isa menami

広告会社・大学講師を経て、リサーチ会社設立ライターとして活動。 (ブログネームは、本名を避けた方がいいとの助言で、アメリカ在住時の氏名を使用)。 ヘッダー画像は、映画「パリ・テキサス」引用。 兄弟ブログ→ https://qualitypoint.hatenablog.com

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広告会社・大学講師を経て、リサーチ会社設立ライターとして活動。 (ブログネームは、本名を避けた方がいいとの助言で、アメリカ在住時の氏名を使用)。 ヘッダー画像は、映画「パリ・テキサス」引用。 兄弟ブログ→ https://qualitypoint.hatenablog.com

    最近の記事

    バー・アテンダント9

    コロナ禍の自宅時間を有効に使った人たちがいた。 映画監督スティーブン・スピルバーグと脚本家トニー・クシュナー。 ズームで交信し、2ヶ月でスピルバーグの青春の自叙伝を書き上げた。 いままで語られなかった7〜18才のスピルバーグ少年の日々 「フェイベルマンズthe Fabelmans(2022)」米国公開11/23/2022。 ※「フェイベルマン」は、映画上の仮称。本文では「スピルバーグ」と呼称します スピルバーグ家は、昼間も暗かった。 ホロコーストで虐殺された親戚、友人

      • ムービー・ジュークボックス9

        アメリカの中間選挙が終わった。 と言っても、だから?と言われそうなので、 アメリカ人は、選挙をどう楽しんでいるかについて思いを巡らせてみた。 2つの政党には親しみやすいように、シンボル・キャラがついています。 民主党には、”ロバ”。共和党には、”象”。 ”ロバ”は謙虚さ、”象”は強さ、の象徴。(ただし、党公認ではなく、違ったキャラがよければ、州で変えていいみたいです)。 政党カラーは、民主党はブルー、共和党はレッドで、カラフルにキャンペーンを展開しています。 2党の

        • バー・アテンダント8

          「髪結いの亭主」の監督パトリス・ルコントの作品「橋の上の女(1999)」。 ”せつなの人生”の濃密さと、はかなさを教えてくれる。 「どうして川に飛び込まないんだ。キミは、誰かが止めてくれるのを待っているんだろうけど、誰も現れない」橋の手すりを越えて川面を見つめている女に男が声をかけた。 「それとも津波でも待っているつもりか」絶望のふちにいる女に、男が追いうちをかけた。 その言葉が女の背中を押した。女が川に落下していった。 「なんてことを」と叫んで、男も川に飛び込んだ。

          • バー・アテンダント7

            映画はしょせん他人事、と思っているが、これは違う。 認知症で現実と記憶が、ずれてゆがんでいく苦しみを知る映画"the father(2020)"。 アカデミー賞最優秀男優賞のアンソニー・ホプキンスが演じた。 事実と誤認(本人にとっての事実)が、折り重なって映画が進行するので、 認知症をわずらう人の脳内をのぞく感じになり、悩ましくなる。 (ある医者から「認知症は自力治癒できない無念な病気だから、同情すれど、差別はするな」と言われたことを思い出す)。 自分の介護士が、腕時

            ムービー・ジュークボックス8

            世界一歌われている、替え歌の話です。 2人の幼稚園の先生、ヒル姉妹が、1日を楽しく始めるための歌をつくりたいと考えていました。 子供たちが覚えやすく、一緒に歌いたくなるような歌をつくろう。 妹パティが、やさしい歌詞を、姉ミルドレッドが、それにメロディをつけた。 ♪グッド・モーニング・ツー・ユー グッド・モーニング・ツー・ユー グッド・モーニング・ディア・チルドレン グッド・モーニング・ツー・ユー♪ ”あなたに、おはよう〜”と子供が、元気になるような明るい歌。 太陽が

            ムービー・ジュークボックス 7

            子供は、だいたい「お父さん子」と「お母さん子」に分かれる。 大人になっても、その影を感じる。 いやおうなく「お父さん子」になった子供の話がある。 「ロード・ツゥ・パーディション(地獄への道(2002)」 息子が、「お父さんって、何やってる人?」という疑問を持ったことからすべてが始まる。 母に尋ねるが、答えてくれない。 息子は、父のクルマの後部座席の下にもぐり込み、仕事場に向かう。 そこで、ギャング同士のとんでもない殺し合いを目撃。 息子は、父がマフィアの幹部で

            バー・アテンダント6

            映画「インツゥ・ザ・ワイルド」(2007)。 この映画を聞いたことも、見たこともない人に、ひとことで説明すれば、 卒業旅行に「家出」を選んだ実在の青年の話です。 彼の名前は、クリストファー・マッカンドレス。 1990年夏、両親に背を向けて消息を絶ったのは、それなりの理由があった。 兄妹は、ふたりとも私生児だったこと。父はアルコール中毒で、父母はいつも喧嘩していた。妹は、父からDV被害を受けていた。 監督のショーン・ペンは、彼を逃避させた家庭の暗い事情は描かなかった

