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きゅーり
2023年6月11日 22:26
浅田次郎 著主人公は定年退職を迎えたサラリーマン。送別会後の地下鉄で倒れ、死の淵を彷徨いながら、自分の過去を振り返り、辿ってゆく...。***なんだか父の人生を覗いているような気持ちで読んだ。もちろん、全く同じ境遇ではないのだけれど。親を知らない主人公は、不幸を決して不幸と思わないよう、自分の実力だけで、必死に普通を目指した。父の感覚がほんの少しわかったような気がして、読み
2023年5月18日 20:53
重松 清 著7つの短編集。記録をとろうと、軽い気持ちで10年ぶりに開いてパラパラ開いて読んでいたらいつの間にか涙で顔がびしょ濡れ。この本は必ず家で予定のない日に読むことをオススメしたい。重松さんはなぜ、こんなにも人間の心底をまっすぐ描けるんだろう。あとがきによればこの作品は著者にとっても恩師への想いがつまった一冊であるそう。生死はいつもすぐそばにあって他人事
2023年5月8日 22:23
冲方 丁 著--あらすじ----1868年3月、絶体絶命の江戸にて。崩壊寸前の幕軍を統率する勝海舟は、戦を終わらせようと策と和議を求め、駆けずり回る。対するは、幕府にとどめを刺すべく5万の官軍を率いる西郷隆盛。日本の未来を賭け、命も名誉も惜しまない2人の麒麟児による交渉が始まる...。----------主人公は勝海舟。江戸の無血開城を実現させた人。そして、その交渉相手
2023年4月12日 11:48
真田といえば真田幸村が頭に浮かぶ人は多いと思う。どうして何百年経った現在も日本中に真田の名が知れ渡っているのだろう...。関ヶ原の戦いを舞台に真田親子、兄弟の強い絆がひしひしと伝わってくる物語。***物語が進むにつれ、どんどん引き込まれる。まるで戦国時代へタイムトリップして各武将の話をこっそり盗み聞きしているような...そんな感覚で読んでいた。どのよう
2020年8月7日 12:43
さだまさしさんといえばもちろん歌手なんだけど、わたしは好きなんだなぁ。さださんの小説。 昔、映画化された"解夏"。あの本もとっても好き。そこから見つけるごとに読んできた。今日の「ラストレター」は、"笑ってクスッと泣ける"ありふれてるけど、この言葉がぴったりだった。いや、逆かな。"泣けて笑える"一冊。***とあるラジオ局のお話。主人公はアナウンサー4年目の寺島尚人