【日記】人間の肉眼の分解能はどれくらいなのか

 よく気になることがある。肝心なのは機械と人間と、今の技術で言うとどちらが優位なのかというのが気になる点ではあるが、結論から言うと、少し評価軸が違うらしい。
 コンピュータにおける、カメラやモニターの分解能というものは、基本的にすべての面が均一である前提である。たとえば、モニターの端の方は、あまり視線がいくことがないからその辺は省略して、……などということはしないし、していたら不良品として扱われるし、カメラも同様である。
 しかし、そこで実用的に、あるいは本質的にどうかという点は看過しているのである。
 人間の眼球は、それに対して本当に実用に適するように作られている。有名な話ではあるが、中心視野だけが特権的に解像度が高い。逆に、周辺視野は想像の何倍も適当に作られている。作られているというのは、ぼやぼやしているというだけではなく、本来は見えていない領域に対して、脳が空想あるいはすでに見た視野での映像を当てはめて補完しているという。
 中心視野で言うと、人間の視力は1~2であり、これは角度として一分、一度の六十分の一を区別できるくらいか、その半分も区別できるということである。
 それをそのまま延長すると、カメラで言う何億画素にあたるといい、これはデジタルカメラの何倍にも当たるので、ここだけ取り出せば優秀であるということになるのではあるが、一方で、デジタルカメラは一瞬にしてその全視野において同じ解像度を誇るので、後々すべての画角を閲しても劣ることのない画質を得ることが出来る、ということがある。モニターも同様である。
 今、私は4kのモニターを見ているのだが、割かし中心的に見る場所は限られてしまう。自分だと、やや左寄りの中心上部を一番使っている。物理的に、そこに偏りがあるのである。ただ、一方で、一挙に全面を見るという使い方もすることはある。やはりどの場面においても、優秀か優秀ではないかとかではなく、機能の別があり、活躍する場所が違うので評価軸もまた異なる、というきわめて退屈な事実がそこにある、というだけなのである。

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