「#わたしのイチオシ」を書ひてみむとてするなり-初心者におすすめの大阪北部の銭湯3選-
春になったということで、ヤマザキさんはパン祭りをおっぱじめ、noteさんは連続投稿を推奨している今日この頃。
ぷらーなさんはといえば、何周めかの街の銭湯ブームが訪れているもよう。
どうも寒いと外に出るのが億劫になり、少し前までは、長時間こもれるサウナ施設やスーパー銭湯に行きがちで、道中で立ち寄ってサクッと入浴して帰るタイプの、いわゆる昔ながらの銭湯からは足が遠退きがちでした。
しかし、だんだん暖かくなり、桜の開花もぽつぽつ発見し、公園のベンチに寝転んでハンチョウごっこをするのも乙な感じになってきたので、そろそろ銭湯です。銭湯はいいぞ。
といっても、子供の頃から銭湯に通うのが習慣になっていた、という人でないと、街の銭湯というのは、なんとなく最初は敷居が高いと感じがちなのではないでしょうか。
そもそも、自分がそうでした。あくまで顔馴染みのおじさんやおじいさんの社交場であり、一見の(銭湯の客としては)若僧が物見遊山で行くところではないと。あと、マナーに厳しい常連さんに、細かいことで注意されるのではないかと。
実際に100ヶ所以上の銭湯を訪れた自分から申し上げますと、確かにおじさんやおじいさんの社交場という側面もあるし、どう見ても平均年齢が60代以上というところもあるにはありますが、別に30代(まあ本当は14歳なのだが)が紛れ込んだところで、ジロジロ見られたり、話しかけられたりしません。
もちろん注意されたこともほとんどない。されている人もほとんど見たことがない。よっぽどとんでもないことをしない限りは、特に何も言われないと思います。
なので恐れることはない。銭湯に行ってみよう。というわけで、大阪北部の私のイチオシ銭湯を3つ紹介します。いずれもロビー式、券売機あり、マナーの悪い人もあまり見たことがない、銭湯初心者の方でも行きやすい雰囲気のところです。
・夢の公衆浴場 五色(豊中市)
阪急庄内駅から徒歩15分くらい。公式サイトではジャパンがある道筋からのルートを推奨していますが、駅前の商店街を抜けて行くほうが、なんとなく気分が高まります。
そして、何を隠そう、ぷらーなが大阪でいちばん好きな銭湯です。元祖スーパー銭湯とも呼ばれ(※諸説あり)、大阪府の一般銭湯の料金の520円で入れるのに、広さはスーパー銭湯レベル。
バブル期に改装されたからか、店内が全体的に景気の良い雰囲気で、地下の浴槽で鯉が泳いでいます。音量が小さいから気づきにくいけど、実はうっすらとヒーリングミュージック?っぽい音楽が流れていたりもする。
有料サウナは追加料金200円、スチームサウナは追加料金なしで入れますが、スチームサウナがめちゃくちゃ熱い。アホみたいに熱い。
ここと有料サウナと水風呂の3つをコンポさせるのが実に楽しい。スチームサウナ→有料サウナ(追いサウナ)→水風呂、有料サウナ→水風呂→スチームサウナ、あるいは途中で向かいのマッサージバスを挟むなど、いろんな順番で入ってベストを模索してみよう。ちなみに私は未だに模索中である。なにしろ、向かいの風呂だけで4種類あるからな……。
ただひとつの難点が、浴室が2階にあり、けっこう長い階段を上り下りしないといけないこと。足の弱い人には厳しいかもしれません。いつか来るかもしれない改装の際には、是非ともエレベーターの設置を……。
近くにランボルギーニのディーラーがあり、タイミングによってはスーパーカーが走っているのを見ることができるので、車好きの方はついでに行ってみるのも楽しいと思います。インターチェンジも近いので高速道路好きもニッコリ。
・辰巳温泉(大阪市住吉区)
JR長居駅から徒歩10分ほど、地下鉄御堂筋線の長居駅からもだいたい同じくらい。入り組んだ住宅地の中にあるので、初見だと場所がわかりづらいと思いますが、ファニーなイラストが掲げられた看板は実に印象的です。
