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0142 ルイス・ギルバート監督『007は二度死ぬ』聖地巡礼

2021年12月30日(木)に日本の東京都千代田区で、31日(金)に東京都中野区で、2022年1月2日(日)に東京都渋谷区で、3日(月)に東京都中央区で、8日(土)に愛知県長久手市で、15日(土)に東京都世田谷区=目黒区と中野区で、2024年7月20日(土)に兵庫県姫路市でルイス・ギルバート監督『007は二度死ぬ』(You Only Live Twice)の聖地巡礼をしてきました。

当作品は007シリーズの5作目。ジェームズ・ボンド演ずるは1代目のショーン・コネリーです。舞台は日本。オープニングに当時英国植民地だった香港(←エンドクレジットにロケした記録がなかったりする…)が出てきますが、この映画ではパインウッド撮影所でのセット撮影はあるものの、英国大ブリテン島本土のシーンが全く無く、更にジェームズ・ボンド自身が車を運転するシーンの全く無い唯一の作品です。因みに日本ロケのお手伝いをしたのは東宝。

大気圏外軌道上の米ソのスペース・カプセルが何者かの仕業により次々姿を消すというミステリーが勃発する。国政的危機が刻一刻高まるなか、日本のどこかから妨害ロケットが発射されていることを突き止めた英国情報部はジェームズ・ボンド(演:ショーン・コネリー)にその探索を命じた。盟友タイガー田中(演:丹波哲郎)らが待ち受ける日本へ単身潜入したボンドだったが…。

という訳で、日本のシーンは異国情緒あふれるカタカナ&漢字のネオンサインだらけの晴海通りからスタート。2022年のお正月の聖地巡礼時には残っていた三愛のビルも建て替えとなってしまいました。

来日したジェームズ・ボンドは今は両国に移転した蔵前国技館で大相撲を観戦。全ての取組を見届けずにトヨタ2000GTロードスターに乗せられて西(銀座)五番街を通り抜けます。

でもってスクリーンプロセスで撮影された中央通りを都電(東京都電車)1系統(品川駅前-泉岳寺-札ノ辻-三田-東京港口-金杉橋-浜松町一丁目-新橋-銀座七丁目-銀座四丁目-京橋 -通三丁目-日本橋-室町三丁目-神田駅前-須田町-万世橋-外神田三丁目-上野広小路-上野公園-上野駅前※1967年12月10日品川駅前~通三丁目廃止・1971年3月18日通三丁目~須田町廃止・1972年11月12日須田町~上野駅前廃止)の上野駅前行きを追い駆けながら走行(←写り込む建築物では品川⇒上野の何処なのかが判別できず)。

スペクターの日本フロント企業(日本支部?)ともいえる大里化学工業本社ビルはホテルニューオータニ。
ホテルニューオータニ(東京)| 【公式サイト】 (newotani.co.jp)
ホテルニューオータニ - Wikipedia

トヨタ2000GTロードスターはホテルニューオータニ西側の外堀(今は首都高4号新宿線)の陸橋を越えて外堀通を赤坂見附方面に左折します。本篇画像に写り込んでいる路面電車の線路は都電(東京都電車)3系統(品川駅前-泉岳寺-札ノ辻-赤羽橋-飯倉一丁目-神谷町-虎ノ門-溜池-赤坂見附-四谷見附-市ヶ谷見附-飯田橋)。1967年12月10日に廃止されました。IMDbによれば撮影期間は1966年7月4日~1967年3月となっているので本篇撮影時は運行中。

その後トヨタ2000GTロードスターは帝都高速度交通営団(現東京メトロ)丸ノ内線分岐線(方南町支線)中野新橋駅の前で停車。日本公安の裏部門のトップタイガー田中(←干支が寅年だと思われる・演:丹波哲郎)に接触します。
中野新橋駅/Mb05 | 路線・駅の情報 | 東京メトロ (tokyometro.jp)
中野新橋駅 - Wikipedia
007シリーズで地下鉄が登場するのは第23作『007スカイフォール』までありません。もっと登場しても良いと思うんですけどね…。でもって中野新橋駅のプラットフォームで三脚を立てて撮影していたら、運転士さんに「鉄ちゃん通報」されたため駅員さん二人から事情聴取されて次の中野坂上方面電車に強制的に乗せられてしまいました。仕方が無いので12月31日(金)はプラットフォームパートのみの聖地巡礼で断念。改めて1月15日(土)に駅舎、改札、階段を聖地巡礼しました。撮影当時の駅舎は2015年に新駅舎に改築されています。駅舎前の郵便ポストの位置は殆ど変わってませんね!

