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X‐メン(2000)

24年続く、人気映画シリーズの1作目
謎めいたミュータントたちの心のうちに迫る

遺伝子変異で特殊能力を持ったミュータントたちが壮絶なバトルを繰り広げるマーヴェル・コミックス『X‐メン』。

差別や偏見、迫害という社会問題を背景に、1963年に創刊されたダークヒーローの物語は、熱狂的な信者を生み出すほどの人気を誇り、創刊から40年近くを経た2000年に満を持して映画化されました。映画化に際してはインターネットに掲示板を開設し、そこに書き込まれたコミックスのファンの意見も重要な要素になったといいます。

公開当時の最新CG技術をふんだんに盛り込んだ、驚異の映像で描かれた映画版は、全米ではオープニング・ウィークエンドの興収歴代4位の好記録で発進しました。

【ストーリー】
DNAの突然変異で特殊能力を持つティーンエイジャーが多発します。彼らの力を恐れた人々は、彼らをミュータントと称して忌み嫌い、人間社会から除外しようとします。そんな中、「ミュータント登録法案」の必要性を審議する公聴会が開かれます。
賛成派のケリー上院議員(ブルース・デイビソン)と、自らも念動力を持つミュータントであるジーン(ファムケ・ヤンセン)が対立する一方で、ジーンの師であるエグゼビア教授(パトリック・スチュワート)は、かつての仲間マグニートー(イアン・マッケラン)の姿を見つけ不安を覚えます。マグニートーは人類を徹底的に憎み、人類の支配者になることを望んでいたのです。
ティーンエイジャーの少女ローグ(アンナ・パキン)は突如、触れた人間の記憶や能力を奪うミュータントパワーを身に付けます。そんな自分に戸惑ったローグは、1人放浪の旅に出て、雪深いカナダの国道沿いのバーで、見せ物的な拳闘を行なっていたローガン(ヒュー・ジャックマン)に出会います。彼もまた手の甲に23センチのかぎ爪を埋め込まれ、野生動物並みの研ぎ澄まされた五感と驚異的な治癒能力をもつミュータントでした。
2人はマグニートーの手下セイバートゥース(タイラー・メン)に襲われますが、X‐メンのサイクロップス(ジェームズ・マーデン)とストーム(ハル・ベリー)によって救い出され、エゼグビア教授がミュータントの子どもたちのために開いた学校で過ごすことになります。

監督は『ユージュアル・サスペクツ』『ゴールデン・ボーイ』など、退廃へ向かう人間心理をえぐり出してきたブライアン・シンガー。

人類を守る生き方を選んだプロフェッサーXと、人類に復讐する生き方を選んだマグニートーの戦いを軸に、偏見と迫害の中で生きるミュータントの過去や心の闇に迫った物語には深みがあり、製作当初パート3まで決定していた映画版『X‐メン』神話の序章として上々の滑り出しになっています。

ミュータントの驚くべき特殊能力をダイナミックに描いた映像はもちろんのこと、本作で大役を掴み、大ブレイクを果たしたローガン=ウルヴァリンを演じたヒュー・ジャックマンのカッコよさにも驚かされました 。

『X-MEN』シリーズはウルヴァリンをフィーチャーしたスピンオフを含め、13本もの作品が映画化されています。

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