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ブランディングは他の人の生活スタイルがわからないとできない。

Voicy No.0245 2022年11月30日放送
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

年齢や収入の違いといった「大まかな属性」だけで、ブランディングしていませんか。お客様になる方たちの生活スタイルや行動をどう分析していくか、例を挙げて考えてみます。




ブランディングの重要性。


順番を付けるのもおかしな話ですが
今日の話は
ブランディングにおける最重要要素です。

手を変え品を変え伝えておきたいので、
そういう認識で捉えてもらえたらと思います。

商売とか、個人のブランディングでは
周りの方との関わり合い自体が
ブランドになります。

何も独立してブランドオーナーとして
ビジネスをしていなくても、

ご自身のブランドを考える上で
とても大事なことです。

これは何度も触れてきたことですが、

いまだに企業としゃべっていると
「富裕層向けです」とか
「経営者層を顧客として想定しています」
という話になることが
めちゃくちゃあります。

コテツゼミの方と話していてもそうなので
皆さん大体そんな認識なんだなと思っています。

Z世代とか
シルバー世代に向けて考える人も多いです。
皆さん、わかりやすい言葉で
くくりたいのでしょうね。


喜んでもらうために研究する。


ブランディングはブランドづくり
ブランドづくりはファンづくりです。

ブランドというのは
ファンがいることですが、
そんな大雑把な捉え方で
ファンになってもらえるわけがないのです。

ファンの方に価値を感じてもらって
好んでいただくために、
ブランドはスタンスやセンス
メッセージを持って
ビジネスをして活動していく。

それ自体がブランディングといえます。

例えば自分に好きな人がいるとします。
もっと仲良くなりたい、付き合いたい
結婚したいと思って
プレゼントを渡そうとするとき、

本当に喜んでくれるプレゼントが何か
研究するでしょう?

誕生日なのか記念日なのか
告白なのかわからないけれど、

大切な日の3~4カ月前のデートが始まった段階で
最近見た映画とか買ったもの
どこに行ったとか
友達と旅行した場所とかを
周到にプロファイリングして、

こんなものを渡したら地雷を踏むみたいに
うまくいかないことを知ったり、
告白するなら
レストランはこういう所がいいとか
いろいろ情報収集して、
本当にその人が喜んでくれるものを
プレゼントするでしょう?

ブランディングとかファンづくりって
つまるところは「それ」です。

なのに「富裕層」で
ひとくくりにしてしまう。

富裕層といっても
資産リッチと収入リッチでは
全然違うのにね。

このような話は
今までもしてきましたし
皆さんも
「何回も聞いているけど、できないよ」
と思っていますよね。

だから何度でも言います。


エンタメホールの事例。


最近(2022年11月)のエピソードとして
こんなことがありました。

自分がアドバイスしているプロジェクトで
ある芸能プロダクションが
エンタメをやるホールをつくることになって
そこに来るお客様の話になったのです。

もちろんコンサートホールに来る
お客様というのは、

矢沢永吉がコンサートするときと
ももクロがコンサートするときでは
来る方が違います。

けれども
お金を払ってエンターテインメントの
現場に足を運ぶという
行動特性のある人しか来ないわけ。

これって年齢や性別
年収や趣味でくくったら
見えてこなくて。

「これは、ある種の特徴的な消費行動だ」
と、オレはその場で言ったのです。

都市型生活者の行動でも
東京経済圏とそれ以外の経済圏では
行動特性が全然違うとみています。

20代でお金を払って
エンタメを見に行く経験の比率からいうと
東京・横浜の関東経済圏が1つ。
もう一つが大阪と名古屋が1つ。

それより下になると
福岡・札幌・京都になりますが、
くくるのは、これとそれ以外の感じです。

ライブだろうがミュージカルだろうが
芝居だろうが、
20代でお金を払って見に行く
「アクティブな層」に届くことをしないと
それ以外の人が突然来ることは
なかなかありません。

だからこそエンタメにお金を払って
足を運ぶ行動特性がある人たちに
しっかりとアプローチできる形をつくることが
非常に重要です。

「ホールをつくってやっていくのであれば
その人たちの行動特性と思考
その人たちが情報を得ているもの
何の予算を削ったらコンサートとか
ミュージカルに来るかというのを
徹底的につかまないとダメですよね」
とお話ししました。

「エンタメホールをつくるから
Z世代をつかみたい」といっても、
Z世代だってゲームには課金するけれど
お金を払ってエンタメに行かない人もいるわけで
みんなが一緒ではないのです。

そういう行動特性を見て
自分のビジネスのファンの方や
重要顧客になる方はどんな方なのか
思いを巡らせて
実際にホールに足を運んでみる。

場合によっては聞いてみる。
企業なら、グループインタビューとか
ユーザーインタビューが基本です。


足を運ぶ人は貴重。


最近、かなり違いがある行動特性が
いっぱいあると感じていて、
年齢とか性別だけで
くくれないものが多くなっています。

食べ物を食べるにしても買い物をするにしても
同じところにしか行かない人と、
常に新しい情報を探して
新しいところに行くような層があって、
年齢や収入が一緒でも
完全に行動特性が違っています。

ビジネスを進める段階になったら
新しい情報を得て毎回新しいところに行く層が
最初に動き始めます。

一般化して広がるときは
わざわざ新しいところに行かない人たちも
ちょっと気になって
友達に引っ張って行かれるという順番になる。

ですから、情報を得て
それにわざわざお金と労力(カロリー)と
足を使って行くかどうかから見ていくと、
また別なものが見えてきたりします。

でも、ビジネスをやっている方は
みんな自分と同じように生活していると
思っているから、
これが見えていない方が
たくさんいるということです。

この話は10分だとうまく伝えないのですが、
「行動特性に注目してください」
というお話でした。

コテツでした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ。

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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