自信について

自信ありますか?

こう問われて「何について?」と問い返すのであれば、それは自信がない、ということになると思う。自信とはすなわち、「自分自身を信頼しているか」ということ。

自信をつけるにはどうすればいいのか

こんな性格で暮らしていると、折に触れてこう聞かれたりする。自分だって生まれた時からずっと自信満々で生きてきたわけでもなく、自己不信になって生きるのが辛かった時だってある。ただ、トライアスロンを初めて、徐々に自信がついてきた気がする。これはトライアスロンという競技の特性が大きく関係している。その特性とは次のようなもである。

・ある程度までは練習を積み重ねれば、その量に応じて競技力が上がる。つまり、努力量が目に見える形になる。

・評価は競技力そのものによってされる。つまり、タイム、それだけ。どんなにめちゃめちゃなフォームだって、どんなにダサい服装をしていたって、速ければ正義。みんなにある程度尊敬される。

・よって、人の評価を気にすることはない。チームスポーツのように、監督にアピールして出場機会をもらえるように努力する必要もない。極端な話、一年間レースに出ないで練習だけして、次の年にいきなり日本一になることだってできる。そしたら輝ける新星として、業界では時の人になる。容姿や出自、そんなものは全く関係ない。

その当時は全く分からなかったが、振り返ってみれば、これが自信をつけるということの本質ではないかと感じている。つまり、①努力を積み重ねる、②自分の評価は自分でする、③評価軸さえも自分で決める、その3点だ。逆にいうと、これが満たされていないもので自信をつけようとしても、うまくいかない可能性がある。結果が運や偶然に左右されるものであれば、突発的に自信満々になることもできるかもしれないが、そこに確固たるものはないからすぐに崩れ去ってしまうこともある。人の評価をもとに自信を育てているとしたら、その人がいなくなり、別の人が評価者となり、その評価軸が全く違うものであれば、今まで頑張って育ててきた自信は無意味なものとなってしまう。

別の言葉で繰り返すと、

・自信は日々の小さな達成を積み重ねることで育つ。

・誰かの評価を待っていては育たない。

自信がない人は、今日から小さな努力を積み重ねる、薄紙を一枚ずつ積み上げるようチャレンジをしてみよう。気付いたらその自信は遥か高い峰となり、他の追随を許さないものとなるだろう。

そして、その結果として、「正しい自己評価」と「適切なチャレンジ精神」を手に入れることができる。

日本人はチャレンジをしない、とよく言われる。それは安定志向だ、とか、人と違うことをするのを恐れるからだ、とか言われる。ただ、自信や自己評価という観点から見ると違う側面が見えてくる。

挑戦しない人は、チャレンジ精神がないというよりは、自分を過大評価しているため、チャレンジすることで、可愛い自分の自己評価が地に落ちるのが怖い。結果として、チャレンジせず、成長しない、自己評価と現実がますます乖離する、という結果になり、自己不信に陥る。

だから、まずは小さな努力の積み重ねで、等身大の自信を育む。その中で適切な自己評価をできるようになる。そして、適切なチャレンジを通じて、自己評価をより適切なものにして、自信の根幹を確かなものにすることが大切。そうすれば、ちょっとやそっとの失敗や挫折、ましてや他人の評価を気にして人間不信になったり、落ち込んだりすることもなくなる。そんな人もいるよね、くらいに思うことができる。

最後に、自信をつける具体的な方法について少しだけ言及したい。

週に一度、5キロ歩くでもよし、毎日一駅分あるかでもよし、なんらかの肉体的な苦痛を伴うチャレンジを続ける。それは大きすぎず、楽すぎず、少しだけ努力をすることがのぞましい。それによって自信が育まれる。

そして、その自信は、実は突然失われる。チャレンジしようと思ってしなかった時、大きな失敗をした時。今まで積み重ねてきた自信は失われる。だから、チャレンジするためには、「少しくらい失っても平気なくらい大きな自信を積み重ねて余裕を作っておく」必要がある。

自信を育み、チャレンジして失敗しても平気なくらいの余裕を持ってチャレンジし、人の評価を気にしないで自分の人生を生きられるのであれば、少しの努力なんて決して大変なことではないと思う。是非、世の中の人みんなに自信満々で生きて欲しいと思う。

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