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自動車関連業界にお勤めの方に是非読んで、そして考えて頂きたい話!その1️⃣下請け零細企業の叫び😱とは?

皆さんこんにちは、ラグマスター(ラグハウスの親方)のPikaichiです。ラグハウスとは古着のリサイクル工場の事です。常日頃より、古着のリサイクルや回収にご協力下さり有り難うございます!!

最初にお断りしておきますが、これは業界や組合の総意ではありません、あくまでもラグマスターの私見である事をご理解の上お読みください。

今まで何度か記事にしてきたのですが、反毛原料(はんもうげんりょう)が長期間に渡り不当に安く据え置かれている件の話です。


反毛、反毛原料とは?

まずはおさらい、反毛は、反毛原料は何か?と言う話から始めます。このあたりの話は、自動車関連業界の部品調達部門の人でも知らない人が多いと思いますよ!勉強してみて下さい。

反毛とは、不用になった繊維を反毛機で開繊し、生地から「わた」に再生リサイクルする事を言います。

反毛されて出来た「わた」

そして、その反毛に使用される故繊維の事を反毛原料と言います。その多くは、ラグハウスで選別される古着から製造されています。

積み上げられて出荷を待つ反毛原料

反毛原料と自動車業界の繋がりとは?

反毛されて出来た「わた」は、フェルトメーカーでフェルトに加工され、その後部品メーカーで防音断熱の内装材となり、自動車メーカーに納品される事になります。

古着をリサイクルして作られたフェルト


反毛原料のサプライチェーン

反毛原料の価格

ラグマスターがこの仕事を始めた1979年当時、反毛原料を東京都荒川区日暮里の故繊維問屋まで運んで30円(1Kg当たり)していました。現在では日暮里の故繊維問屋はほとんど廃業してしまったので、埼玉から愛知県岡崎市の反毛工場まで直接大型車で納品しています。その運賃が7円(1Kg当たり)掛かり、反毛原料の価格は10円(1Kg当たり)で、実質反毛原料の単価は3円(1Kg当たり)です。

1979年当時30円していた反毛原料は、2024年現在その当時の10分の1の僅か3円です。日本で消費される物の中で1979年当時に比べて価格が10分の1になった物など他に有るでしょうか?

物価の優等生と言われる卵でさえそんなことは有りませんし、ここ何年かは上昇しているのです。その卵と、ガソリンに反毛原料の価格推移をグラフにしてみました。(注、比べやすいように反毛原料だけ10キロの価格にしてあります)

ガソリン・卵・反毛原料の価格推移

2020年以降、ガソリンと卵は急激に上昇していますが、反毛原料と言ったらまた々値下げされたんです!

ちなみに1979年デビューの4代目カローラのベーシックグレードの価格は、78万6000円2022年発売のトヨタカローラXが199万円で、253%値上がりしているではないか!それなら反毛原料だって30円(1Kg当たりの単価)の253%アップで約76円になってもおかしくない計算だ。

なのに何で3円なんだ!誰が搾取してるんだ!何でこんな事になっているんだ😱

😱『ふざけるな~!』これが下請け零細企業の叫びだ。


自動車関連業界にお勤めの方に是非読んで、そして考えて頂きたい話!下請け零細企業の叫び😱とは? その2️⃣🦇吸血鬼🧛‍♂️は誰なんだ!に続く。


自動車業界に対するラグマスターのオピニオン!

自動車メーカーに物申す📢古着から作られるフェルトの値上げを要求する❗の動画はこちらから🔻



💚ラグハウスとは💚

ラグハウスとは古着のリサイクル工場の事で、和名は襤褸屋(ぼろや)です。ラグハウスでは、回収された古着を主に次の3種類の用途に選別してリサイクルしています。
①ウエスの原料(工業用の雑巾)
②反毛の原料(フェルトの原料)
③中古衣料(国内国外向け古着)

💚このブログをお読み頂く上での注意点💚

私のブログや記事の中では、古着や古布、古繊維の事を総称で古着と表記したり、またリサイクルやリユースの事を総称でリサイクルと表記している事が有りますのでご注意下さい。そして、その古着をリサイクルする業者の事を、ラグハウス(Rag House)あるいはボロ屋と表記しています。ラグハウスの業界用語で、選別前の古布の事を込ボロ(こみぼろ)と呼ぶので、こちらもそう表記する事が有ります。

また、古着のリサイクルについてのご意見や疑問、ご質問などが有りましたら、コメント欄より是非お寄せください。丁寧に分かりやすく返答させて頂きます。

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