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#47 「損して得を売れ」とまで言わないが。

【私の仕事術:❺仕事に役立つ交渉術】
独りよがりにならず、相手のメリットを優先に考える

交渉には、いろんなものがあります。

契約してもらう為の交渉、経済条件などお金に関わるシビアな交渉、提携解消など後ろ向きな事を決める交渉などもありますね。

今回は、契約してほしいとか、何か企画を提案する時に気をつける事のお話です。

自分で考えた企画を提案する時、それが自信作であればあるほど「ドヤっ!」と自信満々に話をしたくなるものです。

確かに自信なさげに話されるよりは、自信に溢れた表情で話をしてもらう方が聞いている方も良いのは間違いありません。

でも、ここで注意しないといけない事があります。

『独りよがりになっていないか?』

という事です。これは社内や社外、関係なく言えます。


なぜ、独りよがりになってはいけないのか?

それは、聞き手からすると、話し手のメリットになる事しかしゃべっていない、聞き手にとってのメリットが無いように聞こえるからです。

これまで私も立場上、いろいろなご提案をいただく機会があり、話をたくさん伺ってきましたが、独りよがりな提案を聞いた時は決まってこう思いました。

「結局、それってこちらにそれほどメリットないですよね?」

と。

一度、聞き手がそう感じてしまうと、そのあとはとても苦しい状況になります。何を言っても言い訳に聞こえたり、「いやいや、でも、そうはいってもこちらにメリットないからね」となって、会話もどこか上の空。

そうなるとその後の交渉は、まず話に興味を持ってもらうところから仕切り直しになるので、非常に厳しくなります。


■思惑は言動に出る

「そんな提案する時に自分のメリットばかり話す人っていますか?」って思った方もいると思います。もちろん、表向きは提案内容に聞き手のメリットも盛り込まれているもので、一方的に話し手のメリットだけ書いているものはほとんどお目にかかりません。

作り手も「よしよし、双方のメリットも書いたし、これで大丈夫だぞ」と思って提案してきているでしょう。

実はここに落とし穴があります。

私が自分で提案する時も話を聞く時も注意しているのは、「思惑は言動に出る」という事です。

例えば、言葉遣いや資料上の表現など、ちょっとした所に本音が出てしまいます。特に緊張していたりすると、つい本音や素の部分が出てしまったりします。聞いている方からすると、「結局は自分たちの得になる為」という臭いがプンプンとするんです。

人は緊張もしますから仕方ないとはいえ、「もう少し言い方や表現を変えてくれたらいいのに・・」と思う事も多々ありました。

ですから、特に提案する場面においては、『損して得を売れ』ではありませんが、聞いた相手が「どうしてそこまでしてくれるの?」と思うぐらい、相手のメリットを重視した内容と気持ちで交渉をするのがいいです。

話している内容より、話し方、伝え方で間違わないよう、独りよがりにならないように気をつけましょう。


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