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このちっぽけな人生に花束を

50年の人生
恵まれないこと、うまくいかないことばかりだった
人のため、子どものために、身を削って、誰よりも尽くして
ようやく受け入れられた気がする

無条件の愛情?
甘えられる人?
ありのままを受け入れてもらえたことはあっただろうか
何も要求されずに居場所を得たことはあっただろうか

イバラの道を傷だらけになりながら歩んできて
ついに力尽きた・・・

残りの人生
ふたたび立ち上がって歩いて行くために
このちっぽけな人生を振り返り
形として残さなければいけない気がする

誰かに認めてもらいたい・・・
でも、期待しないほうが傷つかずに済むことも知っている
意味のある人生だったと思いたい・・・
でも、独りよがりの自己満足だとささやく声が聞こえる

嫌われたり、避けられたり、裏切られたり・・・
人の優しさや温かさを信じるには傷が深すぎる

それでも、光り輝く思い出もいくつかはある
教師として過ごした25年間
人生の半分
子どもたちと共に歩んだ時間に後悔はないし
笑顔と共に信頼や感謝を向けられたことは
今も心の奥底で私を支えてくれている

感情を切り離せる
そうならざるを得なかった
こんなサイコパスな教師にも
子どもたちはまっすぐに向き合い
先生として、仲間として、友として、家族として
一緒に歩んでくれた

ちっぽけな人生の中で
唯一胸を張って誇れる記憶たち

深い傷を負ったからこそ
悩みや苦しみに寄り添えたのかもしれない

辛すぎる痛みに心が麻痺していたからこそ
大きすぎる負担に耐えられたのかもしれない

他者からの優しさや愛情を信じられず
自らの居場所を得るために
ただただ人よりも「できる」ようになろうと
戦い続けた日々

どれだけ仕事で認められても
どれだけ仕事ができるようになっても

周囲の人との距離は縮まらない

性格が悪いのは知っている
近寄りがたい空気を出しているのは自分のほうだということもわかっている

でも、明るく無邪気に笑えるようにはなれない
バカなフリして相手を持ち上げるような余裕もない

擦り切れて枯れ果てた気力を
少しでも取り戻すために

自分のために

このちっぽけな人生を振り返り
形にして残さねばならない気がする

誰にも認められないかもしれない

それでも、せめて自分だけは

小さな花束を贈ってあげたい


そんな思いで綴る自伝的エッセイです


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