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ESGのマテリアリティに個性はいらない

マーケティングや人材確保、あるいは環境や人権に配慮した新たな商品など、SDGsやサステナビリティ推進においては、各企業の様々な取組みがあり、個性を活かしたもの、その会社の社会的意義をアピールする何かがあっていい。華やかであり、発信力があることが望まれる。

試験科目は決められたもの

ところが、これがESG側となると、特段個性を問われるものではない。ESGといえば、元をたどれば投資家や金融機関が企業に対してつける成績表である。それゆえ、試験科目が何かというのはすでに大方決まっているのだ。
こういっては何だが、試験に出てこないことを書いてもしょうがないし、項目の選択自体には個性はいらない。(なお、その課題に対して重要度を吟味したり、どう対応するかには自社らしさが入ってくる)

ESG課題解説集は優れた参考書

では、その試験科目は何なのか?
日本語で読めるもっとも親切な資料は、日本証券取引所とQUICKが出している「JPX-QUICK ESG課題解説集2022」だろう。私も暗記パンがあればこの冊子をペタペタやっていきたい。目次を引用すると以下のようになっている。

  • 環境

    • 気候変動

    • 汚染防止

    • 資源循環

    • 生物多様性

  • 社会

    • 人権の尊重

    • 雇用、労働慣行

  • ガバナンス

    • コーポレートガバナンス

    • ESGリスクマネジメント

    • 腐敗防止

世に完璧な参考書がないように、全てをパーフェクトに網羅しているものではないが、かなりの確度で求められてる事に近い

発信の内容がズレていないか

サステナビリティのサイトや情報発信において、現在書かれている項目が、この目次と大きくズレているようであれば、ESG評価の観点からするとだいぶ厳しいものがあると認識しておきたい。

それは試験に出る科目を全然勉強してこなかった受験生のような状況なのだ。
〈了〉

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