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474.【WACK峮峮スピンオフ#35】物語を紡ぐたびに、チュンチュンは強くなってゆく。

大家好。WACK峮峮(チュンチュン)スピンオフの35回目、今回からまた第1部に戻ります。この35回目は、第1部「【WACK峮峮スピンオフ#26】変身!黄山君!」の続きになります。

どうも第2部に関しては、ルシファー峮峮丸武が殺されてしまったので、書きにくくなってしまいました。この小説の元ネタの一つであるカート・ヴォネガット・ジュニア『チャンピオンたちの朝食』でも、ヴォネガットは腕時計のガラスが割れ、足の指を骨折する被害に遭っていますが、さすがに殺されるまではいっていません。やはり自分を殺すというのは、やりすぎだったのでしょうか?峮峮に殺されたい願望も考えものです😅

というなんだかんだで、第1部に戻って、時間を巻き戻して、丸武を生き返らせます。

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如水珈琲店には昼過ぎの優しい光が差し込んでいた。テラス席で話し込んでいるのは、ゼロの紙さんと丸武群

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ゼロさんが作ったコピーは2つあった。

 〇物語を紡ぐたびに、チュンチュンは強くなってゆく。
 〇熱いエールという物語がここにある。

「う~ん、どっちも捨てがたいな……両方いっちゃおう!」
「え~いいの?うれしい!」
「お蔭でこの回のタイトルも決まった」
「そんな簡単でいいの?」
「うん、簡単なんだよ」

そんな会話をしてたとき、ワディさん、うさうさんがテラス席にやって来た。

「丸武くん、久しぶり!小説は書けてるの?」
「うん、小説は進んでるよ。第2部で峮峮がもう5人の悪魔を倒してる」
「え、それおかしくね?まだ峮峮ちゃんって悪魔と戦える状態じゃないよね。なんでもう倒してるの?」

ワディさんが思わずツッコむ。鋭いツッコミにも関わらず、丸武は涼しい顔で答える。

「あぁ、それは思いついたところから書いてるから」
「全然理屈になってない!時間の経過がメチャクチャ」
「でも5人倒しちゃたんだよね」
「それ説明になってないじゃない。峮峮ちゃん頑張ってるのに、なんでそれを無視してるのよ!」
「かこさん、こっち、こっち」
「あ、逃げた!」

うさうさんの追及の厳しさに耐えられなくなった丸武は、かこさんに依頼していた衣装デザインに話を強引に持っていくのだった。かこさんがテラス席にやって来た。

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「衣装デザインできたよ。中間フォームだけは作ってきたけど、サイズ合うかなぁ」
「調整はできるよ。『サイズが合った』とか、『サイズのお直しをした』とか書けばいいだけだから」

ここでかこさんが衣装デザインを披露した。みんなの目が輝く。

「わぁスゴい!」
「これいいね。峮峮ちゃんも喜びそう」
「この衣装が中間フォーム。こちらが最終フォーム」

「ところで、衣装は良かったんだけど、どうやって変身するの?」
「あ、そうそう。変身レベルが飛躍的に上がってるんだけど、それってどういうこと?」

ワディさんとうさうさんが疑問を呈した。

「変身レベルが上がってるのは、台湾のエネルギーが関係してる。台湾の応援のエネルギーが、峮峮の変身を後押ししてるんだ」
「あ、まともな答え。なんだぁ、答えようと思えば答えられるんだ」

うさうさんはそう言うと、丸武に聞いた。

「今度はどうやって変身させるつもり?」
「そうだね。第2部につなげないとまずいから、まず最初の悪魔ベルゼブブ……」

丸武のスマホに映し出された第2部『暴食の悪魔ベルゼブブと対決!』を読む、ワディさんとうさうさん。そこには、炸裂ダンスで変身する峮峮の姿があった。

「これか。炸裂ダンス!」
「そう、炸裂ダンスは台湾でも日本でも超有名!峮峮の代名詞になってる」
「えっ、ダンスして変身するの?」
「うん、炸裂ダンスは欠かせない。それしないと、小説が続かなくなる」
「小説が続くのが大事なの?小説よりも、峮峮ちゃん本人のことが大事でしょ!」

うさうさんの言うことが正論だったので、丸武は黙ってしまった。そこに後ろから近づく人影。

「丸武さん、久しぶり~♪」

丸武うさうさんが振り返ると、そこには笑顔の峮峮本人が。今日の峮峮はメガネっ娘だった。

「あ、峮峮……」
「え、いたの?」

うさうさんは居心地悪そうにして、「用事思い出した」と言って、カウンター席に移動した。峮峮はそんなうさうさんをニコニコして眺めていた。ワディさんはそんな光景を見て、笑いをこらえて言った。

「峮峮ちゃん、紹介するよ。こちらゼロさん」
「コピー書いてます。ゼロです」
「峮峮です。はじめまして」
「で、こちら」
「わぁ、かこさんだぁ♡」
「峮峮さん、お久しぶり」
「あれ?顔見知りなの?」
「そう、眠れる森の館で会って、結構話し込んだよね」

かこさんがうれしそうに言う。そして衣装デザインを見せた。

「これがね、中間フォームで、こっちが最終フォームのデザイン」
「わぁ、素敵!これ着られるのね」

峮峮はうれしそうに言った。丸武は思い出したように、峮峮に話しかけた。

「ちょっと話変わるんだけど、LoveQUNさん、たまに球場行ってるんだって。知ってる?」
「知ってる。なんか気まずくなっちゃって……」
「うん、それはわかるけど、彼には笑顔を送ってあげて。彼の動画の熱量が、みんなを動かしたことは間違いないから」
「そうだよね。あの動画がなかったら、今の私はないし……ハート送っとくね♡」

そう言って、峮峮は指ハートした。ワディさんが聞いた。

「峮峮ちゃんはいつも明るいね。落ち込んだりしないの?」
「あるよ。でも、あたしチョー忘れっぽいから。あと友達とおしゃべりしたり、お菓子食べたり、あまり食べ過ぎるとヤバいけどね」

そう言ってケラケラ笑った峮峮に、みんな笑顔になった。かこさんが聞いた。

「チアもそうだけど、最近バラエティのレギュラーになったんでしょ。大活躍ね」
「ありがとう。でも応援してくれるみんながいるからできること。ホントみんなの応援が力になる。だから私はみんなに喜びを与えたい、楽しんでもらって、少しでもお返しをしたい」
「それだよね。チアのパフォーマンス見てると、元気もらえるし、ウキウキしてくる」
「私も元気もらってるから。ファンが盛り上がってると、こっちもテンション上がってくるし」
「峮峮ちゃん、みんなに元気になるタネをまいてくれてるよね」
「うん、みんなのお蔭。みんなが元気になれば、私も元気になるから」

そんなみんなの会話を聞きながら、ゼロさんは次の紹介文を書いていた。

 ずっとずっとnoteはじめてから丸武さんが応援してくれていて。
 わたし誰かに応援されてることがすごくエネルギーになっていること知ってるよ!
 ほんとうにありがとう!

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今回は新たにゼロの紙さんとかこさんに登場いただきました。ほか、もうこれはレギュラーになってますが、登場したのは次のお2人です。

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今までのWACK峮峮スピンオフは次のマガジンからどうぞ。

峮峮スピンオフは、再び動き出します。

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