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安定路線の獲得を甘く見ないで。

Voicy No.0255 2022年12月23日放送 
本文を音声で聴きたい方はこちらからどうぞ!

大手企業が安定して売り上げ成長しているのは理由があります。SNSだけに頼らず、個人や中小企業が経営を安定させる方法を具体例をあげて考えていきます。


簡単に起業できる時代に。


今は起業や会社をやるに当たってスタートにおける手間がめちゃくちゃ下がり、ビジネスは始めやすくなりました。ですから、中学生ぐらいからやったほうがいいと思っています。

日本人には「金儲け=悪いこと」とか「たくらみ」と思う人がいるので、情報的に取りに行けないから商売ができなかっただけ。

今はどんなものだって、OEMといって制作する会社にお願いしたら自分のブランドの名前で商品がつくれる時代です。

サプリも化粧品も洋服もつくれるから、小学生だって中学生だって商売をやったらいい。それぐらい、この20年で急激に商売を始めるハードルは下がりました。

理由はネットが出てきたことが、とても大きいです。昔は行政書士とかに頼まないとなかなかできなかった法人の設立も調べればできるし、あとはSAASとか月額払ったら使えるアプリケーションも増えてきました。

顧客管理からマーケティング、会計的なことまで、ビジネスに必要なものはシステムをいちいちゼロからつくらなくても、できるようなところがあります。

簡単になった顧客獲得。


SNSで日常における情報発信と顧客やファンの獲得が地続きになりました。

昔はお客様に郵送でDMを送るとなったら、企業がリストを購入し印刷代を数百万かけて、郵便を使ってダイレクトメールを送ることが主体でした。

これは若い人は、全然ぴんとこないと思います。

お客様、ダイレクトコンシューマーとして接点を持ちたければ、新聞の折り込みチラシを使いました。

新聞なんか届いたことがない方もいらっしゃると思うので一応説明しますが、折り込みチラシという広告があります。

地方企業にアドバイスしていると、いまだに折り込みチラシで8割新規獲得している商売もあって驚きます。東京の都市部では新聞をとっている人は激減していますが。

昔は印刷という物理的なものを用意して顧客獲得をしていたので、そのお金と手間がかかりましたが、今はインターネットがあります。ダイレクトコンシューマー(DtoC)でお客様につながる時代です。ですから起業するとかビジネスをやるとなったら、もちろんネットを使います。


大企業はなぜ安定を維持できているか。


それでは、何千億とか何兆円という大企業が、なぜその状態を維持できるかを考えてみましょう。

まずお客様への商品供給ラインとか新規との接点に関して、安定販路を持っているからビジネスが急激に拡大し、大きい状態と高利益体質を維持できている大手企業の「からくり」を理解する必要があります。

「からくり」というほど隠れてはいませんが。

コンビニで物が置けるような企業になれば、毎日数千個から数十万個売れるわけ。カルビーのポテトチップスもウィルキンソンの炭酸も、ヨーグルトもサンドイッチもです。

おにぎりだって一個一個手作りしていたら何百億までいきません。おにぎりで安定収益を得るのは、安定販路という名のコンビニエンスストアを持っているから。

小さなお店の生き残り戦略。


中小企業やフリーランスは、集客ノウハウがとても好きです。
これには理由がいろいろあると思っています。

ビジネスしている中小企業とか個人事業主がダイレクトにユーザーがSNSで反応してくれることは高揚感があるし、自己顕示欲とか承認欲求を満たすことにつながるので、そればかりやりたがるわけです。

けれども、小さな会社もフリーランスも、安定販路の獲得営業をしっかりやったほうがいい。

地方の各駅を降りて、駅前の商店街にあるおすし屋さんや日本料理屋の前を通るとき、ちらっとドアが開いているのをのれんの間から見ても、そんなに込んでいるように見えません。

でも、ずっとあるおすし屋さんは、その地域の葬儀場とか結婚式場、ホテルなどの仕出しを担っているから、それがドル箱で安定した売上があってつぶれないのです。

商店街のおすし屋さんは、お客さんがいっぱい入っても50席もないでしょう。

もちろん店舗と土地が自前だとしても商売は成り立ちにくいのに、なぜ成り立つかというと、安定販路を持っているから。

大きめの料理屋は観光バスが回るルートに入れてもらって、何回転か分を埋めてもらったりしますが、これも安定販路です。もちろん飲食店をやっていたら、食べログでいい評価が出て、それを見てお客様が個別にご連絡をしてくれて予約がうまれば、それはいいことです。

ただ、本当にそれだけをやればいいかというと、違っています。

海外からのツーリストが安定して来てくれるように旅行会社や観光バスと組めば、何割かの売上は安定するでしょう。

販路の営業しなよ。


商売をやっているビジネスオーナー・ブランドオーナーが、ダイレクトコンシューマー(DtoC)で直接つながって売ることはとてもいいことです。

しかし、よく見ていると、安定成長しているビジネスの場合は、そこに安定販路の獲得が必ず隠れているのです。

今でも有効なメディアでもあるメルマガで、きちっと物をお勧めして買ってもらっていたり自分の安定した顧客をプールして、きちんと買ってもらう仕組みができていて、それにプラスしてSNSでダイレクトに情報発信をしています。

「SNSを使ってお客様がいっぱい取れました」みたいな情報が花盛りなので、みんながそうしますが、それだけではなく、安定販路の獲得営業をやった上で太いパイプラインを2本も3本もつないでおく。

それプラスDtoCで、直接ユーザーからSNSを頑張って、お客様に来ていただいたらいい。

コラボも安定販路につながります。

信頼のない個人は大手と組むなり、自分が望んでいるステータスの方と一緒にビジネスを展開するなり企画をするなりしたらいい。

それなのに全部自分でやって、直接称賛を得たがって自己顕示欲を満たそう思っているから、そういう感じができないのかなと思っております。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
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久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
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