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ATMでウハウハできなくなる日

毎月20日ごろに会社の給料が振り込まれるのですが、銀行でそれを引き出したら、必ずそのままコンビニのATMへと向かいます。

そして、PayPay、auPAY、ICOCAにそれぞれ○万円とか○千円ずつ入れていく。

セブンイレブンのATMは交通系ICカードのチャージにも対応しているので便利です。できればWAONにも対応してほしいのですが、技術的に無理なのだろうか。

なんというかこう、多額の現金をスマホやカードに入れていくという感覚が非常に気持ち良くて、富豪になれたようで気分がウハウハするのです。

実際にはもちろん貧民サイドの住人であるため、財布の中はスッカラカンになっているわけですが、そもそも電子マネーが登場する前から千円札を2枚以上は持ち歩きたくないという性分なので、それで良いのです。

まあ、2万円が入っているICOCA(※交通系ICのチャージ上限額は基本的に2万円)を持ち歩いているので実質的には同じことではあるのですが、現金と違って妙な安心感があるのはなぜだろう。ICOCAだって落としたらアウトなわけですが、1枚のプラスチックカードに切り替わったことで気分がずいぶんと楽になる。

というか、自分が現金に対して畏怖の念のようなものを必要以上に抱いているのかもしれません。

昔つとめていた会社で契約書をうっかり机から落とした時に「それ○万円の現金やそ!」とめちゃくちゃ怒られたことや、それより昔にスーパーのレジ打ちをしていた時に○千円の過不足を出して本部に向けての反省文を書いたことなどが、今もなおトラウマとなっているのだと思います。現金こわい。

なので、別に自慢するわけではないですが、かなり初期の頃からコンビニで交通系ICを使っているし、PayPayが誕生した頃にはいち早く導入、ほとんど使わないくせにクレジットカードを3枚も持っていたりします。

直接的な金銭のやり取りを、できるだけ他人としたくない。お釣りの間違いとかで揉めたくないですからね。なので、近所のスーパーのレジ会計がセルフになったのは喜ばしい限り。

もっとも、○印○品で働いている知り合いに聞いたところ、セルフは釣り銭の取り忘れがないかどうか店員さんが影から見張っていなければならないらしく、実は作業効率はちっとも良くなっていないのだそうですが……。

日本銀行の大改革が行われない限り、世の中から現金が消えるということはないでしょうが、ATMという機械が別のものに成り代わる可能性はあると考えています。

ショベルカーでATMを破壊して中身を窃盗、などという事件も過去に起きていますからね。たとえ厳重にロックが掛かっていたとしても、中に現金を入れておくという行為はリスクを伴う。

とはいえ、ATMよりも手軽に現金の受け渡しができるシステムは思いつきません。まあ、自分がすぐに思いつくようなものなら、とっくに実用化されているはずですよね。かなり偉い人でも思いつかないのでしょう。

もし思いついたとしても、全国に散らばったATMをすべて撤去するには莫大な予算が必要でしょう。

現在の総務省にどれくらいの予算があるのかわかりませんが、若者はテレホンカードを知らないと云われてから10年以上も経ち、もうすぐガラケーのサービスも終了するらしいというのに、未だに放置されている電話ボックスが多くあることを考えると、どんな小さなコンビニにもほぼ標準で設置されているATMをすべてなくすには、何十年もかかることが予測されます。

たぶん自分が生きているうちにATMが絶滅することはない。銀行の実店舗がなくなることはあるかもしれませんが。

楽天銀行のように店頭窓口が存在しない事例はすでにあるし、行政としては押印の廃止を提案しているらしく、ハンコがなくなるかもしれないので、口座を開設したい時に銀行印を登録するという古来の方法は消えていく可能性は高い。

コンビニですべてのやり取りが完結するなら、わざわざ銀行に行く必要がないしなあ。

今だってメルカリに出品する荷物を送るためにわざわざ宅配センターに行かないし、切手を郵便局まで買いに行くこともあまりない。

そのうち、すべての実店舗がなくなるかもしれないと思うと、少し寂しい気もします。銀行から引き落とした給料をコンビニでチャージするまでの道中のウハウハ感が消えると思うと……。

価値は同じでも、やっぱり自分が稼いだものだという重みがあるのは現金だよなあ。と思いながら、財布の中に仕舞っていたスギ薬局の割引クーポンがとっくに期限切れだったことに気づきました。スマホばかり使っていると紙のクーポンの存在を忘れる。

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