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本と映画と、エトセトラ。

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読んだ本・観た映画について気まぐれに。 (photo by tomoko morishige)
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#ビジネス

「この人のおすすめなら読みたい」と思える相手を作ること #BOOKTALK

「この人のおすすめなら読みたい」と思える相手を作ること #BOOKTALK

ビジネスの世界では、人に勧められた本をすぐに買って読むことがよく奨励されています。
特に尊敬する人がSNSで勧めている本や、イベントで話題になった本はその場ですぐ買うようにしている人も多いのではないでしょうか。

かくいう私も20代前半はひたすら人におすすめされた本ばかり読んでいました。

しかし先日の記事にも書いた通り、この3、4年はむしろ人からのおすすめで本を読む割合を意図的に低くするようにし

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「読む」というコミュニケーション #読むでつながる

「読む」というコミュニケーション #読むでつながる

わかるということと苦労するということは同じことですよ。早く簡単にわかる、そんなのは本当にわかったとは言えない。ただ知識が増えただけです(「読書について」小林秀雄)

私たちは普段何気なく文章を読んでいるけれど、本当の意味で『読む』とは何なのだろう。

そして、単に知識で頭をいっぱいにするのではなく、血肉になる読み方は何が違うのだろう。

昨年末たまたま鳥井さんとそんな話をしていたことがきっかけで、

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愛する人が変わっていく痛みの大きさ

愛する人が変わっていく痛みの大きさ

大切な人を失う経験において、亡くすということと相手が生きたまま変わっていくのを見守るのは、どちらのほうが辛いことなのだろう、と思う。

いっそのこともう二度と会えない方が楽なのか、どんな状態でもいいから生きていてほしいと思うのか。

相手が少しずつ「その人らしさ」を失っていったとして、どこまで私たちの愛情は続くものなのだろうか。

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小室哲哉さんの引退会見書き起こしを読んで、一番苦しくなっ

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透明なものしか、生き残れない時代へ。

透明なものしか、生き残れない時代へ。

これからの時代のキーワードのひとつである「透明化」。

先日、話題の小説「ザ・サークル」を読んで改めて、透明化の流れが不可逆的であることを感じました。

あらゆる場所にカメラが置かれ、人々は自分の見ているもの・聞いたことを全自動で公開する。

物語の中では、こうした透明化を突き進めた末のディストピアが描かれていましたが、程度の差こそあれ、この先もしばらくは透明化の流れが変わることはないように思いま

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「美女と野獣」というディズニーの壮大な実験

「美女と野獣」というディズニーの壮大な実験

話題の実写版「美女と野獣」を見てきました。

昔からディズニーのプリンセスシリーズが大好きで、その中でも「本が好き」という共通点からベルが一番の憧れだった私にとってとても感慨深く、大人向けに作られた素晴らしい作品だなと思いました。

コンテンツそのものへの感想も言いたいことはたくさんあるのですが、鑑賞後にこの実写版が作られた背景について考え、こんな一連のツイートをしました。

ツイートにも書いた通

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