用していただいています。
主にラメの入らないマット系のものを使用いただいています。
普段のお顔立ちから離れた男の子顔になっておりますので、是非連載後半の2022年度版を頑張って書いて、スフィンクスのメイク見ていただきたい…別人です。

古川さんにも、他の役者さんのメイクアドバイスを手伝っていただきました。ありがとうございました!

女主人&イム編でした

終わりに

この二人はシーンが同じところも多く、物語の主軸を支えているという面でも同じポジションなので一緒に紹介させていただきました。
モームメイと同じく作品の中心にいてほしいという思いがあるので、
周りとは違うアプローチになるように、衣装やヘア&メイクをデザインやスタイリングしています。
詳しいお話は其の2にも記載してありますので、よろしければ併せてご覧下さい。

ありがとうございました。
次回もよろしければ覗きに来てください。
個別紹介、お化けちゃんず編が2~3本続く予定です。
…連載の最後はイケメンにしめてもらいましょう。

配信視聴チケットも販売を終了しました。
皆様本当にありがとうございました。
視聴期限は11日までです、その間に…全員分頑張ります…

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