ジェームズ・ボンドは大里化学工業本社ビル=ホテルニューオータニを再訪問。

ここからトヨタ2000GTロードスターと大里化学工業の手先のトヨタクラウンS40(←2代目クラウン)のカーチェイスが始まります。

まずは駒沢オリンピック公園の駒沢通り下り方向東急バス駒沢公園バス停付近。
駒沢オリンピック公園 - Wikipedia
駒沢オリンピック公園総合運動場| 公益財団法人 東京都スポーツ文化事業団 (tef.or.jp)
駒沢オリンピック公園 (tokyo-park.or.jp)

駒沢通を走り抜けるといきなり国立代々木競技場第一体育館(代々木体育館)にワープ!
代々木競技場 | JAPAN SPORT COUNCIL (jpnsport.go.jp)
国立代々木競技場 - Wikipedia
場所はファイアー通りから分岐するNHK放送センターと渋谷区役所に挟まれた通り南側の国立代々木競技場バス停近く。

ボンドはタイガー田中配下の公安所属忍者特殊部隊が控える姫路城で武術の訓練を受けます。
姫路城公式サイト (himeji.lg.jp)
姫路城 - Wikipedia

オマケでトヨタ2000GTロードスターのお話を…。
当初はシボレー・カマロが劇用車になる予定だったのをトヨタ2000GTの開発者の河野氏が「日本が舞台の映画なので日本のスポーツカーを使ってほしい」とプロデューサーを説得し「一ヶ月以内に(ショーン・コネリーが長身で座高が高いので)オープン仕様の劇用車を用意出来たら」という条件を取り付け横浜のトヨペットサービスセンターの綱島工場(綱島ワークス・現トレッサ横浜)で2000GTのクーペモデルを2台オープンボディーに急遽カスタマイズ。
トレッサ横浜 | 横浜市港北区のショッピングモール (tressa-yokohama.jp)
トレッサ横浜 - Wikipedia
実際に撮影に使われた劇中車両はプロモーションで全国のイベント巡業で展示されたのち、ブルーに塗装された状態で何故かハワイで発見されてトヨタが買い戻します。現在レストアされて長久手市のトヨタ博物館にて所蔵。但し現在、展示されてなくてバックヤードでお休み中。
トヨタ博物館 | 世界のクルマの進化と文化をたどる博物館 (toyota-automobile-museum.jp)
車両データベース | アーカイブズ | トヨタ博物館 (toyota-automobile-museum.jp)
トヨタ博物館に問い合わせたところ、同車の展示および走行実績はしばしばあるとのこと。
プロモーションとスペアカーを兼ねた予備車は撮影後、富士スピードウェイでマーシャルカーとして使われ、その後、長年国内某所に野ざらしで放置されていた実車を現オーナーが買い取ってレストア。
よみがえったもう1台のボンドカー 幻のトヨタ2000GTがフルレストアを経て復活 
映画「007は二度死ぬ」に登場した伝説のクルマ!!現存するボンドカーは日本にあった! 
所有者の会社はこちら
 M'S VANTEC -エムズバンテック- (msvantec.com)
でもって、2017年11月4日にトヨタ博物館で開催された2000GT50周年ミーティングで2台の真性ボンドカーが50年の歳月を隔てて再会したのだそう。凄いや!
「幻の名車」トヨタ2000GTボンドカーが並ぶ…トヨタ博物館・トヨタ2000GT 50周年オーナーズミーティング  (gaisha-oh.com)
という訳で普段はトヨタ博物館を見学しても2000GTロードスター=ボンドカーは見学できないのですが、唐沢寿明氏所蔵の「ボンドカーではない」2000GTロードスター「ボンドカーもどき」が寄贈されて展示されてましたのでお伺いして、オーナー風に自分入り画像を撮ってみました。なんかステアではなくシェイクしたウォッカ・マティーニを飲みたくなりますね!←飲んだら運転するなよ!
唐沢寿明様ご寄贈の「トヨタ2000GT Roadster」を展示(10月26日~2022年4月3日) | トヨタ博物館 (toyota-automobile-museum.jp)
唐沢寿明さんから突然の電話 博物館へ贈られた「2000GT」:朝日新聞デジタル (asahi.com)

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007シリーズ他作品の聖地巡礼
0141 テレンス・ヤング監督『007 ロシアより愛をこめて』『007 危機一発』
0143 ピーター・ハント監督『女王陛下の007』
0144 ガイ・ハミルトン監督『007 ダイヤモンドは永遠に』
0145 ガイ・ハミルトン監督『007 死ぬのは奴らだ』
0146 ルイス・ギルバート監督『007 私を愛したスパイ』
0147 ルイス・ギルバート監督『007 ムーンレイカー』
0148 ジョン・グレン監督『007 ユア・アイズ・オンリー』
0149 ジョン・グレン監督『007 オクトパシー』
0150 ジョン・グレン監督『007 美しき獲物たち』
0151 ジョン・グレン監督『007リビング・デイライツ』
0152 ジョン・グレン監督『007 消されたライセンス』
0153 マーティン・キャンベル監督『007 ゴールデンアイ』
0154 ロジャー・スポティスウッド監督『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』

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