2022年に、銭湯再生事業を営むニコニコ温泉株式会社によってリニューアル。
改装前に一度だけ行ったことがあるのですが、そのときは券売機がガチャみたいになっていて、たまに入浴無料券が出てくるという、ただでさえ斜陽産業といわれている銭湯でそんなことやって大丈夫なんか?というようなことをやっていて、ブッ飛んでるなあと思ったのですが、改装してからはさらにブッ飛んでいる。
まず、ロビーに置いてある漫画の量がおかしい。約6000冊あるという。岩盤浴コーナーがある巨大スーパー銭湯と同レベル。
お客さんが自作した小物が売られているコーナーがあったり、ひきこもって作業したりできるスペースがあったり、限られた空間の中での可能性を極限まで模索している。ただ、ロビーの利用は入浴後2時間までなのと、寝るのはダメらしいです。
浴室や脱衣場は平均的な銭湯のそれと同じですが、シャンプーとボディソープの備え付けがある他、洗面台の化粧水まで無料で使えます。
2階にある有料サウナはテレビも音楽もありませんが、その代わりに焚き火の映像と音が流れるという、精神を鎮めさせることに全集中できる仕様。
ちなみに、入浴無料券ガチャはもうやっていないようです。確かにあれはちょっとやりすぎ感があった。割引券とかサウナ無料券とかならともかく、タダで銭湯に入るというのは客としても落ち着かない。
長居駅前は飲食店だらけなので、サ飯も豊富です。個人的には、うどんしかないうどん専門店があるのがありがたい。蕎麦アレルギー者にとっては、うどんしかないうどん専門店というのは貴重なのである。うどん専門店を謳いながらメニューに蕎麦があるうどん屋、ほんとに困る。
・テルメ龍宮(大阪市港区)
中央線朝潮橋駅から徒歩15分ほど。ここも、大通りからでも行けますが、昭和くさい味わいのある八幡屋商店街を抜けて行くほうが気分的に高まります。
あるいは、駅前にある八幡屋公園はハイキングコースになっていて、高台まで登るとなかなか良い景色が見えるので、ちょっとウォーキングした後での入浴を洒落こむのもよき。
さて、このテルメ龍宮ですが、温泉が湧いています。ドバドバ湧いています。しかし、あくまで銭湯なので、入湯税とか要りません。520円で入れます。
港区はその名前のとおり港の近くにある区ですが、陸の端っこという立地と、近隣のノスタルジーな雰囲気が相俟って、有名な温泉地ほどの迫力はないまでも、非日常的な気分は充分に味わえます。地元の方にとっては普通なのかもしれないけど。
いつから営業されているのかは不明ですが、正直なところ、1987年に改装の五色、最近リニューアルした辰巳温泉に比べると、だいぶ年季は感じます。でも、その古くささ(失礼)がまた味わい深い。
1階部分だけでも平均的な銭湯の倍くらいの広さがありますが、実は地下階も存在します。そして、この地下階の水風呂がキンキンに冷たい。
できればこっちにサウナを持ってきてほしかった(サウナは1階にある)が、まあ520円(サウナ込みだと720円)で普通の銭湯の倍の広さの温泉に入れるのだから、それは贅沢というものよな。
上階は広い休憩室がある他、例のアレが蔓延する前は宴会場としても使われていたようですが、残念ながら現在は閉鎖。再開するのかこのままなのかは不明。復活すれば、間違いなく大阪府内屈指のゴージャス銭湯になる。
他にも神徳温泉(大阪市旭区)、ユートピア白玉温泉(大阪市城東区)、不動の湯(大阪市城東区)、みやの湯(門真市)、平和温泉(池田市)などがあり、番台式に抵抗がないならもっとおすすめが増えるし、ロビーで「サウナ入るのでバスタオルください」と言えるようになれば(※自分だけかもしれんが、なんかこの敷居がめっちゃ高かった……)さらに銭湯は楽しくなるので、いくらでも紹介できますが、とりあえずはこの3店が初心者向けとしてイチオシです。銭湯はいいぞ。
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