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才の祭小説(中くらいの箱)

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才の祭応募の小説を集めました。楽しんでください!!
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#ショートショート

Taylor twins −ショートショート−

1年前 tailor twins にてーーーーー 「颯(はやて)それは本当なのか? 花さんはどうする…

【#才の祭】「おばあちゃんの『エーアイ』」/連作短編「お探し物は、レジリエンスで…

家を出がけに母は、そろそろお願いね、と言った。そろそろいかなきゃ、とは私も思っていた。だ…

「アナスタシアの羽根」–物語🎄− #才の祭小説参加作品

そこは静かな天空の森。 大きな平和に包まれ、月が欠伸をするほどゆったりと流れている時空で…

お面をかぶったサンタクロース 【#才の祭】

あれは幼稚園のクリスマス会のことだった。 モカはドキドキしながら白い髭をつけたサンタクロ…

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【才の祭】てぶくろ Side.B【ショートショート】

Side.Aからどうぞ↓ Side.B 手編みの手袋をプレゼントしたのが二人の馴れ初め。 中三のバレ…

かっちー
3年前
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【才の祭】とどけもの (#ショートショート)

机の上に置かれるようになったのは、いつ頃からだったかな。  両親が共働きで、10歳上の兄は…

四季人と冬人のノエル

寒い早朝、重いリュックを背負ったまま、冬の国の入国管理所前の列に並ぶ。 目の前には、僕と同い年くらいの若い女性がいた。よく似たリュックを背負っている。緊張した面持ち。僕と同じように、春夏秋冬の国を巡る四季人になったばかりなのだろう。 大昔に人類の文明が何度か滅んだ後、地球から「季節」が変化する場所が無くなった。春のエリア、夏のエリアというように、それぞれの季節が土地に固定されるようになり、各季節のエリアに大きな国ができた。 試行錯誤の末、夏の国の人は常夏の気候に、冬の国

愛のショートショートケーキ

「ショートショートって何?」 「さあ。」 「愛って何?」 「さあ。」 「ショートケーキっ…

「涙に滲んだ恋歌」#才の祭小説

5月10日(木) 他の人の傘を持ってきてしまった。 朝、会社に遅刻すると思って慌てた! 目に…

聖なる夜の、切なる願い。【#才の祭小説】

「あの2人、結婚したんだってー。」 仕事から帰って来たキミにそう語りかけるも、「そうなん…

xu
3年前
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【 #才の祭 】「恋するボールペン」

単色ボールペンは恋をした。 多色ボールペンに恋をした。 彼は細いペンケースの中にいて、持…

【才の祭】クリスマスプレゼント(300字)

母は悩んでいた。 一度もクリスマスプレゼントをもらった事がない。 今まであげてきたのだか…

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太陽に刺さった塔:ショートショート

太陽に刺さった塔街には孤高の塔があった。人々が見上げるその塔は一人で佇んでいた。本当は寂…

サンタクロースが来た時は【才の祭参加】

もう、なんでクリスマスイブだからって恋人同士で過ごさなきゃいけないの?別にひとりでもいいじゃん!そんなの、ずっと前のバブルの頃の価値観でしょ!? 私は大きな独り言を言いながら、勢いよくワインの栓を開けた。奮発して買ったワインはとても良い香りがする。一口、口に含むと思い切り飲み込んだ。 今日はクリスマスイブ。 だけど、私は一人だ。彼氏は長いこといないし、友達と会うのもなんだか面倒。 仕事帰りにデパートに寄った。デパ地下は多くの買い物客で混み合っていたけど、せめてクリスマス気