【日記】電子書籍諦め

 ついこの間まで、電子書籍で購入した、柄谷行人の「言葉と悲劇」という、講演録をタラタラと読んでいたのだが、七割くらいに差し掛かって、内容がどうしても滑っていってしまうのに耐えられなくなり、古書で買い直してしまった。
 電子書籍を使っていつでも読める、省スペース等の利便を享受する夢は潰えた。
 ロートルと言われても仕方がない。今、逆にカセットテープでしか音楽を聞かないとかVHSで映画を見ているとかいった人がいたら、そんなわけなかろうと思うのに、似た部分にいるのかもしれない。
 今、書いてわかったが、カセットやVHSは、市場から完全に消え去ったので、消費者がアクセスしようがないんだ。それに対して電子書籍は、完全にそちらに移行して紙の本がなくなったのではなく、並行して存在しているから、まだ以前のメディアにしがみついているんだろう。
 完全に紙の本がなくなるんだとしたら、それはもう諦めるしかないだろう。そして、電子書籍の読みやすい環境を探るのかもしれない。しかし今のところ、電子書籍は媒体の所有権が厳しく、カスタマイズ性が悪すぎる。のみならず、実質唯一のシェアを持っているアマゾンのデバイスの種類が、ほんとうに少ない。パソコンなんかで見てみても、出来ることが少ない。どうしたもんかね。

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