ラファ鉄

自由気ままに世界史やら哲学(両方ともヨーロッパ)にのめり込んでます。最近は現象学(主に…

ラファ鉄

自由気ままに世界史やら哲学(両方ともヨーロッパ)にのめり込んでます。最近は現象学(主にフッサール )関連の本を読んでます。

最近の記事

飯盛元章 『暗黒の形而上学ー触れらない世界の哲学ー』 を読んで

もし自分が本書にキャッチコピーを付けるなら 「大胆不敵で過激。ぶっ飛んでる哲学書、ココにあり!」 とするだろう。 「行けるところまで行ってやる!」 そんな野望に満ちた内容だ。 そのため、人によっては毛嫌いして拒否反応が出てしまうかもしれない。 「さすがに、そこまで行ったら哲学じゃないだろう・・・」 「ダークな部分を攻め過ぎて憂鬱になりそう・・・」 みたいな感じに。 幸いにも自分はそんなことは一切起こらず、スラスラと一気に通読してしまった。 理由は後ほど触れ

    • 積読本に対するちょっとした思い

      読書好きにとって‘’積読本‘’は悩みの種と言えるでしょう。 そこには本に対する何らかの後ろめたさがあるのだろうと思います。 私に関していえば、積読本に対して肯定も否定もなく「本好きにとっては自然な状態」だと考えています。 本好きに限らず、あらゆる‘’◯◯好き‘’にはどうしても収集癖があるものです。 音楽好きであれば沢山のCD、カセットテープ、レコーダー、MDを持っているだろうし、映画好きではればDVD、VHSを大量に持っていることでしょう。 ふと思ったのですが、なぜ

      • 【厳選】フッサールに挑戦!どの著作からスタートすべきかを徹底解説!

        はじめに ある哲学者に興味を持ち、いざその哲学者の著作を読もうにしても 「どの著作から読み始めれば良いのか?」 と迷ってしまうことってありませんか? その場合、 ・事前に解説書などを読んで、ある程度知識を入れた状態で著作を読むのか? ・そういった類いのもの(解説書など)は一切読まないで著作に挑戦するのか? などによって最初に読むべき著作は変わってくるかと思います。 この記事で扱うフッサールにしても、どの著作から読むべきかは人それぞれ目的や前提条件が異なる以上「

        • 竹田青嗣の現象学が入試問題に出題されたので実際に解いてみた

          ■ はじめに 2022年早稲田大学人間科学部の国語入試で、なんと竹田青嗣(以下「竹田」と表記)の著作から問題が出題されました。 まさか現代文の試験問題に竹田の文章、それもフッサールの現象学が登場するとは・・・ 受験生にとってはさぞかしキツかったことでしょう。 生まれて初めてフッサールを知った受験生も多かったと思います。 Twitterのツイートには「フッサールって誰ねん」とか「今後フッサールを恨みます」のような内容もあったので、やっぱり難しかったのかなと。 大手予

        飯盛元章 『暗黒の形而上学ー触れらない世界の哲学ー』 を読んで

          竹田青嗣の現象学は異端なのか?標準的な現象学と何が違うのか?

          ■ はじめに 竹田青嗣(以下「竹田」と記載)と言えば、難解な哲学書を一般人にも分かりやすく解説している入門書が多いことで知られています。 その中でもフッサールの現象学は彼の哲学に大きな影響を与え、数ある著者の入門書の中でもとりわけ現象学に関する内容が多い印象があります。 しかし、学者の評判は決して良いとは言えず、彼の書籍(あるいは論文)が参考文献(文献案内)に掲載されているのを私自身は一度も見たことがありません。 たまたまTwitterを見ていた時、 「学生時代、現

          竹田青嗣の現象学は異端なのか?標準的な現象学と何が違うのか?

          フッサール現象学を読み解くための2つのキーワード

          はじめに あらゆる哲学分野の中でも難しいとされている現象学。 その創設者であるフッサール著作は、時に‘’スコラ的難解さ‘’と呼ばれ、解説書(入門書も含む)さえも初心者には難しいと言われています。 そんな私も初めてフッサール現象学の入門書を読んでも 「内容は全く分からないわけじゃないけど、イマイチその核心が掴めない」 という状態でした。 「一体この人は何のためにエポケーやら還元などをするのか?」 と。 そして、それなりに解説書とフッサール著作を読んだ結果、 「フ

          フッサール現象学を読み解くための2つのキーワード

          フッサール現象学を学ぶための解説書ルートマップ

          ※最終更新:2022年3月18日 はじめに この記事は 「フッサールの現象学に興味があるけど、何から読み始めれば良いのかわからない」 「以前、フッサールの現象学についての入門書を読んだけどさっぱり何が書いているのか分からなかった・・」 「もう1度フッサールの現象学に挑戦したい!」 という人に 「フッサール現象学を学ぶならこの順番で解説書を読んでいけ!」 という独断と偏見に満ちたフッサール現象学の解説書ルートマップを紹介しています。 前もって言っておくと、私は現象学の

          フッサール現象学を学ぶための解説書ルートマップ