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人前で話す事が苦手な人にやって欲しい3つのこと

私は普段社員研修の講師などをしていて、人前で話をする機会が多くあります。ただ、個人的には話すことよりも聴く方が得意で、人前に出るといつも緊張してしまうので、はっきり言って話をするのが苦手です。

そんな私が人前で話をする仕事をしているせいか、よく受講生から「人前で緊張せずに上手く話すにはどの様にしたら良いですか?」という質問を受けるので、今日は私が今まで実践してきた、【人前で話をする時の3つのポイント】をお伝えしたいと思います。

今日お伝えする事は『掌に人人人と書いて、のみ込むと緊張しない』と言った類いの方法論ではないのですが、人前で話す事が苦手な私が実践してきて、現在研修講師まで出来るようになった方法なので、皆さんにもきっと効果があると思います。長文になりますが最後までお付き合いいただけると嬉しいです。


まず最初に、私がやってきた3つのポイントを挙げておきます。以下は各ポイントの説明となりますので、参考にされて下さい。

【3つのポイント】
1.緊張しない方法は存在しない!緊張する自分を受け入れる
2.上手く話そうと思う事をやめる(自己開示)
3.聞き手とコミュニケーションをとる


■1.緊張しない方法は存在しない!緊張する自分を受け入れる

ハッキリ言って人前で緊張するタイプの人が緊張しなくなる事はありません。私も年間100回ちかく研修やプレゼン等で人前で話す機会がありますが、いまだに話し始める前は心臓がドキドキし、手汗をかいています。
書籍やネットで「緊張しなくなる方法」を調べ実践もしてみましたが、結果的に無理でした。
そこで私がやった事は、【考え方を少し変えてみる】でした。

緊張してるヤバい! ➡ よし!今日も緊張してて普段通りの状態だな。

という感じです。ある意味、緊張感は慢心や奢りの気持ちを排除してくれます。実際楽勝だなと思ってスタートした研修が上手くいかなかったり、大きなミスを招いてしまう経験を過去何度もしました。

緊張はあなたの武器です。緊張するあなたは、きっと真面目で責任感の強い人なのだと思います。そんな自分を受け入れて、人前に出ると緊張する自分を好きになって下さい。
緊張しがちな自分を受け入れる事で、ずいぶん気が楽になりますので。


■2.上手く話そうと思う事を辞める(自己開示)

人前で緊張する人に限って、話す前にシナリオを作ろうとします。A4用紙に話す事を一言一句書き出し、それを丸暗記しようとするのです。その時の心理状態は、「緊張して頭が真っ白になったらどうしよう…」という不安でいっぱいになっています。でも安心して下さい。極端な言い方になりますが、人は自分か思っているほど他人の話を聞いていません(笑)。あなたが上手く話をしようが、たどたどしく話をしようが、人は自分の関心のある箇所だけに耳を傾け、あとは聞き流しているのです。ここで大切な事は、話がヘタであろうが、たどたどしくなろうが、【自分の言葉で、本心で話をする】という事です。あなたが経験したことや本心で思っていることにこそ本当の価値があり、人は惹きつけられます。

実は私も研修講師を始めた当初はシナリオを作っていました。講師をやるからには上手く話さなきゃ、自分の思いっている方向にもっていかなきゃという想いが強かったので、受講生がテーマと違った話をしだしたり、時間を守らなかったりするとストレスを感じていました。
しかし上手く話ができても、自分の思い通りの着地点で研修が終了しても、何か物足りなさを感じ、同時に受講生の反応もイマイチでした。今になって思えば、おそらく受講生からすると、何だか教科書を読む人の動画を見ている感覚だったのだと思います。

そんな気づきを得てからは人前で話す際のシナリオ作りを一切やめました。もちろん話をする前に全体の構成やタイムスケジュールぐらいは立てますが、細かい話の内容はその時に自分が感じた、思った事を素直に伝えるようにしました。

その変化で起こった事は、以下のような感じです。

・上手く話せなくても気にしなくなった
・イレギュラーな事が起こっても、柔軟に対応できるようになった
・自分らしい話が出来るようになり、説得力が増した

きっと等身大の自分を見せる事ができ、聞き手もストレスが減ったのではないかと思います。繰り返しになりますが、飾る事なくあなた自身をそのまま表現すれば大丈夫です!


■3.聞き手とコミュニケーションをとる

冒頭にもお伝えしたように私は話す事が苦手です。これはおそらく私の過去の経験が影響していると思われます。もともと人の気持ちを汲み取る事に疎くて、相手の立場で考えたり発言する事が苦手な私は中学の時、同級生に「あなたは笑顔で人を傷つける」と言われて、ショックを受けました。自分ではそんなつもりで言ってないのに、相手には間違った解釈をされてしまう、どうして周りは自分を理解してくれないのだろう…。

この時は結構悩みました。そして出した結論は、【聴き上手になろう】でした。自分が発した言葉が人を無意識に傷つけてしまうなら、いっそのこと話すのを辞めて相手の話をしっかりと聴こうと。そこからは必死に聴くスキルを磨きました。(聴くスキルについてはまた別の機会に述べたいと思います。)

そうするうちに気づいた事は、【話す事だけではなく、聴く事もコミュニケーション】であるという事です。質問をして相手に話してもらう事も重要なコミュニケーションで、会話として立派に成り立つのです。
その気づきを得てからは、例え数名の前で発表する時でも、大勢の前で講演をする時でも、自分が一方的に話すのではなく、相手に質問をして話してもらうようになりました。

ちなみに、私は面接であまり落とされた経験がないのですが、面接もコミュニケーションの場だと認識しているので、自分の趣味を話した後に、面接官の趣味は何ですか?と質問返しをしたりしていました。

人前で話をする行為は【話し手と聞き手のコミュニケーションの場】なので、話に困ったりテンパった時は聞き手に質問をすれば良いと思います。そうする事できっと心を落ち着ける時間も取れますし、場も和むので良い効果が得られますよ。
(※あえて聞くと聴くを区別して使っています。その理由はまた別の機会にお伝えしたいと思います。)


■まとめ
以上、私が経験し、現在も実践している事になります。
今回お伝えしたかった事は【考え方を少し変えてみる】【自分の言葉で、本心で話をする】【話す事だけではなく、聞く事もコミュニケーション】です。
人前で話す事に苦手意識を持たなくなると人生が変わります。そしてそれは誰でも身につける事が出来るスキルです!


この記事が1人でも誰かの役に立つことを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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