見出し画像

考えるという事【ユングの教え】

とある研究によると、人は1日に6000もの事を考えているそうです。嬉しいことや悲しいこと、他にも沢山の思考が頭の中に浮かんでは消えていきます。

しかし、考えるというのは非常に難しい事です。ユング曰く、我々の多くは本当の意味で「考えて」いないそうです。

僕たちが普段使う「思考」という言葉、この思考は特定の状況において、その状況に対してパッと現れるものである事が多いです。

それには意識的な時も無意識の時もあります。ただ半分以上は無意識だとも言われています。

しかし、そのパッと現れた「思考」がどこから来たのかを考えた人は少ないはずです。

実際、誰にも分かりません。フロイトは僕たちの「無意識」から来ていると述べましたし、ユングは、僕たちの心の奥底にある無意識のマインドは過去の先人達から「遺伝」すると述べました。

1900年代に入り科学が進歩してからは、研究者たちは科学的に説明しようとしてきました。

しかし、どちらにしろ「思考」はどこからともなく現れ、僕らの心と体に触れ、消えていきます。

「心と体に触れる」というのは感情と行動の事です。僕たちはまず自分の状況を理解しようとします。それが思考です。

そして、その理解した状況に対し「感情」を感じ、その感情が「行動」の源になるという風に「思考」「感情」「行動」は繋がりあっています。

しかしユングは、人はその「思考」について考えないと指摘しています。

先ほども述べた通り、思考はどこから来てどこに消えていくのか誰にも分かりません。

そして、約6000の思考の内の多くは僕たちが気付かぬうちに現れて消えていきます。

つまり、その思考が正しいのかどうか、その思考が合理的なのか、考える人は多くありません。

というよりも考える術がありません。なぜなら正しいという根拠も間違っているという根拠もないからです。

なので、パッと現れた思考をただ信じる人がほとんどです。

しかし、大事なのはその思考について考えることです。基本的に、「思考」のほとんどは間違っています。

SNSに出回っている出どころの分からない情報と同じくらい間違っている事が多いです。

なので、ただ正直に信じてはいけません。「思考」について考える事、それが本当に考える事だとユングは述べています。

思考について考える事を科学的には「メタ認知」と言います。

「俺/私、今〇〇について考えてるな」とか「焼肉食べたいと思っているな」みたいに、自分が考えている事について考える事がメタ認知です。

このメタ認知が出来るようになると、自身を客観視できるようになり、「思考」に悩まされる事も減るかも知れません。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?