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2種類の中核信念(コアビリーフ)

アーロン・ベックが認知行動療法を提唱した時、彼はコアビリーフの存在を示した。

コアビリーフとは、子供時代に確立された、自分自身・他人・世界に対する絶対的な捉え方の事で、我々の思考の全てがこのコアビリーフから来ていると述べた。

アーロン・ベックは元々フロイト派の心理学者であり、フロイトのラボで研究も行っていた。

しかし、アーロンはフロイト理論の科学的根拠の欠如を指摘し、フロイトと決別している。

そして、その後、フロイトの精神分析理論の中に科学的なエッセンスを加えて提唱したのが認知行動療法だと言われている。

なので、彼の療法は精神分析理論的に考える事も出来る。

例えば、コアビリーフは無意識の中にある。

無意識の中で眠っていると言った方が適切かもしれない。

我々のマインドの1番奥底にあり、普段我々が触れる事の出来ない領域にある。

なので、普段我々がコアビリーフに気づく事はない。

なので、知らない人にとってはコアビリーフの存在すら受け入れる事が出来ない。

しかし、それは必ず存在する。

コアビリーフの例でいうと、例えば、「私はダメな人間だ」とか「人は信用に値しない」「この世界は危険だ」というのはものすごく一般的なコアビリーフである。

その中でも自分自身に対するコアビリーフを持つ人は多い。

そして、自己否定的なコアビリーフは2種類しかないと言われている。

その2つとは「自分は無能だ」というコアビリーフと、もう一つは「自分は誰からも愛されない」というコアビリーフである。

もっと細分化するとたくさんあるんだが、元を正すとこの2つしかない。

我々がネガティブな考えや感情に襲われる時、この眠っているコアビリーフが目を覚ます時である。

例えば仕事でミスをして「こんな仕事も出来ないなんて私はダメな人間だ」という考えに至ったとする。

だとすると、その人の中には「私は無能である」というコアビリーフが存在する可能性が高い。

もしくは、友達から連絡が返ってこない時「私は嫌われてるんだ」と考える人の中には、「私は誰からも愛されない」というコアビリーフが存在する可能性が高い。

こういうふうに見ると、心の奥底にある目に見えない物の割には見つけ出すのが簡単なように感じるだろう。

実際さほど難しくはない。

しかし、コアビリーフがネガティブな物であれば、我々の思考や感情はネガティブになっていく。

なので、コアビリーフは変えられなければならない。

これは決して容易ではない。

子供の頃から我々の心にこびりついた物を剥がすのは簡単じゃない。

しかし可能ではある。

もし自分のコアビリーフを見つけ出し変えていく体験がしたい人は認知行動療法を受けてみるといい。

考え方やその奥にあるものが変われば世界の見方が変わるだろう。そしてあなたの人生が変わるだろう。

2種類の中核信念(コアビリーフ)


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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