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病院の質

病院の質ってなんでしょう?

質ってなに?

病院の質を問われたときにすぐに思いつくのは、施設の充実や建物のゴージャスさ。これは一般的に見てそう思えると思います。もちろん働いている方は違うっていうのはわかると思いますが・・・。

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建物の質は明らかに虎の門病院ですし、設備の質も虎の門病院でしょう。しかし、医療の質の点で考えるとどうでしょう?提供できる行為に制限はあるかもしれませんが、同じ行為でみると実は変わらないかもしれませんし、セントラルパークの野戦病院の方が世界最先端かもしれません。

そもそも医療とは何か?

医療とは、狭義には診療(診断と治療)、すなわち、医の行為(medical care)であり、広義には健康に関するお世話(health care)である。
保健・医療・福祉を含み、療養ともいう。
診療を含む医療機関のすべての業務をいう。
つまり医療行為のみではない組織運営・経営そのものを意味する。

病院とは何か?

病院とは20 床以上の入院施設を有し、科学的かつ組織的な医療を提供する医療機関をいう(医療法第1条の5)。
20 床以上は必要条件で、後段の“科学的かつ組織的”運営が達成されて病院といえるので、科学的かつ組織的運営を基本概念とする質管理の考え方や方法を導入することが近道です。
つまり、病院機能評価やISO、ドナベディアンモデルによる質の管理が求められます。

医療側と患者側の質に対する違い

医療者の考える質
診療の質向上・治療成績の向上・治療技術
その他、快適性・受診の容易性・待ち時間・医療費

患者の考える質
待ち時間・職員の態度・自己負担金が評価されることが多い。
患者が診療の質を評価することは基本的に困難

まとめ

医療の質の要素は、簡単に表現すると・・・。
①適切な技術(標準的な医療提供)
②信頼と安心
③快適性
④経済性(費用対効果)

医療者は技術だけに傾倒するのではなく、客観的に現状をとらえ医療の質の構築や教育などを行っていく必要があります。


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