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個人のブランディングで最初にやるのは、●●●

Voicy No.0193 2022年8月1日放送 
音声で楽しみたい方はこちら

フォロワーが多くてもブランドにはなりません。
様々なスタイルにトライして
「あなたのスタイル」を確立していきましょう。



ブランドづくりはファンづくり。


先週トークショーをしました。(2022年7月収録のVoicyです)

会場に参加いただいた方から、質疑応答のときに「個人のブランディングは最初に何からやるんですか」と聞かれたのです。

オレはタレントさんとかスポーツ選手、議員さんとかのブランディングをしていますが、それ以外でも、普通に仕事し生活されている方のブランディングの大元は一緒ですと、きちっとお伝えしています。

その上で、個人のブランディング、セルフブランディングはどういう順番でやっていいくものかというと、そもそも「ブランディングはファンづくり」なのね。

フリーで仕事をしている人がブランディングをやることで仕事以外に何の意味があるかというと、個人のブランドが確立すると協力者の協力を得やすくなることです。

個人のブランド力は「有名になる」から付くのではありません。
有名になっても協力してもらえる力は高まらないのです。


「有名=影響力」は、うそ。


「フォロワー数=影響力」だと思っている人は、何かやるときに無料で見ているフォロワーが協力してくれるとでも思っているのでしょうか。

いろんな事柄の裏側を見ていると、これは「あるある」だから、ぼやかさずに言いますね。

インスタでフォロワーが50万人いるタレントさんと、洋服ブランドを企画したことがあります。

50万人いるから売れるだろうという読みだったと思いますが、それは自分が直で携わったというよりは、関わっている会社が1つの企画で、あるタレントさんと事業を一緒にやったというわけ。

フォロワーが50万人いると、ワンピースがどれぐらい売れると思いますか。

売れるかどうかは、その人に対するファン度の高さとか、そのタレントさんのイメージと、それをやっているアイテムとかブランドのイメージが一致するかなのです。

結局、100枚さばくのが難しいぐらいでした。
この意味がわかるでしょうか。

個人のセルフブランディングを考えてみると、見ている人が増えても、ビジネス的観点で言うと、サービスを申し込む人は増えません。

露出さえ増えれば売れると思っている人は、大切なことから逃げています。
知ってもらっても、売れないものは売れないのです。

売れないのはプロダクトに問題があるか、ブランドコンセプトに問題があるからですが、そう思いたくないから「知られてないだけですよ」と話をするわけ。


内面・外見・発言・行動。


個人の場合は、自分が何かを進めていきたい、何かを成し遂げたいときにブランド力が高まっていきます。

「こいつの言うことだったら、やってやろう」ということで協力していただけることが多くなるのが、セルフブランディング最大の効果効能です。

今日のメインテーマですが、個人のブランディングで最初にやるのはスタイルの確立です。

日本人は、スタイルというものが肌感覚でまったくわかりません。
スタイルとは、内面・外見・行動・発言のコアになる思想や哲学や好みなどの中心軸のこと。

まず確立すべきは、その人のスタイルです。
それがビジュアライズ化された表現につながっていくからです。

着る物とか見るもの、発言や行動にもつながっていくし、そこに好き嫌いが生まれます。

好き嫌いをつくる作業だから、「そういうスタイルが好き」とか「嫌い」というのが出てきて好きな人がファンになり、ファンの愛情や関係が深まっていく中で、さまざまなことに協力してくれるわけ。

もちろん、ブランド側のあなた自身という個人は、そのファンの方に対して、自分のスタイルの中でプラスになることを提供していくという関係です。

改めて、スタイルって何でしょうか。
似合う洋服を診断してもらうことですか。

そう思っている人がいたら違います。

スタイルというのは、思想、哲学、好み、人生観、仕事観、人間関係観みたいなものが、その人のコアにあって、それが、その人から発せられるものに一致する状態をつくってその人のスタイルになるから、好きか嫌いかを言いやすくなるわけです。

ですから、不特定大多数の人に好感を持たれようとしてキラキラ写真をアップするようなことは、ブランドからは程遠いのです。


日本人は「正解」が好きだけど。


なぜ難しいかというと、日本人は、いわゆる年相応の格好とか、仕事においてとか、状況においてどういう格好して、どういう発言をして、どう立ち振る舞ったらいいかという「正解があるもの」と思い込んでいるから。

周りの環境順応の中での「正解」を自分でつくり上げていくので、スタイルなんて持たないほうがいいという教育でした。

子供の頃から徹底した無個性だし、個性といっても、髪を赤くするとか奇抜な格好をするのを個性というのではなくて、Tシャツ、ジーンズで全然いい。

それでもスタイルを持つということが、感覚的にわからないんだよね。

一番そういうことを考えなければいけない思春期に、校則で下着は白とか、本当に気持ち悪い教育だと思う。まず、どんな下着を着けるかからじゃないですか。

まだ化粧とか髪型のチョイスの幅があるから、女性の方がスタイルのある方が多い。それでも結局、韓国風メイクが流行ったら、みんなそうしますから。

いわゆる「量産型」が好きで、「大学生カジュアルファッション」というのがあったら、みんなそれに合わせてしまう。


先にスタイルを確立しよう。


それよりも、スタイルの確立が最初です。

そうしないと、ビジュアライズのイメージコントロールもできなければ、発言や、その人の立ち振る舞いから個性も出てこないはずです。

スタイルがつかめたとして、なぜスタイルが確立されないのかとういと、最大の理由は、様々なスタイルにトライしていないから。

男性は15歳の中高生のときから75歳までの60年間、髪型を変えない人が大部分です。これって、すごくないですか。

スタイルをいろいろ試していれば自分のスタイルが見えてきますが、男の人はトライが少なすぎます。

男性は、パンツや靴下のチョイスから髪型まで物心ついてから変えない人がほとんどで、食べ物とかも含めて、めっちゃ保守的。だからスタイルが出てこないのです。

似合っている、似合ってないも、その人のスタイルがあれば、もうどっちでもいい。

もちろんスタイルを持っていても、TPOには絶対合わせたほうがいいと思っています。
オレはパーマもじゃもじゃヘアですが、やっぱりしかるべき方に会うときは整えています。

変だけど個性的な奇抜な格好したらいいのではありません。
TPOに合わせつつも、その人のスタイルが見えるようにするのが最初にやることです。

以上、久々野智小哲津でした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
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