マリー・アントワネットに別れを告げて(2012)
フランス革命最中のヴェルサイユ宮殿で何が起こったか
マリー・アントワネットに翻弄された少女の悲劇
フランス王妃として華麗かつ奔放に生きたマリー・アントワネットはギロチンで処刑されるという悲劇的な最期を迎えました。
彼女の処刑宣告は7月14日、フランス革命の発端となったバスティーユ監獄襲撃事件の際、国民から突き付けられることになりました。
本作では襲撃事件翌日からの3日間、マリーに心酔する朗読係の少女の視点を通し、死の局面に際して浮かび上がるマリー・アントワネットの秘めた愛、286人の処刑リストを受けたヴェルサイユ宮殿の混乱ぶりがミステリータッチで描かれます。
【ストーリー】
マリー・アントワネット(ダイアン・クルーガー)の朗読係シドニー(レア・セドゥ)は自分の素性を誰にも明かさない謎めいた少女。言えない過去を抱えたシドニーが、ようやく掴んだマリーとの穏やかな日々はバスティーユ事件の発生で一変します。
謎めいたシドニーを軸に描かれるヴェルサイユ宮殿の人間模様は、序盤から不穏な雰囲気に包まれています。
バスティーユ事件発生で混乱するヴェルサイユ宮殿内の様子は緊迫感に溢れ、見応えたっぷりです。
286人の処刑リストの1番手に挙げられたマリー。彼女の身を案じ、奔走するシドニーはマリーから衝撃的な告白を受けます。
マリーとシドニーそれぞれの秘めた愛がもたらした切ない悲劇。ミステリアスな物語の結末は少々拍子抜けですが、実際にヴェルサイユ宮殿で撮影するなど、歴史的事件の裏側をリアルに感じさせる迫真の映像世界は必見の価値ありです。
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