            ムービー・ジュークボックス6

            ハロウィンは、イギリスに巨石文化を残したケルト人の”悪魔ばらい”のお祭りです。 "Trick or Treat(魔法か、もてなしか)"子供たちが仮装して近所を回って、お菓子をもらうご機嫌な伝統。 近所のショッピングセンターでは、カボチャにお願いごと書かせる集客イベントになっています。 子供たちはわけがわからず、”ゴンチャのタピオカがおいしくなりますように”とか、(坂が多いので)"ロープウエイがほしい”とか、本来のハロウィンを、置き去りにしています。 ハロウィンを企業利

            ムービー・ジュークボックス5

            ウディ・アレンの映画の感想を書きたいと思ったが、もつれあう男女関係は 文章にすると陳腐で、野暮になる。 人の心の動きとか、物事が変化するきざしを理屈で追いかけないで、なりゆきを甘受することで、雑味まで味わえる。 軽妙洒脱な言葉が鼓膜をふるわせて、気がついたらエンドマーク。そんなウディ・アレンの世界は、ひとりひとりの感性が深みをつくっているようです。 ウディの言葉の森を歩いてみようと思います。 濃密な空気が漂うエドワード・ポッパーのイラストとともに: ウディの映画には、

            バー・アテンダント5

            コロナ禍でamazon.comがなければ、家に閉じ込められた人々のストレスが増していただろう。 amazon.comの2021年の年商は、4,698億ドル、対前年比で21.7%増えた。 ちなみに、日本円換算で65兆円。(日本の2022年度税収総額 (想定)に相当する)。 こんなビジネス・エンジンを考えたジェフ・ベゾスは天才かも知れない。 まず、1995年ごろ、彼は、ワールド・ワイド・ウエブという軍事目的で 結ばれたコンピュータの迷路を初めてのぞき込んだときに、小売業の

            ムービー・ジュークボックス4

            ジュークボックスで、 サイモン&ガーファンケルの ”サウンド・オブ・サイレンス”を選んだ。 この曲は、映画「卒業(1967)」の主題歌になって、大ヒットした。 監督マイク・ニコルズは、この楽曲をたいそう気に入っていた。 しかし、後に続く新譜3曲が、サイモンから送られてこない。 ツアーで忙しいと、サイモンは逃げ回っていた。 もともと、映画が終わると映画音楽は使い捨てになると、 サイモンは消極的だった。 しかも、ヴォーカリストのガーファンケルは、なんの助けにもならない

            ムービー・ジュークボックス3

            1968年の映画「THE SWIMMER泳ぐ人」を、ジュークボックスから取り出した。 あとにも先にも、このようなユニークな映画を見たことがない。 ハリウッドの豪邸のプールをヒッチハイクして 自分の家に帰りたいと思った男がいた。 ”プールの川を、静かに泳いで家に帰りたい”と思っても、 すべての邸宅の住人が歓迎してくれたわけではない。 男たちは、彼をののしり、女たちは、わめきちらした。 借金を踏み倒していたり、浮気相手を裏切ったり、彼がいかに自分勝手で危険な男だったかを

            ムービー・ジュークボックス2

            ときには、”考えないで楽しく観れる”ものが、 疲れたときの糖分のように欲しくなる。 その仲間に、コマーシャル映画も入れたい。 例えば、「関西電気保安協会」のCMは、笑えて楽しいです。 でも、人命にかかわる火災などから守ってくれる事業体のCMに ”笑い”が必要なのか?という疑問もあります。 あるいは、そういうところのトップは、えてして”うちの社員が働きがいを 感じる”ものにしてほしいとか、きまじめなことを言い出すものです。 でも、まじめなCMでは、無視されるCMにな

            ムービー・ジュークボックス

            映画は、監督の”主観の芸術”だと思う。 鑑賞者は、その芸術につき合う幸せにひたる。 芸術は、大きく分けて2つあるように思える。 1つは「ストーリー展開に参加する」快感を味わうもの。例えば、スピルバーグに代表される(インディ・ジョーンズや、E.T.のような)至福の芸術。 もう1つは「打ちのめされる衝撃を受けるもの」。天才キューブリックに代表される(時計仕掛けのオレンジや、2001年宇宙の旅などの)崇高な芸術。 映画は、この2つの芸術とどう向き合うか、という答えを求めて

            バーアテンダント4

            世の中、どうでもいいことが多すぎる。 でも、”強く生きる”というテーマは、弱い自分に強く刺さってくる。 そんなことを考えさせてくれる映画「ノマドランド」を再度鑑賞した。 ノマド(流浪の民)が、キャンピングカーに乗って、旅をしている。 彼らがさまようアメリカ西部の乾燥地帯を、ノマドランドと呼んでいる。 「この砂漠では、GPSとスペアタイヤが、生命線よ」と、ノマド同士が教え合う 厳しい旅でもある。 だから、ノマドは、旅心が騒ぎ、自由を求めて漂流しているわけではない。

            ショウファー5

            私は、ショウファー。高級リムジンの雇われ運転手。 今回のリムジンの顧客は、「ダニー・ロイド:1972年10月13日生まれ(50才)映画『シャイニング』の子役デビュー4年後、映画界引退」と、会社から送られてきたプロフィールにあった。 プロフィールで、最初に疑問に思ったのは、この急な引退の理由は、なんだろう。 単なる雇われ運転手が気にすることでもない。 でも、顧客との会話に少しでも役立てればと、検索した。 小学生1年生で、撮影現場に連れてこられて、恐怖のシーンの連続。 そ