人生の道はつながっている ~第2章~
今日は前回の自己紹介(~第1章 就活時代編~)の続きを書きたいと思う。私のこれまでの経歴は就活時代編に載せているので、改めて確認していただきたい。
今回は~第2章 最初の就職編~なので、ニートで始まった新社会人生活がある事がきっかけで急速に動き始めた話から始めたい。
■最初の就職
大学院受験に失敗した私は結局どこにも所属することなく、大学を卒業した。その後しかたなく実家に戻ったのだが、全くやる気が起きず、半年ほど引きこもり生活をしていた。自宅ではダラダラと時間を過ごしていたが、さすがにこのままでは人生が積んでしまうと焦り始め、近くのコンビニに転職雑誌を買いに走った。(当時はネットもまだ普及しておらず、転職雑誌で転職活動をするのがスタンダードだった)
半年たっても特にやりたい事がなかったので、どの会社に応募していいかも分からない。しかし悩んでも仕方ないので、目を閉じて、最初に開いたページに載っていた会社に取りあえず電話をかけるという暴挙にでる。
すると、なぜかすんなり面接に進むことができ、トントン拍子に内定が決まってしまった。(2000年11月)もうその時の気持ちと言ったら、まさに【有頂天】だ。みんなあんなに苦労して就活していたのに、自分はこんなにも簡単に就職できるなんて、本当に天才かも!と当時の私は本気で思っていた。
初めて就職した会社は、携帯電話を法人に購入してもらい、通信コストを下げる提案をするバリバリの営業会社だった。私が入社した月にもどんどん人が退職してくような今考えてもなかなかのブラック企業だったが、当時の私はとにかくここで成果を出さないとダメだと思い、必死に頑張ろうとしていた。
新入社員は私を含めて3人。最初の3ヶ月間は新入社員研修として、営業ノウハウを先輩社員からみっちりと教えてもらっていた。人付き合いが苦手な私にとってはなかなかハードルの高い作業だったが、それでも何とか食らいついていた。
毎日クタクタになりながらも充実した日々を過ごし、あっという間に研修の半分が過ぎたころ、帰り間際に突然社長に呼び止めれる。新入社員全員、社長室に来てくれとのこと。普段社長と話をする機会もないので、ドキドキしながら社長室に入ったのを今でも覚えている。
開口一番、社長は私たちに向けてこう言った。
「会社が倒産する事になった。だから今日限りで君たちはクビだ!」
「・・・っえ!?」
その帰りの事は全く覚えていない。ただ何もできずに終わった23歳の冬だった(2000年12月)【エピソード②】
◇最初の就職での学び
✔ 甘い蜜には罠がある
✔ 気持ちだけではどうにもできない事がある
✔ 無知は無力
✔ 甘い蜜には罠がある
晴天の霹靂を実体験した出来事だった。当時はどうして?という気持ちが強かったが、今ならハッキリと理解できる。結局自分で努力してつかみ取ったものではないので、両手から簡単にこぼれ落ちてしまうのだ。世の中には怪しい儲け話があふれているが、だいたいが上手くいかないのと同じなのだ。ただその時に人のせいにするのか、自分への反省として糧とするのかで今後の人生に大きく影響してくる。私の場合、この経験によって、努力で掴み取った幸運以外は必ず疑がいから入るという癖がついた。
✔気持ちだけではどうにもできない事がある
〈人前で話す事が苦手な人にやって欲しい3つのこと〉でも書いたが、私は人と話す事が得意ではない。しかし営業力があれば今後仕事には困らないだろうという思惑もあって、当時の私は苦手意識はありながらも努力して何とか営業力を身につけようとしていた。
毎日、テレアポのロープレや営業トークを磨くといったトレーニングを繰り返しやっていた。自分で言うのも何だが、結構いい線をいっていたと思う。もともと人の話を忍耐強く聴く力はあったので、トーク力さえつけばそこそこの営業マンになれたのではないかと自負している。
しかしいくら向上心があっても、努力しても、人生にはどうしようもない事が起こってしまう。そんな時どの様な思考で行動をとるべきなのか、これはとても大切な視点だ。
自分がいっぱいいっぱいでどうしようも無くなった場合は、まず自分が何で悩んでいるのか、問題は何かを洗い出すことだ。どんな些細な事でも構わない、自分を苦しめている事柄を紙に洗いざらい書き出そう。そして、書き出したら、書き出した事柄一つひとつを【自分でコントールできること】【自分ではコントロールできないこと】に分類してみよう。
人が悩んで動けない時は【自分ではコントロールできないこと】に悩み苦しみ、堂々巡りをしている場合が多い。しかし【コントロールできないこと】にいくら時間を費やしても結局自分ではどうしようもないので、解決しないのである。それなら思いきって【コントロールできないこと】は手放して、【コントロールできること】だけにフォーカスし、一つひとつを解決していけば、少なくとも前進している感覚は得る事ができる。この前進している感覚が停滞している私たちの力となって、どうしようもない状況から抜け出す事ができる。
結局この思考を身につけるまでにその後10数年を費やすのだが、早く知っていればどんなに楽だったろうかと思ってしまう。
✔ 無知は無力
当時の私が一番悔やんだことがこれだ。
【無知は無力】
今ならインターネットで検索すればたいていの情報は手に入るし、解決策も見つかるだろう。しかし当時の私は経験値が圧倒的に少なく、行動力もなかった。ただ相手の言い分を黙って受け入れるしかなかった。
今になって思えば、この出来事は起こるべくして起こったのだと思う。事実、この経験がなければ今の私は存在しないと断言できるからだ。当時はどうして自分ばかり…といった他責の思いしかなかったが、この出来事のおかげで『法律をしらないと人生損をする』『情報・知識は自分の武器になる』という事に気づき、行動の変化に繋げる事ができた。
■まとめ
23歳の若者が入社早々クビになるという経験はなかなかできる事ではない。しかし今は心から感謝している。何度も言うが、この経験がスタートになって今の私が作られている。だから胸を張って言える【人生の道はつながっている】と。更にこういった苦労話は掴みとしてはとても価値がある。研修前にこの話をすると、一気に受講生との距離感が近くなり、親近感を持ってもらう事ができる。
今苦しい状況に置かれている人は、宝の山で金塊を発掘していると考えた方が良い。その経験は将来あなたをきっと助けてくれるはずだから。
最後まで読んでいただき、ありがとうござました。心から感謝致します。
次回は、~第3章~ 2回目の就職編となります。
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