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②エル・キャピタンと旅の教訓

ロッククライマーの憧れの地、
ヨセミテ国立公園を目指した私と知人。
もう到着も目前だ。


前回のエッセイはこちらから↓


私たちは公園のエントランスを抜け、
ついに園内に入った。
だがまだ目的のエル・キャピタンと
ハーフ・ドームは見えていない。


しばらくすると
ストリートパーキングしている車がたくさん見えた。
青々とした木々の間を走行していくと、
それは急に現れた。


エル・キャピタンである。


普通に座っていると
車のフロントガラスからでは
てっぺんまで見えないほどの高さの壁。
私は体を前のめりにして
その巨大な壁を眺めた。


エルキャピタンを見て衝撃を受ける


私たちは路肩に車を停めて、
車内から降りた。
そしてゆっくりと歩き出し、
壁全体を見まわした。


既に私の頭の中はこうだ↓


私のエル・キャピタン。
やっと会えたね…


”私”のエル・キャピタンでもなければ、
エル・キャピタンは私を待っていたわけでもない。



だがそんな現実の世界の話はどうでも良いのだ。
ロッククライミングを始めてから
憧れ続けたこの巨大な壁を目の前にしている、
それこそが私にとって何よりも重要なことだった。


クライマー達を探してみた。
小さすぎて見えないせいか、
もしくは暑すぎて登っていないのか、
見つけることはできなかった。


写真撮影を終えた私たちは、
そこから主要の観光スポットを周り始めた。


写真撮影でお馴染みのトンネル・ビュー。
ヨセミテの渓谷が一望でき、
ここでハーフ・ドームも見ることができた。
ハーフ・ドームでのハイキングやクライミングも
私の目標の1つなので、
見れただけでとても嬉しかった。



そしてヨセミテ滝。
真夏で乾ききっていたのか、
水はちょろちょろ程度だった。
ダイナミックな水量の滝には
お目にかかれず残念。


そしてハイキングをしたかった私は、
Inspiration Point Trail
(インスピレーション・ポイント・トレイル)を目指した。


気温33度の中での1時間半以上のハイキングは、
さすがに体にこたえたが、
ビューポイントから見た景色は絶景だった。


「またいつか、クライミングやハイキングのために
ヨセミテに戻ってこよう」
そう強く思った。


こうして1泊2日の旅を終え、
私の初めてのヨセミテの旅は終わった。


兎アート、アクリル画 8”×10”


知人には申し訳ないがこの旅を終えて思ったのは、
やはり自分1人で訪れるべきだったなということだ。
知人はそれなりに楽しんでいたようだが、
私としては時間が短すぎたなと感じた。


またキャンプではなくホテル滞在だったので、
エアコンやシャワーがあって
快適ではあったものの、
自然を身近に感じるのが難しかった。
私はもっと自分を厳しい環境下に置きたい
Mタイプの人間のようだ。
とても良い教訓となった旅だった。



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