専門職の落とし穴
皆さんは今までの経験で、
「なんかうまく相手に伝えられなかったな」
「話がゴチャゴチャしてわかりにくいかな」
「なんか余計なこと言っちゃったかも。。。」
と感じたことはありませんか?
(※私はたくさん経験してきました!)
私達の仕事はいわゆる「専門職」と呼ばれる分野であり、その専門スキルを駆使して対象者を喜ばせることが一つの価値だと思います。
しかし、同時に気をつけなければいけないことがあります。
それは、
専門職からみた「正義」が
必ずしも「正解」ではない
ということです。
例えば動作指導の場面で
・この立ち上がり方は効率的ではない
・こういう動き方が理想だ
・歩くときはこうあるべきだ
などニュアンスは様々ですが「こうあるべき」で伝えてしまうことが専門職では起こりやすいものです。
これは専門職の「落とし穴」のようなもので、
そもそも専門職はその専門知識が「当たり前」になっている状態です。
自分の「当たり前」となったものは、無意識のうちに言動として表出されやすくなります。
また、熱心な人ほど「正しいことは全て伝えるべき」という状況に陥りやすいものです。
こういうとき、まず考えなければいけないポイントは、
「そのアドバイスは本当にその人にとって必要なものか?」
という点です。
例えば、どんなに理想的な「椅子からの立ち上がり方」を指導しても、その人の「生活」で椅子を使ってなかったら意味がありません。
その人の生活で目指す「目的」の道のりに必要ないものは、どんなに良いものでも要りませんよね。
むしろその専門職のアドバイスが逆効果となり、その人の生活スタイルを崩す可能性もあります。
「良いことだから伝える」
ではなく、場面と状況を把握して
「伝える必要のあるものを伝える」
ここをジャッジするスキルが重要です。
○専門職としてのアドバイスが必要か?
⇅
●あえて伝えないほうが良いか?
この部分を臨機応変に判断でき、その人の目標から必要なものを丁度よく差し出せる。
このさじ加減が上手い専門職は、様々な場面で活躍できると考えています。
セラピストだと臨床における場面だけでなく、
・他職種での会議
・地域コミュニティでの運動指導
・他業種、他企業へのプレゼンや提案
など様々な場面で役立つスキルとなります。
専門知識を扱う職種だからこそ、
「余計なことは伝えない」
「今の状況で必要なものは何か」
この意識を常に持つ必要がありますね^ ^
ではまた!
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