記事一覧
『アバンとアディ(富都青年)』監督は語る
昨年2023年11月の金馬獎で7部門にノミネートされたマレーシア映画「富都青年/Abang Adik」。呉慷仁(ウー・カンレン)が最優秀主演男優賞を受賞したことは大きな話題となり、劇場公開では1億台湾元を突破した初のマレーシア映画となった。そう、台湾映画ではなくマレーシア映画なのだ。だが、主演が呉慷仁であるために台湾映画と錯覚してしまう台湾人もいたとかいないとか。
本作は日本では同11月のCin
中国映画『天安門、恋人たち』デジタルリマスター版公開に寄せて
この映画の原題は「頤和(いわ)園(えん)」欧文タイトルは「Summer Palace」で、紫禁城の北西にあるユネスコの世界遺産にも登録されている庭園公園の名称だ。その歴史は12世紀に遡り、歴代皇帝によって整備されて、現在の名称になったのは西太后の時代だという。今は若者たちのデートスポットになっているらしい。
1980年代末、若者たちの間に自由と民主化を求める気運が広がり、それが学生運動となり、
「国境の島にいきる~『ばちらぬん』『ヨナグニ~旅立ちの島』」に思うこと
今年2022年は沖縄本土復帰50周年。当時、筆者はまだ幼い子供で細かいことはわからないけど何やらめでたいことなのだという認識を持った。ほどなく沖縄出身のアイドル・フィンガー5が出てきて、日々友人たちと彼らのマネなどをして遊んでいた。彼らのアルバムには沖縄の方言がセリフで入った曲があって、何を言っているのか、歌詞カードの翻訳を見てやっとわかったのを覚えている。
1980年代になって筆者は大学で複数