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副リーダーとは何だったのか

はじめに

多くの集団には“リーダー”と“副リーダー”という役割が存在する。
人が3人いればリーダーが生まれ、5人いれば副リーダーが必要とされるだろう。簡単に言えば、リーダーは集団を引っ張り、副リーダーはリーダーの補佐をするのが役割である。

今回は、多くの集団の中から「学生生活」の中の“副リーダー”に限定したお話をしたい。なぜなら、私は学生時代それなりに“副リーダー”を務め、それなりに思うところがあるからである。また、社会人経験が浅い私は、社会で副リーダーを担うことがまだほとんどないためである。

「リーダーはみんなのまとめ役をしていたけど、副リーダーって何してたの?」という感じる人も多いはず。これまで、副リーダーをそれなりに務めた私自身もあの役割は何だったのか疑問に思うことがあるほどだ。

はたして、”副リーダー”とは何だったのだろうか。考えてみたいと思う。

誰でもなれる副リーダー

会社では多くの経験を持つ偉い人が、それぞれの経験や能力・人望を考慮し、リーダーや副リーダーを任命する。けれど、学生生活の中では立候補が基本である。

それは、それぞれに大きな能力・経験の差はない中、あるのはやる気の差だけだからだ。

立候補制の中、「リーダーはちょっと嫌だけど副リーダーなら」と手を挙げる人は多い。
小学生の頃は、他の保健係や連絡係よりも仕事がないため人気だった記憶もある。中高生になると、進路のためにという理由で”副リーダー”を所望する人もいた。
このように、リーダーだけど、なるためのハードルが大分低いのが副リーダーである。

副リーダーとしての役割量

結論として、私の通った学校が一般的な組織であったと仮定すると、担う役割量は集団によってかなり違った。先生という絶対権力が及ぼす影響の差でこの役割量は変わる。

委員会の副委員長や学級の副学級委員に当たる役割を務める時の役割量はかなり少ない。先生主体のことが多いし、やるべきことが決まっているからだ。正直、「この役割いるの?」と思ったことは何度かある。

中高での文化祭や体育祭のクラス出し物を行う際の副リーダーは、それなりに役割がある。しかし、単にリーダーの補佐をすればいいのであまり悩むことはない

一味違うのが、部活動の副リーダーである。学級委員も務めたことがあるが、それよりも役割量が多かった気がする。

愚痴聞く副リーダー

私が思う大事な部活動での副リーダーの役割は以下の2つだと感じた。

・リーダーの相談相手

部活動のリーダーは非常に悩んでいた。中学時代のリーダーも高校時代のリーダーも悩んでいた。その悩みを聞くことが副リーダーとして1番大切な役目だと私は認識している。
これが、友達としてなのか副リーダーとしてなのかと問われると難しいが、副リーダーとしての義務感を感じ、お話していた部分もあるので役割のうちだと考えている。
実際に、高校時代は部活後、愚痴のような相談話を20~30分聞いて帰っており、今としてはよく聞けたなと感じている(現在はお互いにネタにしています)。

・部長と部員の橋渡し

リーダーの愚痴を聞くのも役割であれば、部員の不満を聞くのも役割だ。人間、どんなに不満があっても本人に直接言うのは躊躇する。特に日本人はその傾向が強いらしい。
「これってどうなっているの?」「この方がよくない?」そう言った思いは、こちらに投げられることが多い。説明でいることは説明し、部長にもさりげなく(時にはキチンと)伝えなければならない。また、部長に対する愚痴も投げかけられるのでさりげなくフォローしたりもする必要もあった。

リーダーは人望さえあればいい

これは、副リーダーを務めまくった私の考えだ。副リーダーを何回か務めるうちにこのような考えになった。

私はいろんなタイプのリーダーの補佐をしたし、私自身もリーダーを務めたことがある。その中で、人望のあるリーダーのサポートは他のところが評価されてリーダーになった人と比べて楽だったように記憶している。チームが上手く回るからだ。
「もろもろの事はこっちで済ましとくから、あなたは存在するだけで有難い!」と感動したこともある。

たまに、「リーダーがポンコツの方がチームは上手くいく」という話を耳にする。聞くに、何もできないリーダーをどうにかしようと他の人が頑張るという理論らしい。
どっちかというと大事なのはポンコツであるかよりも、「この人のためにどうにか頑張ろう」と思える人かどうかなのだと私は思う。

役割を果たすために

副リーダーに必要なのは、リーダーとそれなりの信頼関係を保つことだと思う。
もし、何かの運営に関わりたい時、リーダーと気が合わなそうであるなら名乗りでるのは止めた方がいい。副リーダーの役割はチームを良くするというより、リーダーの補佐をする役割だと思うから。

そして、自分の役割を理解することも必要だと思う。
時には、リーダーの悩みを聞いて、そんなことで悩んでいるのかと思うこともあるだろう。だけど、両者の役割を理解して、自分のリーダーを理解して、一番良いサポートをすることが”副リーダー”の役割だと私は思う。最適解を出すことだけが正解ではない。
また、リーダーは多くの人に目を向ける必要がある。副リーダーぐらいは自分で自分のすべきことをできないと非常にまずい。

私が副リーダーをした理由

最後に自分の話をする。

始めは、単に仕切りたがりな子であったからだ。そして、前記したようにリーダーをやるのには、ハードルが高かったからだ。

徐々に成長するにあたり、リーダーも経験し、自分にはリーダーよりも副リーダーのほうが向いていると思うようになった。理由は自分に人望がないと感じたことが大きいが、所謂、「潤滑油」的な役割には自信があったし、リーダーの裏方としてで細々したことをやる方が楽しかったからだ。

そんな経緯がある中、現在、“何故、副リーダーばっかりやっていたのか“を考えるときがある。今のところ「誰かをサポートする」ことが好きだったからという結論に達している。


おわりに

今回、お話した『副リーダーとは何だったのか』は、あくまで現在の私が思うことである。「副リーダーが何もしてくれない」という話も聞いたことがあるし、もっといろいろ考え、こなしている副リーダーもいるはずである。

これから、先輩方の社会人としてのリーダー、副リーダー姿を見たり、聞いたりする機会があるだろう。それらの姿から学び、どういう立ち振る舞いで「副リーダー」をするのがいいのかさらに考えてみたいと思っている。

副リーダーとはいったい何なのだろう

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