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設立75年の別府の老舗ミニシアター「別府ブルーバード劇場」を訪ねた。

思わぬきっかけで別府を訪れたが、
思いの外良かったので記念に書き留めておこうと思う。

…といっても別府の街の話ではなく、別府のミニシアターの話だ。別府の観光関係者の皆さんゴメンナサイ。
「別府ブルーバード劇場」は今年で75年になる老舗のミニシアターである。歴史や過去の逸話については色々あるので、気になる人はHPを見てもらいたい。

看板娘は何といってもギネス認定館長御年90ウンサイ。

ベルベット風の敷物階段に館長の立て看板でお出迎え。入り口は二階。三階?。
入れば有名人のサインやこの館が取り上げられた記事が所狭しと。愛されてきた証拠。
席は自由席。チケットの哀愁ありまくり。ボクは見た目でシニア料金。w

全国のミニシアターの中で一番分かりやすい場所にあるナンバーワンじゃないのかな。知らんけど。
別府の街を初めて訪れてもすぐにわかる。
ただし、チケットの売り場が意外と分からない。一回にある売り場はダミーだ。ベルベット風の階段を上がって2階、3階と上がろう。売り場がある。
席は自由席で、チケットに上映作品の名前が書いているわけではない。
気にするな!
ボクは1日で2作品を観る予定だったので、一度に2枚のチケットを買ったが同じ券を2枚渡されて頭が混乱した。
気にするな!

一作目を観た後に間を挟んで二作目を観ることになったので、途中街中を散策して戻ってきたが、再度入場するときにドアに鍵がかかっていた。
ドアに鍵がかかっていた。
気にするな!
しばらくすると開けてくれる。

おかげで声をかけやすくなる。
館長との距離が一気に狭まった気がする。
これもきっと心遣いだろう。
さすが「家庭的なミニシアター」だ。こんなミニシアターがあっただろうか。ボクは関西では色々とミニシアター巡りをしてきたが、これほど家庭感を感じたのは初めてだ。素晴らしい。他のお客さんもホノボノと館長と話をされていた。

そもそもこの劇場にボクがやってくることになったのも偶然に近い。


「ディス・マジック・モーメント」はマレーシア出身の監督のリム・カーワイ監督作品の日本全国のミニシアターを巡るロードムービーだ。
ミニシアター好きのボクは、この作品があることに気づいた時にはもうほとんどのミニシアターでの公開が終わっており、映画が見ることができるミニシアターが残る数館しかない状態であった。



数館と言っても大好きな京都出町座での公開が控えていたので、焦る必要もなかったし、出町座はよく行くミニシアターであり大好きなところだったので問題はなかったのだ。
しか~し、映画の内容が内容だけに公開される残るミニシアターがあと九州に数館あることも分かり気持ちがゾワゾワしてきた。
九州が呼んでいる。
そう感じたのだ。w
近い京都より九州に行く価値が今はあるのでは。
そうだ、九州に行こう!

調べると唐津と別府に上映館があるみたい。
温泉が好きではないボクは唐津を調べ始めた。
ところが唐津は宿泊所が少ないうえ、何故かボクが行けそうな日程の時は殆どのホテルが満室状態なのだ。何があるの?
止む無く別府に行くこととなった。こちらはホテルは沢山あり、ホテル面では不安はなかった。ただ、映画以外の観光面での選択肢のなさがボク的には満足できなかったが…。

調べていくと、映画館は魅力があるじゃないかい。
温泉はともかく、映画館目的だけで別府を訪れるのも悪くない。
「ついでに」地獄めぐりとやらもしてみてもいいか、と考え直し別府行きを決めた次第。

そう、初めから別府を目的としていたわけじゃなかったのだ。
映画館的には、結果的に大正解だったけれど。これからの新しい趣味の展開になりそうで期待ワクワクだ。
監督ごとくミニシアターを巡る旅の始まり、と。


「別府良いとこ一度はおいで~。」ってなCMがあったかなかったか。
温泉の王者のような存在に思っていたボクにとっては近付き難い存在であった土地。行ってみると想像とは大分離れていた。
悲しく離れていた。

光と影

多分感じ方は人それぞれだろうから「何言ってんだこいつ」と思われる人も多いだろう。
今後も注視していきたい。


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