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リアル生イギリス英語 vol.13 <イースターの関連行事レント>

毎年になるとキリスト教徒が多いイギリスや欧米諸国では、復活祭こと「イースター」の期間をむかえます。復活祭当日である

Easter Sunday

の日にちは毎年変わりますが、毎回日曜日であることは必須です。「春分の日の後の最初の満月から数えて最初の日曜日」と定められているので、年によって3月の時や4月の時があります。今年は4月4日の第1日曜日です。

断食期間のレント

この「イースター・サンデー」当日を迎えるにあたって、イギリスではひと月以上も前からさまざまな関連行事が始まります。46日前からは

Lent 四旬節

という断食期間に入り、その間には曜日名が入った特別な日が数多くあります。

この初日をAsh Wednesday(灰の水曜日)と呼び、前日をShrove Tuesday(告解の火曜日)、イースター1週間前をPalm Sunday(聖枝祭)、直前の木曜日をMaundy Thursday (洗足木曜日)、Good Friday(聖金曜日)、Holy Saturday(聖土曜日)、Easter Sunday(復活祭当日)、そしてようやく最後に祝日のEaster Mondayがありやっと終了します。

初めてMaundy Thursdayを目にしたときはタイプミスでマンデーを間違ってつけた上に、「更にスペルまでミス(Monday)してるな」と思ったほどです。

わが子が通うカトリック系のイギリス現地校では、上記のレント期間が近づくと「祈り、断食、慈善」を通した節制に励みましょう、との呼び掛けがあり、灰の水曜日には教会で実際に灰を額につける儀式があります。

現代版レントは「〜断ち」

こうした学校行事以外の世間一般では、レントとは宗教的意味合いが薄れ、実際に断食をする代わりに何かをひとつやめる「禁欲期間」となっているようです。あまり大げさに考える必要はないようで、ママ友のひとりは去年「食後のデザートを控えている」と言っていました。今年は別のママが、SNS断ちをすると宣言していました。

子供たちの学校ではこの期間中、「何をやめるか決めましょう」と書かれたカレンダーの用紙が配られ、期間中にすべきことが日ごとに記されています。告解の火曜日は別名「パンケーキ・デー」(関連記事)と呼ばれます。

もともとは断食に入る前の食いだめといった趣旨があり、期間中特に避けるべき栄養豊富な卵や牛乳を使い切ってしまう目的でパンケーキを作るようになったと言われています。子供たちは学校で実際にパンケーキを作り、「家でも作ってもらいましょう」と言われて面倒・・いえ、作らされます。

まだまだ続く関連行事

このカレンダーが配られてしばらくすると、今度は紙とシールで作ったお手製十字架を持ち帰って来、「寝室に貼って毎晩祈りましょう」と・・。期間中、イースターの3週間前にはイギリスの母の日であるMothering Sunday(関連記事)が入るので、これまた自作のカードやら花を持ち帰ってきます。

慈善活動としては、学校全体でサポートする団体を毎年ひとつ決め、目標寄付金額を達成するために家庭への協力を仰ぎます。期間中は関連づけたさまざまなスポーツ活動なんかもあります。

復活祭直前の日曜日、パーム・サンデー(聖枝祭)には、ヤシの葉(palm)を形どった紙の飾りを玄関のドアや窓につけたり、昨年来のコロナ禍で教会のミサが禁止されているので、海外のミサオンラインで参加したりする家庭がありました。

学校では例年聖金曜日に教会で子供をに参加させることことができるのですが、こちらも今年はコロナ禍で昨年に引き続き、ナシ。わが子の学校の影響か、イギリスに来て以来「キリスト教徒にとって、イースターはクリスマスより大事」という考えもあることを知りましたが、あらためて関連行事を並べてみると、納得の多さです。

けれど子供たちにとってのイースターの楽しみと言えば、なににおいてもエッグハントのほかにありません。去年まとめた記事はこちら👇

今年も来月に備えて、卵型のチョコレートをすでに購入済みです。

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