30目前にPTの養成校に通い始めた既婚男性のリアルな学生生活の話

30目前PT転職シリーズの、最後のお話です。

前回も言いましたが、ただおじさんの思い出話を聞いても仕方がないかと思うので、養成校での人間関係の構築の仕方と、リアルな金銭事情についてを書いておこうと思います。

もし似たような境遇に向かう方には、少しでも参考にして頂けたら、と思います。

ー人間関係ー

自分は昼間部だったので、クラスには高卒の現役生が多くいました。

10歳程度年下、ということですね。

自分の学校はもともと社会人向けのところからスタートしていたこともあり、他校に比べれば社会人経験者が多い学校ではありましたが、それでもやはり昼間部は現役生が多いのです。

人数的には

現役>大卒>社会人経験者

といった感じでした。


そんな中、自分は最年長。


いやー、正直、初めは結構がんばりましたねぇ・・・・


こんなおじさんに若い子が向こうから話しかけてくるわけはないので、できるだけ話しかけるように心がけていました。


なんせ風貌は坊主頭のイカツクてデカいおっさんですからね。。。


そんなのがもし、むっつりした顔で教室の机に座っていても、普通の感性の持ち主なら話しかけるわけがありませんからね。。。


たぶん養成校時代の友人たちは意外に感じるかもしれませんが、元々自分は、実はあまり人に積極的に話しかけるタイプではありません。

大学までの友人たちからは「図体だけデカい小心者の人見知り」と認識されていますし。


この時にできるだけ話しかけるようにしよう、としたことが、実はその後の自分を変えてくれるきっかけになりました。


いやー、ピンチはチャンス、ってことですかねぇ・・・・・


そのおかげか、クラスのみんなとはすごく仲良くなれて、未だにその中の何人かとは年齢差を感じずに付き合わせてもらっています。


こういった、ある程度の年長者が大幅に年下がメインのグループに飛び込む時に気をつけるポイントは

  • こちらから話しかけること

  • 明るいこと

  • 大人ぶらないこと

  • 一緒に目一杯楽しむこと

  • しつこくないこと

  • 踏み込みすぎないこと


かなぁ、なんて思います。


相手が「大人扱い」してくれる分には構いませんが、こちらから「俺は大人だぞ」という態度で接するのは違うかなぁ、と思います。


そんな人と一緒にいても、楽しくないですからねぇ・・・・


こういった処世術は、実は今でも非常に役立っています。


礼節は当然必要ですが、年齢の垣根はさほど意識しないようになりました。

そして、人見知りも格段に改善したように思います。
(※当社比ですが・・・・)


ー金銭面ー

これはかなりキツかったですねぇ・・・・

まさにマジリアルガチです。


もう30になろう、という年齢で、自分の口座の残高が数千円。


わかっていても、実際に数字で見るとこれはかなり堪えます。


まさか、この年になって、自販機でジュースを買うのをためらうようになるとは・・・・

吉野家で牛丼を食べても、サラダはもちろん玉子も付けなくなり、味噌汁なんてもっての外、というレベルでした。


退職金や貯金はあらかた、学費で持っていかれるわけで。


これはかなり凹みますよ・・・・・


初めのウチは妻からお小遣いをもらわないと何もできない、という体たらくで。

完全にヒモ状態。


情けなくて、本当に泣きそうになりました・・・・


まあ、自分で選んだことなので、自業自得以外の何物でもないのですが・・・・


程なく持ち帰り用のお寿司屋さんでバイトを始めましたが、夜だけですし、大した金額にはなりません。


奨学金も使って、なんとかやり繰りすることになります。


そんな中、大学時代の友人たちと会う、となると、また大変で。


なんせ、立派に社会人をやっている友人たちのレベルに合わせるわけですからね。


そうそうそんな出費には耐えられないので、誘われてもちょいちょい口実を付けて断って、でも忘年会は行く!とか、調整してました。


そんな中、バイト先で売れ残ったお寿司をもらって帰れるのは、本当に嬉しかったですねぇ。


きっと自分の人生の中で、最もお寿司をよく食べた3年間だったと思います。


それにしても、自分の学費の振り込みを、自分の口座から自分でやったことがある人は、どれくらいいるでしょうか?


いるにはいるでしょうが、世間的には少数派だと思います。


これ、経験すべきだと思います。


身銭を切って授業を受けているんだ、という実感。


自分はできるだけ前の席で授業を受けるようになりました。


空いていれば、真ん中、最前列です。


わからなければ、質問するようになりました。


授業中でも。

授業後でも。


PTになるため、という目標がはっきりしていて、しかも必ず3年でPTにならなければいけない、という家庭の事情も当然ありましたが。

あれだけの額の自分のお金を払っているのだから、元を取らずに済ませられない!という意識も、相当ありました。


そうすると、当然ある程度の結果はついてくるわけで。


ここに関しては、良いサイクルだったなぁ、と思います。


自分のお金で、自分は学んでいるんだ、という実感を持つこと。


これは想像以上に、大きなモチベーションになるので、オススメです。


自分は子ども達が大学や専門学校に行くようになったら、せめて振り込みの作業だけでも子どもたち自身にやらせたいな、なんて思っています。

ーおわりにー

この「30目前に〜」のシリーズは、きっとどこかにいる、似たような境遇で転職を考えている人に読んでもらえることを想定して書いてきました。

ただ、背中を押したいわけでも、引き止めたいわけでもないです。

自分にとって最善だったと思える判断の、少しでも助けになることができれば、という気持ちです。


それと合わせて。


転職が当たり前の世の中になってきたとはいえ、少なくとも私にとって、食品メーカーの営業からPTに転職することは、人生の一大イベントでした。


自分だけでなく、多くの人を巻き込みましたし。


あれから十数年経ったこのタイミングで振り返ることは、今のこの仕事と向き合い直す、いい機会だったように感じます。


変化を、怖れないこと。

一歩踏み出せば、そこからの変化は容易であること。

変化は、楽しいということ。


こういった考えは、転職を通じて自分で勝ち取った財産です。


自分は今、PTは素晴らしい職業であるけれども、PTだけで終わりたくはないな、という考えが湧いてきています。

これがどの方向に向かっていく考えなのか、試行錯誤を繰り返しています。

当然、変化を怖れずに。


またの機会に、「自分はこう変化したよ!」というお話ができたら良いな、と思っています。

長々とお付き合い、ありがとうございました!

では、また!

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